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長崎大学/2026年度/前期

長崎大学 2026年 数学 第11問解答・解説

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1問題

長崎大学2026年度第11問

下図のように、xyxy 座標平面上の図形 FF は、直角二等辺三角形 ABCABC の斜辺と、点 DD を中心とする半径1の半円の直径を重ね合わせた図形であり、xx 軸上を動くものとする。はじめ、FF の4点 A,B,C,DA,B,C,D は、それぞれ点 A0(0,0),B0(0,2),C0(−1,1),D0(0,1)A_{0}(0,0),B_{0}(0,2),C_{0}(-1,1),D_{0}(0,1) に位置している。FF は、xx 軸の上を滑らないように時計回りに回転し、AA が再び xx 軸と接し、さらに線分 ABAB と xx 軸が垂直になるまで動き、1回転して静止する。FF がはじめの位置から角 θ (0≦θ≦π)\theta\ (0\leq\theta\leq\pi) だけ回転したときの A(x,y)A(x,y) の座標は、x=θ−sin⁡θ, y=1−cos⁡θx=\theta-\sin\theta,\ y=1-\cos\theta、D(x,y)D(x,y) の座標は、x=θ, y=1x=\theta,\ y=1 とそれぞれ表すことができる。以下の問いに答えよ。

図形Fの移動の概略図で、右向きx軸、上向きy軸、原点Oと「はじめ」「回転」「1回転」の表示がある。左からA₀・B₀・C₀・D₀、回転中のA・B・C・Dと角θ、A₁・B₁・C₁・D₁、A₂・B₂・C₂・D₂を示す4つの図形が並び、左から3つの図形の上に時計回りの曲がった矢印があり、図形の間を右向きの破線矢印が結んで移動を表す。回転中のCに直角の印があり、各Dは黒丸で示されている。

(1) 0≦θ≦π0\leq\theta\leq\pi のとき、B(x,y)B(x,y) の座標を θ\theta を用いて表せ。また、θ=π\theta=\pi のとき、FF 上の4点 A,B,C,DA,B,C,D が位置する点 A1,B1,C1,D1A_{1},B_{1},C_{1},D_{1} の座標をそれぞれ求めよ。ただし、答えのみでよい。

(2) 0<θ<π0<\theta<\pi のとき、A,BA,B がえがく曲線をそれぞれ J1,K1J_{1},K_{1} とする。FF が角 θ\theta だけ回転したときの A,BA,B が位置する点における曲線 J1,K1J_{1},K_{1} の2本の接線 l1,l2l_{1},l_{2} は垂直に交わることを示せ。

(3) (2)における2本の接線 l1,l2l_{1},l_{2} の交点 PP は、θ\theta が変化するとき、どのような図形上を動くか説明せよ。

(4) FF が1回転して静止するとき、4点 A,B,C,DA,B,C,D が位置する点 A2,B2,C2,D2A_{2},B_{2},C_{2},D_{2} の座標をそれぞれ求めよ。ただし、答えのみでよい。また、AA が A0A_{0} から A2A_{2} まで動いてえがく曲線 JJ と xx 軸とで囲まれる図形の面積 SS を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) B=(θ+sin⁡θ,1+cos⁡θ),A1=(π,2), B1=(π,0), C1=(π+1,1), D1=(π,1)B=(\theta+\sin\theta,1+\cos\theta),\quad A_1=(\pi,2),\ B_1=(\pi,0),\ C_1=(\pi+1,1),\ D_1=(\pi,1)。(2) 2本の接線は垂直。(3) P=(θ,2)P=(\theta,2) は y=2 上の0<θ<πを動く。(4) A2=(π+22,0),B2=(π+22,2),C2=(π+22−1,1),D2=(π+22,1)A_2=(\pi+2\sqrt2,0),\quad B_2=(\pi+2\sqrt2,2),\quad C_2=(\pi+2\sqrt2-1,1),\quad D_2=(\pi+2\sqrt2,1)、S=1+5π2\displaystyle S=1+\frac{5\pi}{2}。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 時計回りに角 θ\theta 回転したとき、ベクトル (u,v)(u,v) は (ucos⁡θ+vsin⁡θ,−usin⁡θ+vcos⁡θ)(u\cos\theta+v\sin\theta,-u\sin\theta+v\cos\theta) となる。初めの AB→=(0,2)\overrightarrow{AB}=(0,2)、AC→=(−1,1)\overrightarrow{AC}=(-1,1) と、与えられた A=(θ−sin⁡θ,1−cos⁡θ)A=(\theta-\sin\theta,1-\cos\theta) を使うと B=(θ+sin⁡θ,1+cos⁡θ),C=(θ−cos⁡θ,1+sin⁡θ).B=(\theta+\sin\theta,1+\cos\theta),\qquad C=(\theta-\cos\theta,1+\sin\theta). D=(θ,1)D=(\theta,1) なので、θ=π\theta=\pi では A1=(π,2),B1=(π,0),C1=(π+1,1),D1=(π,1).A_1=(\pi,2),\quad B_1=(\pi,0),\quad C_1=(\pi+1,1),\quad D_1=(\pi,1).

(2) A,BA,B の軌跡の媒介変数をそれぞれ (xA,yA),(xB,yB)(x_A,y_A),(x_B,y_B) と書く。0<θ<π0<\theta<\pi では dxA/dθ=1−cos⁡θ>0dx_A/d\theta=1-\cos\theta>0、dxB/dθ=1+cos⁡θ>0dx_B/d\theta=1+\cos\theta>0 だから、接線の傾きは dyAdxA=sin⁡θ1−cos⁡θ=cot⁡θ2,dyBdxB=−sin⁡θ1+cos⁡θ=−tan⁡θ2.\displaystyle \frac{dy_A}{dx_A}=\frac{\sin\theta}{1-\cos\theta}=\cot\frac\theta2, \qquad \frac{dy_B}{dx_B}=-\frac{\sin\theta}{1+\cos\theta}=-\tan\frac\theta2. この積は −1-1 なので2本の接線は垂直である。

(3) q=tan⁡(θ/2)>0q=\tan(\theta/2)>0 とおく。半角の公式で接線の傾きは 1/q,−q1/q,-q。接点の座標を代入すると l1: y=2+x−θq,l2: y=2−q(x−θ).\displaystyle l_1:\ y=2+\frac{x-\theta}{q},\qquad l_2:\ y=2-q(x-\theta). 両式を等しくすると (q+1/q)(x−θ)=0(q+1/q)(x-\theta)=0 だから x=θx=\theta、y=2y=2。したがって P=(θ,2)P=(\theta,2) であり、PP は直線 y=2y=2 上の 0<x<π0<x<\pi の部分を動く。

(4) θ=π\theta=\pi の後、まず BB を支点に α (0≦α≦π/4)\alpha\ (0\le\alpha\le\pi/4) 回転し、次に CC を支点に β (0≦β≦π/2)\beta\ (0\le\beta\le\pi/2) 回転する。最後に AA を支点に π/4\pi/4 回転すると初めの向きに戻る。AA の最終座標と他の点の座標は A2=(π+22,0),B2=(π+22,2),C2=(π+22−1,1),D2=(π+22,1).A_2=(\pi+2\sqrt2,0),\quad B_2=(\pi+2\sqrt2,2),\quad C_2=(\pi+2\sqrt2-1,1),\quad D_2=(\pi+2\sqrt2,1). 面積は AA の軌跡の3区間に分ける。半円周上では x=θ−sin⁡θ,y=1−cos⁡θx=\theta-\sin\theta, y=1-\cos\theta。BB 支点回転では A=(π+2sin⁡α,2cos⁡α)A=(\pi+2\sin\alpha,2\cos\alpha)、CC 支点回転では A=(π+2+2sin⁡β,2cos⁡β)A=(\pi+\sqrt2+\sqrt2\sin\beta,\sqrt2\cos\beta)。各区間で xx は増加し、最後の AA 支点回転では y=0y=0 なので、その区間の面積寄与は0である。よって S=∫0π(1−cos⁡θ)2 dθ+∫0π/44cos⁡2α dα+∫0π/22cos⁡2β dβ=3π2+(π2+1)+π2=1+5π2.\displaystyle \begin{aligned} S&=\int_0^\pi(1-\cos\theta)^2\,d\theta +\int_0^{\pi/4}4\cos^2\alpha\,d\alpha +\int_0^{\pi/2}2\cos^2\beta\,d\beta\\ &=\frac{3\pi}{2}+\left(\frac\pi2+1\right)+\frac\pi2 =1+\frac{5\pi}{2}. \end{aligned}

この問題で使う考え方

  • HS_II_ROTATION_COORDINATES
  • HS_III_PARAMETRIC_TANGENT
  • HS_II_HALF_ANGLE_FORMULA
  • HS_II_DEFINITE_INTEGRAL_AREA

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