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広島大学/2004年度/前期

広島大学 2004年 数学 第4問解答・解説

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1問題

広島大学2004年度第4問

AA を正の定数,θ\theta は 0≦θ≦π0\leq\theta\leq\pi を満たす実数とし,2つの曲線y=Acos⁡x,y=sin⁡(x−θ)(0≦x≦2π)y=A\cos x,\qquad y=\sin(x-\theta)\qquad(0\leq x\leq2\pi) によって囲まれた図形の面積を SS とする。また,この2つの曲線の交点の xx 座標を a,b (a<b)a,b\ (a<b) とするとき,次の問いに答えよ。

(1) cos⁡bsin⁡(a−θ)=cos⁡asin⁡(b−θ)\cos b\sin(a-\theta)=\cos a\sin(b-\theta) が成り立っているとき,cos⁡θsin⁡(b−a)=0\cos\theta\sin(b-a)=0 を示せ。

(2) b−a=πb-a=\pi を示せ。

(3) SS を A,a,θA,a,\theta を用いて表せ。

(4) S2S^2 を A,θA,\theta を用いて表せ。

(5) SS を最大にする θ\theta の値およびそのときの SS の値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) cos⁡θsin⁡(b−a)=0,(1)\space{}\cos\theta\sin(b-a)=0,
    (2) b−a=π,(2)\space{}b-a=\pi,
    (3) S=2(Asin⁡a+cos⁡(a−θ)),(3)\space{}S=2(A\sin a+\cos(a-\theta)),
    (4) S2=4(A2+2Asin⁡θ+1),(4)\space{}S^2=4(A^2+2A\sin\theta+1),
    (5) θ=π2, Smax⁡=2(A+1).\displaystyle (5)\space{}\theta=\frac{\pi}{2},\space{}S_{\max}=2(A+1).

3解答

解答を見る途中式つきの解答

交点では Acos⁡a=sin⁡(a−θ),Acos⁡b=sin⁡(b−θ)A\cos a=\sin(a-\theta),\qquad A\cos b=\sin(b-\theta) が成り立つ。

(1)前の二式の左辺にそれぞれ cos⁡b,cos⁡a\cos b,\cos a を掛けると、右辺についても cos⁡bsin⁡(a−θ)=cos⁡asin⁡(b−θ)\cos b\sin(a-\theta)=\cos a\sin(b-\theta) を得る。また、その左辺から右辺を引くと cos⁡bsin⁡(a−θ)−cos⁡asin⁡(b−θ)=cos⁡θ(cos⁡bsin⁡a−cos⁡asin⁡b)=cos⁡θsin⁡(a−b)=−cos⁡θsin⁡(b−a).\begin{aligned} \cos b\sin(a-\theta)-\cos a\sin(b-\theta) &=\cos\theta(\cos b\sin a-\cos a\sin b)\\ &=\cos\theta\sin(a-b)\\ &=-\cos\theta\sin(b-a). \end{aligned} 仮定より左辺は 00 だから、cos⁡θsin⁡(b−a)=0\cos\theta\sin(b-a)=0。

(2)0≦θ≦π0\leq\theta\leq\pi である。まず cos⁡θ≠0\cos\theta\ne0 なら、(1)より sin⁡(b−a)=0\sin(b-a)=0。x=0x=0 では Acos⁡0=A>0A\cos 0=A>0、一方 sin⁡(−θ)=−sin⁡θ≦0\sin(-\theta)=-\sin\theta\leq0 であり、x=2πx=2\pi でも値は同じだから、端点に交点はない。したがって 0<a<b<2π0<a<b<2\pi で 0<b−a<2π0<b-a<2\pi。よって b−a=πb-a=\pi である。cos⁡θ=0\cos\theta=0 の場合は θ=π/2\theta=\pi/2 で、交点の方程式は Acos⁡x=−cos⁡x,(A+1)cos⁡x=0A\cos x=-\cos x,\qquad (A+1)\cos x=0 となる。ゆえに a=π/2, b=3π/2a=\pi/2,\ b=3\pi/2 で、この場合も b−a=πb-a=\pi。

(3)C=A+sin⁡θ, D=cos⁡θC=A+\sin\theta,\ D=\cos\theta とおくと、交点を与える差は f(x)=Acos⁡x−sin⁡(x−θ)=Ccos⁡x−Dsin⁡xf(x)=A\cos x-\sin(x-\theta)=C\cos x-D\sin x であり、C>0C>0 である。(2)と交点が二つであることから b=a+πb=a+\pi かつ 0<a<π0<a<\pi。交点 aa の条件 f(a)=0f(a)=0 は Ccos⁡a=Dsin⁡aC\cos a=D\sin a である。よって λ=C/sin⁡a>0\lambda=C/\sin a>0 とおけば C=λsin⁡a, D=λcos⁡aC=\lambda\sin a,\ D=\lambda\cos a となり、 Q=Asin⁡a+cos⁡(a−θ)=Csin⁡a+Dcos⁡a=λ>0.Q=A\sin a+\cos(a-\theta)=C\sin a+D\cos a=\lambda>0. したがって f(a+π/2)=−Q<0f(a+\pi/2)=-Q<0。a<x<ba<x<b の範囲に交点はないので、この範囲では f(x)<0f(x)<0 である。よって S=−∫abf(x) dx=−[Asin⁡x+cos⁡(x−θ)]aa+π=2(Asin⁡a+cos⁡(a−θ)).\displaystyle \begin{aligned} S&=-\int_a^b f(x)\,dx\\ &=-\left[A\sin x+\cos(x-\theta)\right]_a^{a+\pi}\\ &=2\left(A\sin a+\cos(a-\theta)\right). \end{aligned}

(4)C=λsin⁡a, D=λcos⁡aC=\lambda\sin a,\ D=\lambda\cos a より Q2=λ2=C2+D2=(A+sin⁡θ)2+cos⁡2θ=A2+2Asin⁡θ+1.Q^2=\lambda^2=C^2+D^2 =(A+\sin\theta)^2+\cos^2\theta =A^2+2A\sin\theta+1. (3)から S=2QS=2Q なので S2=4(A2+2Asin⁡θ+1).S^2=4(A^2+2A\sin\theta+1).

(5)A>0A>0 であり、0≦θ≦π0\leq\theta\leq\pi では sin⁡θ≦1\sin\theta\leq1、等号は θ=π/2\theta=\pi/2 のときに限る。(4)より SS はこのとき最大となり、 Smax⁡=2A2+2A+1=2(A+1).\displaystyle S_{\max}=2\sqrt{A^2+2A+1}=2(A+1).

この問題で使う考え方

  • 三角関数の加法定理
  • 三角関数の周期・グラフ
  • 定積分による面積
  • 不定積分・定積分の性質
  • 三角・指数・対数関数等の積分

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