1組の隣り合う円周等分点に対応する放物線を考える。隣り合う点の中心角は n2π だから、θ=nπ、c=cosθ、s=sinθ とおく。n≧3 より c,s>0 である。中心 O と角の二等分線を u 軸にとると、2点は P+=(c,s)、P−=(c,−s) となる。それぞれの接線は原点を通る方向 (c,s)、(c,−s) の直線である。
この2点を通る円錐曲線の式を F(u,v)=Au2+Buv+Cv2+Du+Ev+G=0 と書き、Q(u,v)=Au2+Buv+Cv2、L(u,v)=Du+Ev とする。2点を通ることから Q(P+)+L(P+)+G=0,Q(P−)+L(P−)+G=0. 両式の差を取ると Bc+E=0 を得る。
接線条件は、接点を通る半径方向の直線を代入して調べる。P+ を通る直線上の点を ((1+λ)c,(1+λ)s) とすると、代入した式は Q(P+)(1+λ)2+L(P+)(1+λ)+G=0 である。λ=0 は接点だから、直線が接線であることは、この二次式で λ=0 が重解となることと同値である。定数項は点を通る条件で 0 なので、λ の係数も 0、すなわち 2Q(P+)+L(P+)=0 となる。同様に、P− での接線条件は 2Q(P−)+L(P−)=0 である。この2つの接線条件を引くと 2s(2Bc+E)=0 を得る。これと Bc+E=0、および s,c>0 から B=E=0 となる。
放物線の二次部分は、その軸に合わせて座標を回転すると1つの一次式の平方である。従って、二次部分の係数は A=μr2、B=2μrq、C=μq2 と表せ、B2=4AC を満たす。すでに B=0 なので AC=0 である。点を通る条件と P+ の接線条件は Ac2+Cs2+Dc+G=0,2Ac2+2Cs2+Dc=0 である。C=0 とすると D=−2Ac、G=Ac2 となる。この場合、A=0 なら F=A(u−c)2=0 という重なった直線であり、A=0 なら F=0 は曲線を定めない。どちらも放物線ではないので、C=0 でなければならず、従って A=0 である。上の2式から D=−c2Cs2,G=Cs2 となり、放物線は u=2c+2s2cv2 と求まる。これは両点を通り、先に用いた直線代入の二次式で各接点が重解となるので、指定された接線条件も満たす。
次に、隣り合う半径に挟まれた1区間の面積を求める。0≦v≦s では中心から P+ に向かう半径が u=scv であり、放物線と半径との差は (2c+2s2cv2)−scv=2c(1−sv)2≧0. 負の v 側は対称なので、1区間の面積 An は An=2∫0s(2c+2s2cv2−scv)dv=2[2cv+6s2cv3−2scv2]0s=3cs. 円周上の隣接する各組は回転で合同で、領域は半径方向の境界を共有するだけで重ならない。よって全体の面積は Sn=nAn=3ncosnπsinnπ=6nsinn2π. u=n2π とおけば n→∞ のとき u→0 であり、標準極限 u→0limusinu=1 を使うと n→∞limSn=3πu→0limusinu=3π.