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広島大学/2004年度/前期

広島大学 2004年 数学 第1問解答・解説

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1問題

広島大学2004年度第1問

複素数平面上で不等式2∣z−2∣≦∣z−5∣≦∣z+1∣2\left|z-2\right|\leq\left|z-5\right|\leq\left|z+1\right| を満たす点 zz が描く図形を DD とする。

(1) DD を図示せよ。

(2) 点 zz が DD 上を動くものとする。arg⁡z=θ\arg z=\theta とするとき,tan⁡θ\tan\theta の値のとりうる範囲を求めよ。

(3) DD の面積を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

絶対値の距離表示を座標化して円と半平面を特定し、円弓形の境界・傾き・面積を求める。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)D={x+iy∣(x−1)2+y2≦4, x≧2}(1)\quad D=\{x+iy\mid (x-1)^2+y^2\leq4,\space{}x\geq2\}
    (2)−32≦tan⁡θ≦32\displaystyle (2)\quad -\frac{\sqrt3}{2}\leq\tan\theta\leq\frac{\sqrt3}{2}
    (3)4π3−3\displaystyle (3)\quad \frac{4\pi}{3}-\sqrt3

4解答

解答を見る途中式つきの解答

z=x+iyz=x+iy とおく。絶対値は非負なので、各不等式を両辺平方しても同値である。まず 4{(x−2)2+y2}≦(x−5)2+y24\{(x-2)^2+y^2\}\leq (x-5)^2+y^2 を整理すると x2−2x+y2≦3,(x−1)2+y2≦4x^2-2x+y^2\leq3,\qquad (x-1)^2+y^2\leq4 を得る。したがって第1の不等式は、中心 (1,0)(1,0)、半径 22 の円の内部および周を表す。次に (x−5)2+y2≦(x+1)2+y2(x-5)^2+y^2\leq(x+1)^2+y^2 を整理すると x≧2x\geq2 となる。よって、DD は次の二つの不等式を満たす点 z=x+iyz=x+iy 全体である。 (x−1)2+y2≦4,x≧2.(x-1)^2+y^2\leq4,\qquad x\geq2. すなわち中心 (1,0)(1,0)、半径 22 の円を直線 x=2x=2 で切り、右側を含む円弧と線分で囲んだ部分を図示すればよい。弦の端点は (2,3)(2,\sqrt3), (2,−3)(2,-\sqrt3)、右端は (3,0)(3,0) である。

DD 上では 2≦x≦32\leq x\leq3 であり、z≠0z\neq0 だから tan⁡θ=y/x\tan\theta=y/x が定義される。円の条件から y2≦4−(x−1)2=−x2+2x+3y^2\leq4-(x-1)^2=-x^2+2x+3 なので (tan⁡θ)2=y2x2≦−1+2x+3x2≦34.\displaystyle (\tan\theta)^2=\frac{y^2}{x^2}\leq -1+\frac2x+\frac3{x^2}\leq\frac34. 最後の式は x≧2x\geq2 で右辺の各分数項が xx とともに減少することを用いた。従って −3/2≦tan⁡θ≦3/2-\sqrt3/2\leq\tan\theta\leq\sqrt3/2。さらに (2,y)(2,y) は −3≦y≦3-\sqrt3\leq y\leq\sqrt3 の全てで DD に属し、そのとき tan⁡θ=y/2\tan\theta=y/2 はこの区間の全ての値をとる。よって範囲は −32≦tan⁡θ≦32\displaystyle -\frac{\sqrt3}{2}\leq\tan\theta\leq\frac{\sqrt3}{2} である。

面積は半径 22 の円の、弦 x=2x=2 の右側の弓形の面積である。中心から弦までの距離は 11、弦の半分の長さは 22−12=3\sqrt{2^2-1^2}=\sqrt3 なので、中心角は 2π/32\pi/3 である。扇形の面積は 12⋅22⋅2π3=4π3\displaystyle \frac12\cdot2^2\cdot\frac{2\pi}{3}=\frac{4\pi}{3} であり、中心と弦の両端を結ぶ三角形の面積は 12⋅23⋅1=3.\displaystyle \frac12\cdot2\sqrt3\cdot1=\sqrt3. したがって Area⁡(D)=4π3−3.\displaystyle \operatorname{Area}(D)=\frac{4\pi}{3}-\sqrt3.

この問題で使う考え方

  • 三角比による面積
  • 三角比と相互関係
  • 座標による距離
  • 円の方程式
  • 不等式の表す領域
  • 複素数平面

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