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長崎大学/2019年度/前期

長崎大学 2019年 数学 第7問解答・解説

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1問題

長崎大学2019年度第7問

自然数 nn に対して,関数 fn(x)f_{n}(x) と gn(x)g_{n}(x) を次のように定める。 fn(x)=anx(x>0),gn(x)=x(x−1)2n(x≧0)\displaystyle f_{n}(x)=\frac{a_{n}}{x}\quad(x>0),\qquad g_{n}(x)=x(x-1)^{2n}\quad(x\geq0) ただし,ana_{n} は各自然数 nn に対して定まり,xx とは無関係な正の実数である。以下の問いに答えよ。

(1) x=t (0<t<1)x=t\ (0<t<1) における y=fn(x)y=f_{n}(x) の接線を ℓ\ell とするとき,ℓ\ell の式を tt および ana_{n} を用いて表せ。

(2) (1)の接線 ℓ\ell は,x=t (0<t<1)x=t\ (0<t<1) において,y=gn(x)y=g_{n}(x) にも接しているものとする。すなわち,fn(t)=gn(t), fn′(t)=gn′(t)f_{n}(t)=g_{n}(t),\ f_{n}'(t)=g_{n}'(t) が同時に成り立つ。このとき,tt および ana_{n} をそれぞれ nn の式で表せ。

(3) 曲線 y=gn(x)y=g_{n}(x) と xx 軸とで囲まれる図形の面積を SnS_{n} とするとき,SnS_{n} を nn の式で表せ。

(4) (2)において,接線 ℓ\ell と xx 軸および yy 軸とで囲まれる図形の面積を TnT_{n} とする。このとき,lim⁡n→∞SnTn\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\frac{S_{n}}{T_{n}} の値を ee を用いて表せ。ただし,e=lim⁡n→∞(1+1n)n\displaystyle e=\lim\limits _{n\to\infty}\left(1+\frac{1}{n}\right)^{n} とする。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)ℓ:y=−ant2x+2ant\displaystyle \ell:y=-\frac{a_n}{t^2}x+\frac{2a_n}{t}。 (2)t=1n+1,an=n2n(n+1)2n+2\displaystyle t=\frac1{n+1},\quad a_n=\frac{n^{2n}}{(n+1)^{2n+2}}。 (3)Sn=1(2n+1)(2n+2)\displaystyle S_n=\frac1{(2n+1)(2n+2)}。 (4)lim⁡n→∞SnTn=e28\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\frac{S_n}{T_n}=\frac{e^2}{8}。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

ℓ:y=ant−ant2(x−t)=−ant2x+2ant.fn(t)=gn(t) より an=t2(1−t)2n.fn′(t)=gn′(t) より −(1−t)2n=(1−t)2n−1{1−(2n+1)t},したがって t=1n+1,an=t2(1−t)2n=n2n(n+1)2n+2.Sn=∫01x(1−x)2n dx=1(2n+1)(2n+2).r=(nn+1)2n,Tn=12(2t)(2tr)=2t2r.SnTn=(1+1n)2nn+14(2n+1)⟶e28.\displaystyle \begin{aligned} \ell:\quad y&=\frac{a_n}{t}-\frac{a_n}{t^2}(x-t)=-\frac{a_n}{t^2}x+\frac{2a_n}{t}.\\ f_n(t)=g_n(t)&\text{ より }a_n=t^2(1-t)^{2n}.\\ f_n'(t)=g_n'(t)&\text{ より }-(1-t)^{2n}=(1-t)^{2n-1}\{1-(2n+1)t\},\\ &\text{したがって }t=\frac1{n+1},\quad a_n=t^2(1-t)^{2n}=\frac{n^{2n}}{(n+1)^{2n+2}}.\\ S_n&=\int_0^1x(1-x)^{2n}\,dx=\frac1{(2n+1)(2n+2)}.\\ r&=\left(\frac n{n+1}\right)^{2n},\quad T_n=\frac12(2t)(2tr)=2t^2r.\\ \frac{S_n}{T_n}&=\left(1+\frac1n\right)^{2n}\frac{n+1}{4(2n+1)} \longrightarrow\frac{e^2}{8}. \end{aligned} 問1は fn(t)=ant\displaystyle f_n(t)=\frac{a_n}{t}、fn′(t)=−ant2\displaystyle f_n'(t)=-\frac{a_n}{t^2} より、接線 ℓ:y=−ant2x+2ant\displaystyle \ell:y=-\frac{a_n}{t^2}x+\frac{2a_n}{t}。 問2で値が等しい条件は an=t2(1−t)2na_n=t^2(1-t)^{2n}。傾き条件は −ant2=(1−t)2n−1{1−(2n+1)t}\displaystyle -\frac{a_n}{t^2}=(1-t)^{2n-1}\{1-(2n+1)t\}。値条件を代入し、0<t<10<t<1 より (1−t)2n−1>0(1-t)^{2n-1}>0 なので整理すると t=1n+1\displaystyle t=\frac1{n+1}。したがって an=t2(1−t)2n=n2n(n+1)2n+2\displaystyle a_n=t^2(1-t)^{2n}=\frac{n^{2n}}{(n+1)^{2n+2}}。 問3で 0≦x≦10\leq x\leq1 のグラフと xx 軸に囲まれる部分の面積は Sn=∫01x(1−x)2n dx=1(2n+1)(2n+2)\displaystyle S_n=\int_0^1x(1-x)^{2n}\,dx=\frac1{(2n+1)(2n+2)}。 問4で r=(nn+1)2n\displaystyle r=(\frac n{n+1})^{2n}、t=1n+1\displaystyle t=\frac1{n+1} とおくと共通接線は傾き −r-r、yy 切片 2tr2tr、xx 切片 2t2t。よって Tn=12(2t)(2tr)=2t2r\displaystyle T_n=\frac12(2t)(2tr)=2t^2r。したがって SnTn=(n+1n)2n⋅n+14(2n+1)\displaystyle \frac{S_n}{T_n}=(\frac{n+1}{n})^{2n}\cdot\frac{n+1}{4(2n+1)} であり、極限は e28\displaystyle \frac{e^2}{8}。

この問題で使う考え方

  • 接線条件の連立
  • 定積分による面積
  • 基本極限

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