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大阪大学/2004年度/前期

大阪大学 2004年 数学 第3問解答・解説

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1問題

大阪大学2004年度第3問

nn を3以上の自然数とする。点 OO を中心とする半径1の円において、円周を nn 等分する点 P0,P1,…,Pn−1P_0,P_1,\ldots,P_{n-1} を時計回りにとる。各 i=1,2,…,ni=1,2,\ldots,n に対して、直線 OPi−1,OPiOP_{i-1},OP_i とそれぞれ点 Pi−1,PiP_{i-1},P_i で接するような放物線 CiC_i とする。ただし、Pn=P0P_n=P_0 とする。放物線 C1,C2,…,CnC_1,C_2,\ldots,C_n によって囲まれる部分の面積を SnS_n とするとき、lim⁡n→∞Sn\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}S_n を求めよ。(配点率20%)

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

半径二等分線座標で一般二次曲線を置き、接線直線への代入で接点が重解になる条件を使って放物線を決める。各円周区間の面積を定積分で求め、回転対称性と標準三角関数極限を用いる。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • π3\displaystyle \boxed{\frac{\pi}{3}}

4解答

解答を見る途中式つきの解答

1組の隣り合う円周等分点に対応する放物線を考える。隣り合う点の中心角は 2πn\displaystyle \frac{2\pi}{n} だから、θ=πn\displaystyle \theta=\frac{\pi}{n}、c=cos⁡θc=\cos\theta、s=sin⁡θs=\sin\theta とおく。n≧3n\ge3 より c,s>0c,s>0 である。中心 OO と角の二等分線を uu 軸にとると、2点は P+=(c,s)P_+=(c,s)、P−=(c,−s)P_-=(c,-s) となる。それぞれの接線は原点を通る方向 (c,s)(c,s)、(c,−s)(c,-s) の直線である。

この2点を通る円錐曲線の式を F(u,v)=Au2+Buv+Cv2+Du+Ev+G=0F(u,v)=Au^2+Buv+Cv^2+Du+Ev+G=0 と書き、Q(u,v)=Au2+Buv+Cv2Q(u,v)=Au^2+Buv+Cv^2、L(u,v)=Du+EvL(u,v)=Du+Ev とする。2点を通ることから Q(P+)+L(P+)+G=0,Q(P−)+L(P−)+G=0.Q(P_+)+L(P_+)+G=0,\qquad Q(P_-)+L(P_-)+G=0. 両式の差を取ると Bc+E=0Bc+E=0 を得る。

接線条件は、接点を通る半径方向の直線を代入して調べる。P+P_+ を通る直線上の点を ((1+λ)c,(1+λ)s)((1+\lambda)c,(1+\lambda)s) とすると、代入した式は Q(P+)(1+λ)2+L(P+)(1+λ)+G=0Q(P_+)(1+\lambda)^2+L(P_+)(1+\lambda)+G=0 である。λ=0\lambda=0 は接点だから、直線が接線であることは、この二次式で λ=0\lambda=0 が重解となることと同値である。定数項は点を通る条件で 00 なので、λ\lambda の係数も 00、すなわち 2Q(P+)+L(P+)=02Q(P_+)+L(P_+)=0 となる。同様に、P−P_- での接線条件は 2Q(P−)+L(P−)=02Q(P_-)+L(P_-)=0 である。この2つの接線条件を引くと 2s(2Bc+E)=02s(2Bc+E)=0 を得る。これと Bc+E=0Bc+E=0、および s,c>0s,c>0 から B=E=0B=E=0 となる。

放物線の二次部分は、その軸に合わせて座標を回転すると1つの一次式の平方である。従って、二次部分の係数は A=μr2A=\mu r^2、B=2μrqB=2\mu rq、C=μq2C=\mu q^2 と表せ、B2=4ACB^2=4AC を満たす。すでに B=0B=0 なので AC=0AC=0 である。点を通る条件と P+P_+ の接線条件は Ac2+Cs2+Dc+G=0,2Ac2+2Cs2+Dc=0Ac^2+Cs^2+Dc+G=0,\qquad 2Ac^2+2Cs^2+Dc=0 である。C=0C=0 とすると D=−2AcD=-2Ac、G=Ac2G=Ac^2 となる。この場合、A≠0A\ne0 なら F=A(u−c)2=0F=A(u-c)^2=0 という重なった直線であり、A=0A=0 なら F=0F=0 は曲線を定めない。どちらも放物線ではないので、C≠0C\ne0 でなければならず、従って A=0A=0 である。上の2式から D=−2Cs2c,G=Cs2\displaystyle D=-\frac{2Cs^2}{c},\qquad G=Cs^2 となり、放物線は u=c2+c2s2v2\displaystyle u=\frac{c}{2}+\frac{c}{2s^2}v^2 と求まる。これは両点を通り、先に用いた直線代入の二次式で各接点が重解となるので、指定された接線条件も満たす。

次に、隣り合う半径に挟まれた1区間の面積を求める。0≦v≦s0\le v\le s では中心から P+P_+ に向かう半径が u=csv\displaystyle u=\frac{c}{s}v であり、放物線と半径との差は (c2+cv22s2)−cvs=c2(1−vs)2≧0.\displaystyle \left(\frac{c}{2}+\frac{cv^2}{2s^2}\right)-\frac{cv}{s} =\frac{c}{2}\left(1-\frac{v}{s}\right)^2\ge0. 負の vv 側は対称なので、1区間の面積 AnA_n は An=2∫0s(c2+cv22s2−cvs)dv=2[cv2+cv36s2−cv22s]0s=cs3.\displaystyle \begin{aligned} A_n&=2\int_0^s\left(\frac{c}{2}+\frac{cv^2}{2s^2}-\frac{cv}{s}\right)dv\\ &=2\left[\frac{cv}{2}+\frac{cv^3}{6s^2}-\frac{cv^2}{2s}\right]_0^s\\ &=\frac{cs}{3}. \end{aligned} 円周上の隣接する各組は回転で合同で、領域は半径方向の境界を共有するだけで重ならない。よって全体の面積は Sn=nAn=n3cos⁡πnsin⁡πn=n6sin⁡2πn.\displaystyle S_n=nA_n=\frac{n}{3}\cos\frac{\pi}{n}\sin\frac{\pi}{n} =\frac{n}{6}\sin\frac{2\pi}{n}. u=2πn\displaystyle u=\frac{2\pi}{n} とおけば n→∞n\to\infty のとき u→0u\to0 であり、標準極限 lim⁡u→0sin⁡uu=1\displaystyle \lim\limits _{u\to0}\frac{\sin u}{u}=1 を使うと lim⁡n→∞Sn=π3lim⁡u→0sin⁡uu=π3.\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}S_n=\frac{\pi}{3}\lim\limits _{u\to0}\frac{\sin u}{u}=\frac{\pi}{3}.

この問題で使う考え方

  • 放物線
  • 定積分
  • 定積分による面積
  • 三角関数の相互関係
  • 関数の極限
  • 数列の極限

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