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名古屋市立大学/2019年度/前期

名古屋市立大学 2019年 数学 第2問解答・解説

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1問題

名古屋市立大学2019年度第2問

以下の条件を同時に満たすベクトル p⃗,q⃗\vec{p},\vec{q} について考える。   ① p⃗⋅q⃗p⃗⋅p⃗\displaystyle \frac{\vec{p}\cdot\vec{q}}{\vec{p}\cdot\vec{p}} は整数   ② (2p⃗)⋅(2q⃗)q⃗⋅q⃗\displaystyle \frac{(2\vec{p})\cdot(2\vec{q})}{\vec{q}\cdot\vec{q}} は整数   ③ p⃗⋅q⃗≠0\vec{p}\cdot\vec{q}\ne0   ④ ∣p⃗∣≠0, ∣q⃗∣≠0|\vec{p}|\ne0,\ |\vec{q}|\ne0   ただし,p⃗⋅q⃗\vec{p}\cdot\vec{q} は2つのベクトル p⃗,q⃗\vec{p},\vec{q} の内積を表す。次の問いに答えよ。   (1) p⃗,q⃗\vec{p},\vec{q} のなす角を θ (0≦θ≦π)\theta\ (0\leq\theta\leq\pi) とする。θ\theta の値をすべて求めよ。   (2) (1) の各 θ\theta に対して,2つのベクトル p⃗,q⃗\vec{p},\vec{q} の大きさの比をすべて求めよ。   (3) xyxy 平面上に,原点を始点とするベクトル p⃗=(1,0)\vec{p}=(1,0) および q⃗=(q1,q2) (q2≧0)\vec{q}=(q_{1},q_{2})\ (q_{2}\geq0) を考える。p⃗,q⃗\vec{p},\vec{q} が上記の条件①から④を同時に満たすとき,ベクトル q⃗\vec{q} を xyxy 平面上にすべて図示せよ。   すべての問題について,求める手順をわかりやすく説明すること。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)θ∈{0,π6,π4,π3,2π3,3π4,5π6,π}.\displaystyle (1)\quad \theta\in\left\{0,\frac\pi6,\frac\pi4,\frac\pi3,\frac{2\pi}3,\frac{3\pi}4,\frac{5\pi}6,\pi\right\}.
    (2)∣q⃗∣∣p⃗∣={1,2,4(θ=0,π),2/3, 23(θ=π/6,5π/6),2, 22(θ=π/4,3π/4),2(θ=π/3,2π/3).\displaystyle (2)\quad \frac{|\vec q|}{|\vec p|}=\begin{cases} 1,2,4&(\theta=0,\pi),\\ 2/\sqrt3,\,2\sqrt3&(\theta=\pi/6,5\pi/6),\\ \sqrt2,\,2\sqrt2&(\theta=\pi/4,3\pi/4),\\ 2&(\theta=\pi/3,2\pi/3). \end{cases}
    (3)(q1,q2)∈{(±1,0),(±1,1/3),(±1,1),(±1,3),(±2,0),(±2,2),(±3,3),(±4,0)}.(3)\quad (q_1,q_2)\in\{(\pm1,0),(\pm1,1/\sqrt3),(\pm1,1),(\pm1,\sqrt3),(\pm2,0),(\pm2,2),(\pm3,\sqrt3),(\pm4,0)\}.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

P=∣p⃗∣>0P=|\vec p|>0, Q=∣q⃗∣>0Q=|\vec q|>0, c=cos⁡θc=\cos\theta とおく。条件③から c≠0c\ne0 である。条件①、②の整数をそれぞれ m=p⃗⋅q⃗p⃗⋅p⃗=QPc,n=(2p⃗)⋅(2q⃗)q⃗⋅q⃗=4PQc\displaystyle m=\frac{\vec p\cdot\vec q}{\vec p\cdot\vec p}=\frac QP c,\qquad n=\frac{(2\vec p)\cdot(2\vec q)}{\vec q\cdot\vec q}=4\frac PQ c とおけば、m,nm,n はともに0でない整数で、 mn=4c2.mn=4c^2. よって mnmn は正の整数であり、0<4c2≦40<4c^2\le4 だから d=mn は 1,2,3,4 のいずれかd=mn\text{ は }1,2,3,4\text{ のいずれか} である。

(1) c2=d/4c^2=d/4 より、角度は次のとおり。 dcos⁡θθ1±12π3,2π32±22π4,3π43±32π6,5π64±10,π\displaystyle \begin{array}{c|c|c} d&\cos\theta&\theta\\ \hline 1&\pm\frac12&\frac\pi3,\frac{2\pi}3\\ 2&\pm\frac{\sqrt2}2&\frac\pi4,\frac{3\pi}4\\ 3&\pm\frac{\sqrt3}2&\frac\pi6,\frac{5\pi}6\\ 4&\pm1&0,\pi \end{array} これらの角度はすべて実現する。

(2) m,nm,n は同符号なので、m=εu, n=εvm=\varepsilon u,\ n=\varepsilon v(ε=±1\varepsilon=\pm1、u,vu,v は正の整数)とおくと uv=duv=d であり、 QP=mc=2ud.\displaystyle \frac QP=\frac mc=\frac{2u}{\sqrt d}. したがって uu を dd の正の約数全体から選ぶ。 θd∣q⃗∣/∣p⃗∣0,π41,2,4π6,5π6323,23π4,3π422,22π3,2π312\displaystyle \begin{array}{c|c|c} \theta&d&|\vec q|/|\vec p|\\ \hline 0,\pi&4&1,2,4\\ \frac\pi6,\frac{5\pi}6&3&\frac2{\sqrt3},2\sqrt3\\ \frac\pi4,\frac{3\pi}4&2&\sqrt2,2\sqrt2\\ \frac\pi3,\frac{2\pi}3&1&2 \end{array} 各比の実現も確認できる。固定した dd、角度の符号 ε\varepsilon、約数 u∣du\mid d に対し、∣p⃗∣=1|\vec p|=1、∣q⃗∣=2u/d|\vec q|=2u/\sqrt d、cos⁡θ=εd/2\cos\theta=\varepsilon\sqrt d/2 とすれば m=εum=\varepsilon u、n=εd/un=\varepsilon d/u は整数となる。

(3) p⃗=(1,0)\vec p=(1,0)、q⃗=(x,y)\vec q=(x,y) とする。条件①より xx は整数であり、条件③より x≠0x\ne0 である。条件②の整数を nn とし、d=xnd=xn とおく。n=4x/(x2+y2)n=4x/(x^2+y^2) は xx と同符号だから d=xn=4x2x2+y2 は整数,0<d≦4,\displaystyle d=xn=\frac{4x^2}{x^2+y^2}\text{ は整数},\qquad 0<d\le4, よって d は 1,2,3,4 のいずれかd\text{ は }1,2,3,4\text{ のいずれか} である。また n=d/xn=d/x が整数なので x∣dx\mid d。さらに y2=x2(4d−1),y≧0.\displaystyle y^2=x^2\left(\frac4d-1\right),\qquad y\ge0. 各 dd について xx の約数と yy を並べると dxy1±132±1,±2∣x∣3±1,±3∣x∣/34±1,±2,±40\begin{array}{c|c|c} d&x&y\\ \hline 1&\pm1&\sqrt3\\ 2&\pm1,\pm2&|x|\\ 3&\pm1,\pm3&|x|/\sqrt3\\ 4&\pm1,\pm2,\pm4&0 \end{array} したがって、求める16点は {(±1,0),(±1,1/3),(±1,1),(±1,3),(±2,0),(±2,2),(±3,3),(±4,0)}.\{(\pm1,0),(\pm1,1/\sqrt3),(\pm1,1),(\pm1,\sqrt3), (\pm2,0),(\pm2,2),(\pm3,\sqrt3),(\pm4,0)\}. 逆に表の各行では x∣dx\mid d なので n=d/x は整数n=d/x\text{ は整数} であり、x2+y2=4x2/dx^2+y^2=4x^2/d から 4x/(x2+y2)=d/x=n4x/(x^2+y^2)=d/x=n を得る。さらに x≠0x\ne0、y≧0y\ge0 であるため、列挙した点はすべて条件を満たす。

図では終点を全て座標平面上に示した。

題「条件を満たすベクトル q=(q₁,q₂) の終点」の図で、横軸q₁(目盛 −4〜4)、縦軸q₂(目盛 0、√3/3、1、√3、2)に赤点16個を示す。q₂=0 上に q₁=±1、±2、±4 の6点、q₂=√3/3 と q₂=1 に q₁=±1 の各2点、q₂=√3 に q₁=±1、±3 の4点、q₂=2 に q₁=±2 の2点がある。下に「赤点16個(q₂≧0)」と記す。

この問題で使う考え方

  • 内積とベクトルの大きさ
  • 整数条件の積と約数列挙
  • 成分による必要十分条件の確認

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