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岡山大学/2005年度/前期

岡山大学 2005年 数学 第4問解答・解説

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1問題

岡山大学2005年度第4問

OO を原点とする複素数平面上で,複素数 zz を表す点 XX は OO を中心とする半径1の円周上を動くものとする。zz の偏角を θ\theta と表す。w=z2+1z\displaystyle w=z^2+\frac{1}{z}とおき,ww を表す点を YY とする。次の問いに答えよ。ただし,θ\theta は −π-\pi 以上 π\pi 未満とする。

(1) w=0w=0 となる θ\theta をすべて求めよ。

(2) w≠0w\neq 0 のとき,ww の偏角 β\beta を θ\theta で表せ。ただし,β\beta は −π-\pi 以上 π\pi 未満とする。

(3) 三角形 OXYOXY の面積が 32\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2} となる θ\theta の個数を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)θ=−π,−π/3,π/3(1) θ=−π,−π/3,π/3。(2)β=θ/2+π(−π<θ<−π/3)(2) β=θ/2+π (−π<θ<−π/3)、θ/2(−π/3<θ<π/3)θ/2 (−π/3<θ<π/3)、θ/2−π(π/3<θ<π)θ/2−π (π/3<θ<π)。(3) 4個。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

以下、複素指数表示は eiθ=cos⁡θ+isin⁡θe^{i\theta}=\cos\theta+i\sin\theta の意味で用いる。

(1)w=0すなわちz3=−1,θ=−π,−π3,π3.(2)w=e2iθ+e−iθ=2cos⁡3θ2 eiθ/2,β={θ2+π(−π<θ<−π3),θ2(−π3<θ<π3),θ2−π(π3<θ<π),(w≠0).(3)ϕ=∠(z,w),sin⁡ϕ=∣Im⁡(zˉw)∣∣z∣∣w∣,[OXY]=12∣z∣∣w∣sin⁡ϕ=12∣Im⁡(zˉw)∣=12∣sin⁡θ−sin⁡2θ∣,∣sin⁡θ(2cos⁡θ−1)∣=3,c=cos⁡θ:(1−c2)(2c−1)2=3,(2c+1)(2c3−3c2+2)=0.\displaystyle \begin{aligned} (1)\quad w=0&\text{すなわち} z^3=-1,\\ \theta&=-\pi,-\frac\pi3,\frac\pi3.\\[3pt] (2)\quad w&=e^{2i\theta}+e^{-i\theta}=2\cos\frac{3\theta}{2}\,e^{i\theta/2},\\ \beta&=\begin{cases} \frac\theta2+\pi&(-\pi<\theta<-\frac\pi3),\\ \frac\theta2&(-\frac\pi3<\theta<\frac\pi3),\\ \frac\theta2-\pi&(\frac\pi3<\theta<\pi), \end{cases}\qquad(w\ne0).\\[3pt] (3)\quad \phi&=\angle(z,w),\qquad \sin\phi=\frac{|\operatorname{Im}(\bar zw)|}{|z||w|},\\ [OXY]&=\frac12|z||w|\sin\phi=\frac12|\operatorname{Im}(\bar zw)| =\frac12|\sin\theta-\sin2\theta|,\\ |\sin\theta(2\cos\theta-1)|&=\sqrt3,\\ c=\cos\theta:\quad (1-c^2)(2c-1)^2&=3,\\ (2c+1)(2c^3-3c^2+2)&=0. \end{aligned}

q(c)=2c3−3c2+2q(c)=2c^3-3c^2+2 とおくと q′(c)=6c(c−1)q'(c)=6c(c-1) なので、−1≦c≦0-1\leq c\leq0 の範囲で増加、0≦c≦10\leq c\leq1 の範囲で減少する。また q(−1)=−3,q(−12)=1,q(1)=1>0.\displaystyle q(-1)=-3,\quad q(-\tfrac12)=1,\quad q(1)=1>0. したがって −1<c<−12\displaystyle -1<c<-\tfrac12 の範囲に根がただ1つあり、0≦c≦10\leq c\leq1 の範囲には根がない。さらに一次因子から c=−12\displaystyle c=-\tfrac12 も得る。各cos値 cc は −1<c<1-1<c<1 を満たすため、0<θ0<π0<\theta_0<\pi, cos⁡θ0=c\cos\theta_0=c となる θ0\theta_0 が1つずつあり、−π<θ<π-\pi<\theta<\pi の範囲では各々 ±θ0\pm\theta_0 の2角を与える。従って合計は 4\boxed{4} 個。

以下、複素指数表示は eiθ=cos⁡θ+isin⁡θe^{i\theta}=\cos\theta+i\sin\theta の意味で用いる。

(1) ∣z∣=1|z|=1よりz=eiθz=e^{i\theta}。w=0w=0はz3+1=0z^3+1=0と同値で、指定区間の解はθ=−π,−π3,π3\displaystyle \theta=-\pi,-\frac\pi3,\frac\pi3。 (2) w=e2iθ+e−iθ=2cos⁡(3θ/2)eiθ/2w=e^{2i\theta}+e^{-i\theta}=2\cos(3\theta/2)e^{i\theta/2}。cos⁡(3θ/2)\cos(3\theta/2)は−π/3<θ<π/3-\pi/3<\theta<\pi/3の範囲で正、その外側で負(ただしθ=−π,±π/3\theta=-\pi,\pm\pi/3ではw=0w=0)。よって主偏角は中央でθ/2\theta/2、−π<θ<−π/3-\pi<\theta<-\pi/3ではθ/2+π\theta/2+\pi、π/3<θ<π\pi/3<\theta<\piではθ/2−π\theta/2-\pi。 (3) 位置ベクトルz,wz,wのなす角をϕ\phiとすると、sin⁡ϕ=∣Im⁡(z‾w)∣/(∣z∣∣w∣)\sin\phi=|\operatorname{Im}(\overline z w)|/(|z||w|)だから、三角形の面積は∣z∣∣w∣sin⁡ϕ/2=∣Im⁡(z‾w)∣/2|z||w|\sin\phi/2=|\operatorname{Im}(\overline z w)|/2。ここでz‾w=eiθ+e−2iθ\overline z w=e^{i\theta}+e^{-2i\theta}なので面積は∣sin⁡θ−sin⁡2θ∣/2|\sin\theta-\sin2\theta|/2。面積が3/2\sqrt3/2となる条件は∣sin⁡θ(2cos⁡θ−1)∣=3|\sin\theta(2\cos\theta-1)|=\sqrt3。c=cos⁡θc=\cos\thetaと置いて二乗すると(1−c2)(2c−1)2=3(1-c^2)(2c-1)^2=3、すなわち(2c+1)(2c3−3c2+2)=0(2c+1)(2c^3-3c^2+2)=0。よってc=−1/2c=-1/2、またはq(c)=2c3−3c2+2=0q(c)=2c^3-3c^2+2=0。q′(c)=6c(c−1)q'(c)=6c(c-1)は−1≦c≦0-1\le c\le0の範囲で正、0≦c≦10\le c\le1の範囲で負だから、qは前者で増加し後者で減少する。q(−1)=−3, q(−1/2)=1q(-1)=-3,\ q(-1/2)=1より、−1≦c≦0-1\le c\le0の範囲に根がちょうど1つあり、それは−1<c<−1/2-1<c<-1/2を満たす。またq(1)=1>0q(1)=1>0で0≦c≦10\le c\le1の範囲ではq(c)≧1q(c)\ge1だから、この区間に根はない。従ってcos⁡θ\cos\thetaの値は−1/2-1/2と−1<c<−1/2-1<c<-1/2を満たすqの唯一の根の2つである。いずれも−1-1と11の間にあるので、各値ccに対して0<θ0<π0<\theta_0<\piかつcos⁡θ0=c\cos\theta_0=cとなるθ0\theta_0が1つあり、−π<θ<π-\pi<\theta<\piの範囲では±θ0\pm\theta_0の2解を持つ。合計4個。

この問題で使う考え方

  • 偏角の積表示
  • 主偏角の範囲調整
  • 三角恒等式
  • 多項式の実根個数
  • 導関数の符号による増減

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