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九州大学/2004年度/前期

九州大学 2004年 数学 第3問解答・解説

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1問題

九州大学2004年度第3問配点 50点

この問題の解答は,解答紙14の定められた場所に記入しなさい。 〔問題〕 座標平面上を動く点 P(x(t),y(t))P(x(t),y(t)) の時刻 tt における座標が {x(t)=cos⁡(t+π4),y(t)=cos⁡(2t)(0≦t<2π)\displaystyle \begin{cases} x(t)=\cos\left(t+\frac{\pi}{4}\right),\\ y(t)=\cos(2t) \end{cases} \quad(0\leq t<2\pi) で与えられているとし,この点の軌跡を CC とする。

(1) PP が原点を通るときの速度ベクトルを求めよ。

(2) CC が xx 軸,yy 軸に関して対称であることを示せ。

(3) CC の概形を描け。

(4) CC が囲む図形の面積を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)
    t=π/4t=π/4で速度ベクトル(−1,−2)、t=5π/4t=5π/4で(1,−2)。
  • (2)
    Cはx軸・y軸のいずれに関しても対称。
  • (3)
    y2=4x2(1−x2)(−1≦x≦1)y^2=4x^2(1-x^2)\quad(-1\le x\le1)。原点で交差する横向き88の字形。
  • (4)
    囲まれた面積は 83\displaystyle \frac83。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 原点を通るには x(t)=0x(t)=0 と y(t)=0y(t)=0 が同時に成り立つ必要がある。まず cos⁡(t+π4)=0よりt=π4+kπ.\displaystyle \cos\left(t+\frac{\pi}{4}\right)=0 \quad\text{より}\quad t=\frac{\pi}{4}+k\pi. 0≦t<2π0\le t<2\pi では候補は t=π/4,5π/4t=\pi/4,5\pi/4 で、どちらも y(t)=cos⁡2t=0y(t)=\cos2t=0 となる。速度ベクトルは (x′(t),y′(t))(x'(t),y'(t)) であり、 x′(t)=−sin⁡(t+π4),y′(t)=−2sin⁡2t.\displaystyle x'(t)=-\sin\left(t+\frac{\pi}{4}\right),\qquad y'(t)=-2\sin2t. よって t=π4 では (−1,−2),t=5π4 では (1,−2).\displaystyle \boxed{t=\frac{\pi}{4}\text{ では }(-1,-2),\qquad t=\frac{5\pi}{4}\text{ では }(1,-2).}

(2) t0t_0 を任意にとる。まず t1≡t0+π(mod2π)t_1\equiv t_0+\pi\pmod{2\pi} とすれば、周期性から t1t_1 を範囲内に選べて、 x(t1)=cos⁡(t0+π+π4)=−x(t0),y(t1)=cos⁡(2t0+2π)=y(t0).\displaystyle x(t_1)=\cos\left(t_0+\pi+\frac{\pi}{4}\right)=-x(t_0),\qquad y(t_1)=\cos(2t_0+2\pi)=y(t_0). したがって、CC 上の点 (x(t0),y(t0))(x(t_0),y(t_0)) とその yy 軸対称点 (−x(t0),y(t0))(-x(t_0),y(t_0)) はともに CC 上にある。

次に t2≡3π/2−t0(mod2π)t_2\equiv3\pi/2-t_0\pmod{2\pi} とする。このとき x(t2)=cos⁡(7π4−t0)=cos⁡(t0+π4)=x(t0),\displaystyle x(t_2)=\cos\left(\frac{7\pi}{4}-t_0\right) =\cos\left(t_0+\frac{\pi}{4}\right)=x(t_0), (余弦の偶関数性と周期性を使った。)また y(t2)=cos⁡(3π−2t0)=−cos⁡2t0=−y(t0).y(t_2)=\cos(3\pi-2t_0)=-\cos2t_0=-y(t_0). よって xx 軸対称な点も CC 上にある。以上から CC は xx 軸、yy 軸の両方に関して対称である。

(3) s≡t+π/4(mod2π)s\equiv t+\pi/4\pmod{2\pi} とおくと、tt が 0≦t<2π0\le t<2\pi の範囲を動くとき ss もちょうど一周し、 x=cos⁡s,y=cos⁡(2s−π2)=sin⁡2s=2sin⁡scos⁡s.\displaystyle x=\cos s,\qquad y=\cos\left(2s-\frac{\pi}{2}\right)=\sin2s=2\sin s\cos s. したがって −1≦x≦1,y2=4x2(1−x2).-1\le x\le1,\qquad y^2=4x^2(1-x^2). 逆に、この範囲でこの式を満たす点は y=±2∣x∣1−x2y=\pm2|x|\sqrt{1-x^2} の枝にあり、cos⁡s=x\cos s=x となる2つの角の正負の sin⁡s\sin s がそれぞれの符号を与えるので、すべて実際に軌跡上にある。

式から、x=±1x=\pm1 では y=0y=0、x=0x=0 でも y=0y=0。また y2=4u(1−u)y^2=4u(1-u)(u=x2u=x^2)と見ると、0≦u≦10\le u\le1 で最大は u=1/2u=1/2 のときの1だから、上下の端は (±1/2,±1)(\pm1/\sqrt2,\pm1)。原点には t=π/4,5π/4t=\pi/4,5\pi/4 の2通りで到達し、(1)の速度ベクトルから接線の傾きはそれぞれ 22 と −2-2 である。よって軌跡は原点で交差し、左右に1つずつ輪を持つ横向きの8の字形となる。別添の軌跡図に示す。

(4) 右側の輪では上側が y=2x1−x2y=2x\sqrt{1-x^2}、下側が y=−2x1−x2y=-2x\sqrt{1-x^2}(0≦x≦10\le x\le1)。その面積は Sright=∫014x1−x2 dx=2∫01u du=43(u=1−x2, du=−2x dx).\displaystyle \begin{aligned} S_{\rm right}&=\int_0^1 4x\sqrt{1-x^2}\,dx\\ &=2\int_0^1\sqrt{u}\,du=\frac43\qquad (u=1-x^2,\ du=-2x\,dx). \end{aligned} (2)の yy 軸対称性から左側の輪の面積も 4/34/3。したがって囲まれた全体の面積は S=43+43=83.\displaystyle \boxed{S=\frac43+\frac43=\frac83}.

この問題で使う考え方

  • 三角関数の加法・倍角公式
  • 媒介変数の変換と式の消去
  • 微分による速度ベクトル・接線
  • 定積分による面積と置換積分

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