(a)
(1) x=0 から始める。1秒後は p1(1)=q,p1(−1)=1−q. 2秒後には p2(0)=21p1(1)+21p1(−1)=21,p2(2)=2q,p2(−2)=21−q. したがって p3(1)=qp2(0)+21p2(2)=43q,p3(−1)=(1−q)p2(0)+21p2(−2)=43(1−q), ゆえに p3(1)+p3(−1)=43.
(2) m=0,1,2,… に対して Sn(m)=pn(m)+pn(−m) とおく。特に Sn(0)=2pn(0) である。遷移規則から pn+1(0)=21pn(1)+21pn(−1),pn+1(1)=qpn(0)+21pn(2),pn+1(−1)=(1−q)pn(0)+21pn(−2). したがって Sn+1(0)=2pn+1(0)=Sn(1), Sn+1(1)=pn+1(1)+pn+1(−1)=qpn(0)+21pn(2)+(1−q)pn(0)+21pn(−2)=pn(0)+21{pn(2)+pn(−2)}=21Sn(0)+21Sn(2). また m≧2 では Sn+1(m)=21Sn(m−1)+21Sn(m+1). これらの漸化式には q が現れない。一方、初期値は S0(0)=2、m≧1 で S0(m)=0 であり、いずれも q によらない。よって数学的帰納法により、すべての n≧0 と m≧0 で Sn(m) は q によらない。任意の整数 m に対して pn(m)+pn(−m)=Sn(∣m∣) だから、求める主張が従う。
(3) (2) の m=0 の場合から pn(0) も q によらないので、q=1/2 として求める。このとき各時刻に +1,−1 のいずれへ進む確率も 1/2 である。n が奇数なら、n 回の移動後の位置の偶奇は奇数であるから 0 には戻らない。n=2k のときは、2k 回のうち k 回ずつ正負の移動をする場合に限り 0 に戻る。そのような並べ方は (k2k) 通りで、それぞれの確率は 2−2k である。したがって pn(0)=⎩⎨⎧0,22k(k2k),n が奇数,n=2k (k=0,1,2,…).
(b)
(1) I=∫0π(x−π/2)f(x)dx とおく。t=π−x と置換し、仮定 f(π−t)=f(t) を用いると I=∫0π((π−t)−π/2)f(π−t)dt=∫0π(π/2−t)f(t)dt=−I. よって I=0 であり、示された。
(2) g(x)=4−cos2xsin3x とおく。分母は 4−cos2x≧3 なので g は連続であり、sin(π−x)=sinx、cos2(π−x)=cos2x から g(π−x)=g(x) である。(1)を g に適用して ∫0πxg(x)dx=2π∫0πg(x)dx を得る。右辺の積分を t=cosx と置換すると ∫0πg(x)dx=∫−114−t21−t2dt=2∫01(1−4−t23)dt. ここで 4−t21=41(2+t1+2−t1),∫014−t2dt=41log3. よって ∫0πg(x)dx=2−23log3, したがって求める値は ∫0π4−cos2xxsin3xdx=2π(2−23log3)=π−43πlog3.