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長崎大学/2013年度/前期

長崎大学 2013年 数学 第3問解答・解説

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1問題

長崎大学2013年度第3問

nn を2以上の整数とする。nn 個の実数 a1,a2,…,ana_{1},a_{2},\dots,a_{n} が与えられたとき,Pn=(a1+a2+⋯+an)2,Qn=a12+a22+⋯+an2P_{n}=(a_{1}+a_{2}+\cdots+a_{n})^{2},\qquad Q_{n}=a_{1}^{2}+a_{2}^{2}+\cdots+a_{n}^{2} とおく。次に,1≦i<j≦n1\leq i<j\leq n を満たすすべての番号 i,ji,j に対する aiaja_{i}a_{j} の和を RnR_{n} とする。たとえば,R2=a1a2,R3=a1a2+a1a3+a2a3R_{2}=a_{1}a_{2},\qquad R_{3}=a_{1}a_{2}+a_{1}a_{3}+a_{2}a_{3} である。

同様に,1≦i<j≦n1\leq i<j\leq n を満たすすべての番号 i,ji,j に対する (ai−aj)2(a_{i}-a_{j})^{2} の和を SnS_{n} とする。たとえば,S2=(a1−a2)2,S3=(a1−a2)2+(a1−a3)2+(a2−a3)2S_{2}=(a_{1}-a_{2})^{2},\qquad S_{3}=(a_{1}-a_{2})^{2}+(a_{1}-a_{3})^{2}+(a_{2}-a_{3})^{2} である。次の問いに答えよ。

(1) P4P_{4} を Q4Q_{4} と R4R_{4} を使って表せ。

(2) すべての n≧2n\geq2 に対して Sn=(n−1)Qn−2RnS_{n}=(n-1)Q_{n}-2R_{n} と表されることを,数学的帰納法で証明せよ。

(3) Q4Q_{4} を P4P_{4} と S4S_{4} を使って表せ。

(4) a1+a2+a3+a4=1a_{1}+a_{2}+a_{3}+a_{4}=1 のとき,Q4Q_{4} の最小値と,そのときの a1,a2,a3,a4a_{1},a_{2},a_{3},a_{4} の値をそれぞれ求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

平方の展開、S_nの項を一つずつ加える数学的帰納法、およびS4S_4の非負性と等号条件を用いる。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) P4=Q4+2R4(1)\space{}P_4=Q_4+2R_4
    (2) Sn=(n−1)Qn−2Rn (n≧2)(2)\space{}S_n=(n-1)Q_n-2R_n\space{}(n\geq2)
    (3) Q4=P4+S44\displaystyle (3)\space{}Q_4=\frac{P_4+S_4}{4}
    (4) Q4(4)\space{}Q_4の最小値は14,(a1,a2,a3,a4)=(14,14,14,14)\displaystyle \frac14,\quad (a_1,a_2,a_3,a_4)=\left(\frac14,\frac14,\frac14,\frac14\right)

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1)  P4=(a1+a2+a3+a4)2=∑i=14ai2+2∑1≦i<j≦4aiaj=Q4+2R4.\displaystyle P_4=(a_1+a_2+a_3+a_4)^2=\sum\limits _{i=1}^4a_i^2+2\sum\limits _{1\leq i<j\leq4}a_ia_j=Q_4+2R_4.

(2)  n=2n=2のとき,S2=(a1−a2)2=a12+a22−2a1a2=Q2−2R2=(2−1)Q2−2R2S_2=(a_1-a_2)^2=a_1^2+a_2^2-2a_1a_2=Q_2-2R_2=(2-1)Q_2-2R_2である。

n=k(k≧2)n=k\quad (k\geq2)で Sk=(k−1)Qk−2RkS_k=(k-1)Q_k-2R_kが成り立つと仮定する。 Sk+1=Sk+∑i=1k(ai−ak+1)2=(k−1)Qk−2Rk+∑i=1kai2−2ak+1∑i=1kai+kak+12=k(Qk+ak+12)−2(Rk+ak+1∑i=1kai)=kQk+1−2Rk+1.\displaystyle \begin{aligned}S_{k+1}&=S_k+\sum\limits _{i=1}^k(a_i-a_{k+1})^2\\&=(k-1)Q_k-2R_k+\sum\limits _{i=1}^k a_i^2-2a_{k+1}\sum\limits _{i=1}^k a_i+k a_{k+1}^2\\&=k(Q_k+a_{k+1}^2)-2\left(R_k+a_{k+1}\sum\limits _{i=1}^k a_i\right)\\&=kQ_{k+1}-2R_{k+1}.\end{aligned} したがって数学的帰納法により、すべての n≧2n\geq2について Sn=(n−1)Qn−2RnS_n=(n-1)Q_n-2R_nが成り立つ。

(3)  P4+S4=(Q4+2R4)+(3Q4−2R4)=4Q4P_4+S_4=(Q_4+2R_4)+(3Q_4-2R_4)=4Q_4より、Q4=P4+S44.\displaystyle Q_4=\frac{P_4+S_4}{4}.

(4)  a1+a2+a3+a4=1a_1+a_2+a_3+a_4=1のとき P4=1P_4=1であるから、(3)より Q4=1+S44≧14.\displaystyle Q_4=\frac{1+S_4}{4}\geq\frac14. S4=∑1≦i<j≦4(ai−aj)2\displaystyle S_4=\sum\limits _{1\leq i<j\leq4}(a_i-a_j)^2は平方の和なので、S4=0S_4=0となるのはすべての aia_iが等しいときに限る。このとき条件から各 ai=14\displaystyle a_i=\frac14であり、Q4=4(14)2=14\displaystyle Q_4=4\left(\frac14\right)^2=\frac14となる。したがって最小値は 14\displaystyle \frac14で、等号成立は (a1,a2,a3,a4)=(14,14,14,14)\displaystyle (a_1,a_2,a_3,a_4)=\left(\frac14,\frac14,\frac14,\frac14\right)のときである。

この問題で使う考え方

  • 数学的帰納法
  • 等式・不等式の証明

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