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日本医科大学/2026年度/前期

日本医科大学 2026年 数学 第IV問解答・解説

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1問題

日本医科大学2026年度第IV問

aa を正の定数とする。区間 0≦x<a0\leq x<a で定義された関数 f(x)f(x) は微分可能であり、以下の3条件を満たすとする。   (i) 実数 tt は 0≦t<a0\leq t<a を満たすとする。OO を原点とする xyxy 平面上の曲線 C:y=f(x)C:y=f(x) の区間 0≦x≦t0\leq x\leq t における長さが alog⁡(a+ta−t)−t\displaystyle a\log\left(\frac{a+t}{a-t}\right)-t に等しい。   (ii) f′(x)≦0f'(x)\leq0(ただし、0≦x<a0\leq x<a)。   (iii) f(a2)=0\displaystyle f\left(\frac{a}{2}\right)=0。   問1 関数 f(x)f(x) を求め、y=f(x)y=f(x) のグラフの概形をかけ。凹凸も調べよ。   問2 aa は 0<a<10<a<1 を満たすとする。曲線 CC と xx 軸および yy 軸によって囲まれた部分の面積を S1(a)S_1(a) とする。CC 上の点 P(a2,0)\displaystyle P\left(\frac{a}{2},0\right) における接線を LL とし、LL と yy 軸との交点を QQ とする。線分 PQPQ を (2−a):(1+a)(2-a):(1+a) に内分する点を RR とし、三角形 OPROPR の面積を S2(a)S_2(a) とするとき、S1(a)S_1(a) と S2(a)S_2(a) の大小関係を調べよ。必要ならば、 1.09<log⁡3<1.101.09<\log 3<1.10 であることは用いてよい。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

問1 条件(i)の右辺を tt で微分すると 1+f′(t)2=2a2a2−t2−1=a2+t2a2−t2.\displaystyle \sqrt{1+f'(t)^2} =\frac{2a^2}{a^2-t^2}-1 =\frac{a^2+t^2}{a^2-t^2}. したがって f′(t)2=(a2+t2)2−(a2−t2)2(a2−t2)2=4a2t2(a2−t2)2.\displaystyle f'(t)^2 =\frac{(a^2+t^2)^2-(a^2-t^2)^2}{(a^2-t^2)^2} =\frac{4a^2t^2}{(a^2-t^2)^2}. 条件(ii)から f′(t)=−2at/(a2−t2)f'(t)=-2at/(a^2-t^2) である。これを積分し、条件(iii)を用いると f(x)=alog⁡(a2−x2)+C,f(a2)=0よりf(x)=alog⁡4(a2−x2)3a2.\displaystyle f(x)=a\log(a^2-x^2)+C, \qquad f\left(\frac a2\right)=0 \quad\text{より}\quad f(x)=a\log\frac{4(a^2-x^2)}{3a^2}. この関数は f′(x)=−2axa2−x2,f′′(x)=−2a(a2+x2)(a2−x2)2<0(0≦x<a)\displaystyle f'(x)=-\frac{2ax}{a^2-x^2},\qquad f''(x)=-\frac{2a(a^2+x^2)}{(a^2-x^2)^2}<0 \quad(0\le x<a) を満たす。よって x=0x=0 で水平接線をもち、そこから単調に減少し、全域で上に凸(f′′<0f''<0)である。f(0)=alog⁡(4/3)>0f(0)=a\log(4/3)>0、x=a/2x=a/2 で xx 軸と交わり、x→a−x\to a- で f(x)→−∞f(x)\to-\infty。

x軸とy軸のあるグラフで、原点はO。青い曲線はy軸上の黒丸a log(4/3)から右へ下がり、黒丸(a/2,0)でx軸を横切った後、破線x=aの左側で急に下がる。両軸の正方向に矢印がある。

a>0a>0 による縦横同倍率の拡大で同じ概形となる。破線 x=ax=a は漸近線であり、定義域に含まれない。

問2 曲線と両座標軸で囲まれる部分は 0≦x≦a/20\le x\le a/2 にある。u=x/au=x/a と置くと S1(a)=a2∫01/2log⁡4(1−u2)3 du=a2{12log⁡43+[(1+u)log⁡(1+u)−(1−u)log⁡(1−u)−2u]01/2}=a2(log⁡3−1).\displaystyle \begin{aligned} S_1(a) &=a^2\int_0^{1/2}\log\frac{4(1-u^2)}3\,du\\ &=a^2\left\{\frac12\log\frac43 +\left[(1+u)\log(1+u)-(1-u)\log(1-u)-2u\right]_0^{1/2}\right\}\\ &=a^2(\log 3-1). \end{aligned} ここで第2行の括弧は log⁡(1−u2)\log(1-u^2) の積分を含めた原始関数である。

P=(a/2,0)P=(a/2,0) における接線の傾きは f′(a/2)=−4/3f'(a/2)=-4/3 だから、接線は y=−43x+2a3,Q=(0,2a3).\displaystyle y=-\frac43x+\frac{2a}{3},\qquad Q=\left(0,\frac{2a}{3}\right). PR:RQ=(2−a):(1+a)PR:RQ=(2-a):(1+a) より R=(1+a)P+(2−a)Q3=(a(1+a)6,2a(2−a)9).\displaystyle R=\frac{(1+a)P+(2-a)Q}{3} =\left(\frac{a(1+a)}6,\frac{2a(2-a)}9\right). したがって S2(a)=12⋅a2⋅2a(2−a)9=a2(2−a)18.\displaystyle S_2(a)=\frac12\cdot\frac a2\cdot\frac{2a(2-a)}9 =\frac{a^2(2-a)}{18}. 差を整理すると S1(a)−S2(a)=a218(a−(20−18log⁡3)).\displaystyle S_1(a)-S_2(a) =\frac{a^2}{18}\bigl(a-(20-18\log3)\bigr). 与えられた 1.09<log⁡3<1.101.09<\log3<1.10 から 0.2<20−18log⁡3<0.38<1.0.2<20-18\log3<0.38<1. よって a0=20−18log⁡3a_0=20-18\log3 は 0<a0<10<a_0<1 を満たし、大小関係は {S1(a)<S2(a),0<a<a0,S1(a)=S2(a),a=a0,S1(a)>S2(a),a0<a<1.\begin{cases} S_1(a)<S_2(a),&0<a<a_0,\\ S_1(a)=S_2(a),&a=a_0,\\ S_1(a)>S_2(a),&a_0<a<1. \end{cases}

この問題で使う考え方

  • 弧長条件の微分と符号による導関数決定
  • 積分定数を条件で決定
  • 置換積分
  • 内分点の座標
  • 面積差の一次式による場合分け

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