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日本医科大学/2008年度/1次

日本医科大学 2008年 数学 第IV問解答・解説

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1問題

日本医科大学2008年度第IV問

OO を原点とする xyxy 平面上の半円 A:x2+y2=1かつy≧0A:\quad x^2+y^2=1\quad\text{かつ}\quad y\geq0 の上に異なる2点 P,QP,Q をとり,AA と直線 PQPQ で囲まれる領域を xx 軸のまわりに1回転してできる立体の体積を VV とする。また,PQPQ の中点を MM とし,OM→\overrightarrow{OM} と xx 軸の正方向のなす角を α\alpha,OM→\overrightarrow{OM} と OP→\overrightarrow{OP} のなす角を β\beta とする。ただし,直線 PQPQ が2点 (−1,0),(1,0)(-1,0),(1,0) を結ぶ直線のとき,α=β=π2\displaystyle \alpha=\beta=\dfrac{\pi}{2} とする。

(1) 実数の定数 a,ba,b に対し,次の等式が成立することを示せ。 ∫ab(x−a)(x−b) dx=−16(b−a)3\displaystyle \int_a^b (x-a)(x-b)\,dx=-\frac16(b-a)^3

(2) 直線 PQPQ の傾きを α\alpha を用いて表せ。

(3) VV を sin⁡α,sin⁡β\sin\alpha,\sin\beta を用いて表せ。

(4) β\beta を固定して2点 P,QP,Q を動かすときの VV の最大値 V1V_1 と最小値 V2V_2 の差 W=V1−V2W=V_1-V_2 を β\beta の関数と考え,WW を最大にする β\beta を β0\beta_0 とする。このとき sin⁡β0\sin\beta_0 の値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • ∫ab(x−a)(x−b) dx=−16(b−a)3,−cot⁡α,V=4π3sin⁡αsin⁡3β,sin⁡β0=34\displaystyle \boxed{\int_a^b(x-a)(x-b)\,dx=-\frac16(b-a)^3},\quad\boxed{-\cot\alpha},\quad\boxed{V=\frac{4\pi}{3}\sin\alpha\sin^3\beta},\quad\boxed{\sin\beta_0=\frac34}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

[IV]

・ h=b−ah=b-a とおき、t=x−at=x-a と変数変換する。積分の向きを 保って計算すれば a,ba,b の大小によらず ∫ab(x−a)(x−b) dx=∫0ht(t−h) dt=h33−h32=−16(b−a)3.\displaystyle \int_a^b(x-a)(x-b)\,dx =\int_0^h t(t-h)\,dt =\frac{h^3}{3}-\frac{h^3}{2} =-\frac16(b-a)^3.

・ MM は弦 PQPQ の中点だから OM⊥PQOM\perp PQ である。 直角三角形 OMPOMP で OP=1OP=1、角 MOP=βMOP=\beta より ∣OM∣=cos⁡β|OM|=\cos\beta。OMOM の方向単位ベクトルは (cos⁡α,sin⁡α)(\cos\alpha,\sin\alpha) なので、弦の方程式は xcos⁡α+ysin⁡α=cos⁡β.x\cos\alpha+y\sin\alpha=\cos\beta. 従って傾きは −cot⁡α=−cos⁡αsin⁡α.\displaystyle \boxed{-\cot\alpha=-\frac{\cos\alpha}{\sin\alpha}}. 直径の場合も α=π/2\alpha=\pi/2 で傾き0となる。

・ 弦の両端の中心角は α−β,α+β\alpha-\beta,\alpha+\beta と表せる。 (P,Qの名を入れ替えてよい。)従って a=cos⁡(α+β),b=cos⁡(α−β),b−a=2sin⁡αsin⁡β.a=\cos(\alpha+\beta),\quad b=\cos(\alpha-\beta),\quad b-a=2\sin\alpha\sin\beta. ここで a≦ba\le b。弦の直線を yL=(cos⁡β−xcos⁡α)/sin⁡αy_L=(\cos\beta-x\cos\alpha)/\sin\alpha とおく。 a≦x≦ba\le x\le b では上側の半円弧とこの弦との間を回転するので、 断面は外半径 1−x2\sqrt{1-x^2}、内半径 yLy_L の円環である。 したがって V=π∫ab{1−x2−yL2} dx.\displaystyle V=\pi\int_a^b\{1-x^2-y_L^2\}\,dx. 被積分式は x=a,bx=a,b で0となる二次式で、最高次係数は −1−cot⁡2α=−1/sin⁡2α-1-\cot^2\alpha=-1/\sin^2\alpha。ゆえに 1−x2−yL2=−(x−a)(x−b)sin⁡2α.\displaystyle 1-x^2-y_L^2=-\frac{(x-a)(x-b)}{\sin^2\alpha}. (1)の積分公式から V=π6sin⁡2α(b−a)3=4π3sin⁡α sin⁡3β.\displaystyle V=\frac{\pi}{6\sin^2\alpha}(b-a)^3 =\boxed{\frac{4\pi}{3}\sin\alpha\,\sin^3\beta}. 直径の場合は α=β=π/2\alpha=\beta=\pi/2 で、球の体積 4π/34\pi/3 と一致する。

・ 固定した β\beta では端点が半円上にあるため β≦α≦π−β\beta\le\alpha\le\pi-\beta(0<β≦π/20<\beta\le\pi/2)。 この区間で sin⁡α\sin\alpha の最大値は1、最小値は sin⁡β\sin\beta。 (3)から V1=4π3sin⁡3β,V2=4π3sin⁡4β.\displaystyle V_1=\frac{4\pi}{3}\sin^3\beta,\qquad V_2=\frac{4\pi}{3}\sin^4\beta. s=sin⁡β (0<s≦1)s=\sin\beta\ (0<s\le1) とすると W=4π3s3(1−s),dWds=4π3s2(3−4s).\displaystyle W=\frac{4\pi}{3}s^3(1-s),\qquad \frac{dW}{ds}=\frac{4\pi}{3}s^2(3-4s). s<3/4s<3/4 では増加、s>3/4s>3/4 では減少し、端 s=1s=1 では W=0W=0、s→0+s\to0+ でも W→0W\to0。よって最大にする値は sin⁡β0=34.\displaystyle \boxed{\sin\beta_0=\frac34}.

この問題で使う考え方

  • 定積分
  • 円の性質
  • 三角比と相互関係
  • 直線の方程式
  • 三角関数の加法定理
  • 定積分による体積
  • 三角関数の周期・グラフ
  • 多項式の導関数

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