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大阪大学/2004年度/前期

大阪大学 2004年 数学 第5問解答・解説

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1問題

大阪大学2004年度第5問

座標平面上に直線 l:xsin⁡θ+ycos⁡θ=1(0<θ<π2)\displaystyle l: x\sin\theta+y\cos\theta=1\quad(0<\theta<\frac{\pi}{2}) がある。不等式 x≧0,y≧0,xsin⁡θ+ycos⁡θ≧1x\geq0,\quad y\geq0,\quad x\sin\theta+y\cos\theta\geq1 が表す領域を DD、不等式 x≧0,y≧0,xsin⁡θ+ycos⁡θ≦1x\geq0,\quad y\geq0,\quad x\sin\theta+y\cos\theta\leq1 が表す領域を D′D' とする。

DD 内に半径 RR の2つの円 C1,C2C_1,C_2 を、C1C_1 は ll と yy 軸に接し、C2C_2 は ll と xx 軸に接し、さらに C1C_1 と C2C_2 が外接するようにとる。また、D′D' 内に半径 rr の2つの円 C1′,C2′C'_1,C'_2 を、C1′C'_1 は ll と yy 軸に接し、C2′C'_2 は ll と xx 軸に接し、さらに C1′C'_1 と C2′C'_2 が外接するようにとる。

(1) rR\displaystyle \frac{r}{R} を θ\theta で表せ。

(2) θ\theta が 0<θ<π2\displaystyle 0<\theta<\frac{\pi}{2} の範囲を動くとき、rR\displaystyle \frac{r}{R} のとりうる値の範囲を求めよ。(配点率20%)

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) rR=sin⁡θ+cos⁡θ+2sin⁡θcos⁡θ−1sin⁡θ+cos⁡θ+2sin⁡θcos⁡θ+1,\displaystyle\frac{r}{R}=\frac{\sin\theta+\cos\theta+2\sin\theta\cos\theta-1}{\sin\theta+\cos\theta+2\sin\theta\cos\theta+1},\qquad (2) 0<rR≦2−1.\displaystyle 0<\frac{r}{R}\leq \sqrt{2}-1.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

以下 s=sin⁡θ, c=cos⁡θ, S=s+c とおく。0<s,c<1, s2+c2=1 である。直線 l の係数の平方和は 1 なので、点 (x,y) と l の距離は ∣sx+cy−1∣ である。まず D 内の円の中心を O1=(R,y1), O2=(x2,R) とする。円が l に接し、全体が D に含まれるから、各中心は sx+cy−1=R を満たす。したがってsR+cy1=1+R,sx2+cR=1+R,y1=1+R(1−s)c,x2=1+R(1−c)s.k=1−R(S−1) とおくと、x2−R=ks, y1−R=kc である。よって s2+c2=1 より∣O1O2∣=(ks)2+(kc)2=∣k∣sc.C1,C2 は外接するので ∣O1O2∣=2R である。k≧0 のとき 1−R(S−1)=2Rsc からR=1S−1+2sc.k<0 と仮定すると R(S−1)−1=2Rsc、すなわち R(S−1−2sc)=1 となる。しかしS−1−2sc<0,2sc−(S−1)=1−s−c+2sc=(1−s)(1−c)+sc>0であるから不可能である。よって上の R が唯一の半径である。次に D′ 内の円の中心を O1′=(r,y1′), O2′=(x2′,r) とする。中心は sx+cy−1=−r を満たすからsr+cy1′=1−r,sx2′+cr=1−r,y1′=1−r(1+s)c,x2′=1−r(1+c)s.k′=1−r(1+S) とおけば x2′−r=k′s, y1′−r=k′c なので、 ∣O1′O2′∣=∣k′∣sc.また両中心は第1象限にあるため、M=max⁡(s,c) とおくと r≦11+M である。外接条件 ∣O1′O2′∣=2r を考える。k′≧0 のとき 1−r(1+S)=2rsc より r=11+S+2sc.この値は 1+S+2sc=1+M+min⁡(s,c)+2sc>1+M より上の条件を満たす。k′<0 のとき r(1+S)−1=2rsc より r=11+S−2sc となる。M≧1/2>1/2 と m=min⁡(s,c)>0 を用いると1+S−2sc=1+M+m(1−2M)<1+M,したがって r>1/(1+M) となり、中心が第1象限にある条件に反する。この場合は起こらない。よってr=11+S+2sc.以上からrR=S+2sc−1S+2sc+1.さらに S=sin⁡θ+cos⁡θ=2cos⁡(θ−π/4) なので、0<θ<π/2 のとき 1<S≦2 であり、最大値 2 は θ=π/4 でとる。T=S+2sc とおくと S2=1+2sc から T=S2+S−1 である。これは S>1 で増加するから 1<T≦1+2 となる。関数 (T−1)/(T+1) も T>1 で増加するので、その下限は 0(ただし到達しない)、最大値は(1+2)−1(1+2)+1=22+2=2−1である。したがって求める範囲は0<rR≦2−1.\displaystyle \text{以下 }s=\sin\theta,\ c=\cos\theta,\ S=s+c\text{ とおく。}0<s,c<1,\ s^2+c^2=1\text{ である。直線 }l\text{ の係数の平方和は }1\text{ なので、点 }(x,y)\text{ と }l\text{ の距離は }|sx+cy-1|\text{ である。}\\ \text{まず }D\text{ 内の円の中心を }O_1=(R,y_1),\ O_2=(x_2,R)\text{ とする。円が }l\text{ に接し、全体が }D\text{ に含まれるから、各中心は }sx+cy-1=R\text{ を満たす。したがって}\\ sR+cy_1=1+R,\qquad sx_2+cR=1+R,\\ y_1=\frac{1+R(1-s)}{c},\qquad x_2=\frac{1+R(1-c)}{s}.\\ k=1-R(S-1)\text{ とおくと、}x_2-R=\frac{k}{s},\ y_1-R=\frac{k}{c}\text{ である。よって }s^2+c^2=1\text{ より}\\ |O_1O_2|=\sqrt{\left(\frac{k}{s}\right)^2+\left(\frac{k}{c}\right)^2}=\frac{|k|}{sc}.\\ C_1,C_2\text{ は外接するので }|O_1O_2|=2R\text{ である。}k\geq0\text{ のとき }1-R(S-1)=2Rsc\text{ から}\\ R=\frac{1}{S-1+2sc}.\\ k<0\text{ と仮定すると }R(S-1)-1=2Rsc\text{、すなわち }R(S-1-2sc)=1\text{ となる。しかし}\\ S-1-2sc<0,\qquad 2sc-(S-1)=1-s-c+2sc=(1-s)(1-c)+sc>0\\ \text{であるから不可能である。よって上の }R\text{ が唯一の半径である。}\\ \text{次に }D'\text{ 内の円の中心を }O'_1=(r,y'_1),\ O'_2=(x'_2,r)\text{ とする。中心は }sx+cy-1=-r\text{ を満たすから}\\ sr+cy'_1=1-r,\qquad sx'_2+cr=1-r,\\ y'_1=\frac{1-r(1+s)}{c},\qquad x'_2=\frac{1-r(1+c)}{s}.\\ k'=1-r(1+S)\text{ とおけば }x'_2-r=\frac{k'}{s},\ y'_1-r=\frac{k'}{c}\text{ なので、 }|O'_1O'_2|=\frac{|k'|}{sc}.\\ \text{また両中心は第1象限にあるため、}M=\max(s,c)\text{ とおくと }r\leq\frac{1}{1+M}\text{ である。外接条件 }|O'_1O'_2|=2r\text{ を考える。}\\ k'\geq0\text{ のとき }1-r(1+S)=2rsc\text{ より }r=\frac{1}{1+S+2sc}.\\ \text{この値は }1+S+2sc=1+M+\min(s,c)+2sc>1+M\text{ より上の条件を満たす。}\\ k'<0\text{ のとき }r(1+S)-1=2rsc\text{ より }r=\frac{1}{1+S-2sc}\text{ となる。}M\geq1/\sqrt2>1/2\text{ と }m=\min(s,c)>0\text{ を用いると}\\ 1+S-2sc=1+M+m(1-2M)<1+M,\\ \text{したがって }r>1/(1+M)\text{ となり、中心が第1象限にある条件に反する。この場合は起こらない。よって}\\ r=\frac{1}{1+S+2sc}.\\ \text{以上から}\\ \frac{r}{R}=\frac{S+2sc-1}{S+2sc+1}.\\ \text{さらに }S=\sin\theta+\cos\theta=\sqrt2\cos(\theta-\pi/4)\text{ なので、}0<\theta<\pi/2\text{ のとき }1<S\leq\sqrt2\text{ であり、最大値 }\sqrt2\text{ は }\theta=\pi/4\text{ でとる。}T=S+2sc\text{ とおくと }S^2=1+2sc\text{ から }T=S^2+S-1\text{ である。これは }S>1\text{ で増加するから }1<T\leq1+\sqrt2\text{ となる。関数 }(T-1)/(T+1)\text{ も }T>1\text{ で増加するので、その下限は }0\text{(ただし到達しない)、最大値は}\\ \frac{(1+\sqrt2)-1}{(1+\sqrt2)+1}=\frac{\sqrt2}{2+\sqrt2}=\sqrt2-1\\ \text{である。したがって求める範囲は}\\ 0<\frac{r}{R}\leq\sqrt2-1.

この問題で使う考え方

  • 三角比と相互関係
  • 座標による距離
  • 直線の方程式
  • 円の方程式
  • 不等式の表す領域

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