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岡山大学/2009年度/前期

岡山大学 2009年 数学 第1問解答・解説

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1問題

岡山大学2009年度第1問

1から6までの目があるさいころがある。さいころを振って出た目が kk のとき,単位円周上の点 P が原点を中心として正の向きに角 πk\displaystyle \frac{\pi}{k} だけ回転する。点 P の最初の位置を P0P_0 として,次の問いに答えよ。

(1) さいころを何回か振って,点 P の回転した角の合計が π2\displaystyle \frac{\pi}{2} となるための目の出方を列挙せよ。

(2) さいころを nn 回振って移動した後の位置を PnP_n とする。P4=P0P_4=P_0 となる目の出方は何通りあるか。

(3) さいころを2回振ったところ,1回目は4の目,2回目は3の目が出た。そのとき,三角形 P1P2P3P_1P_2P_3 の面積を最大にするような,3回目のさいころの目は何か。理由を付けて答えよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)出た順に(2)、(3,6)、(6,3)、(4,4)、(6,6,6)。(2)42通り。(3)3回目は1の目。最大面積は32\displaystyle \quad \dfrac{\sqrt3}{2}\quad 。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1)さいころを振った回数を mm、順に出た目を k1,…,kmk_1,\ldots,k_m とする。回転角の合計が π/2\pi/2 となる条件は 1k1+⋯+1km=12\displaystyle \frac1{k_1}+\cdots+\frac1{k_m}=\frac12 である。各 ki≦6k_i\leq 6 だから各項は 1/61/6 以上であり、m≧4m\geq4 なら左辺は少なくとも 2/32/3 となる。よって m≦3m\leq3。

m=1m=1 のときは k1=2k_1=2。m=2m=2 では目を小さい順に a≦ba\leq b とする。a=1,2a=1,2 は不可能であり、a=3a=3 なら b=6b=6、a=4a=4 なら b=4b=4 となる。a=5a=5 では 1/b=3/101/b=3/10 となって整数の bb がなく、a=6a=6 では必要な b=3b=3 が b≧ab\geq a に反する。したがって目の組は (3,6),(4,4)(3,6),(4,4) である。

m=3m=3 では a≦b≦ca\leq b\leq c とする。a=2a=2 では残りの項が正なので不可能であり、a=3a=3 では残り二項の和が 1/61/6 である一方、各項が 1/61/6 以上なので不可能である。a=4a=4 のとき b=4,5,6b=4,5,6 を調べると、それぞれ残る 1/c1/c は 0,1/20,1/120,1/20,1/12 で、いずれも条件を満たす c≦6c\leq6 がない。a=5a=5 のときは b=5,6b=5,6 で、それぞれ c=10,15/2c=10,15/2 となるため不可能。a=6a=6 なら b=c=6b=c=6 で条件を満たす。以上から、出た順に列挙すると (2),(3,6),(6,3),(4,4),(6,6,6)(2),\quad (3,6),(6,3),\quad (4,4),\quad (6,6,6) である。

(2)4回の目を k1,k2,k3,k4k_1,k_2,k_3,k_4 とすると、P4=P0P_4=P_0 となる条件は 1k1+1k2+1k3+1k4=2または4\displaystyle \frac1{k_1}+\frac1{k_2}+\frac1{k_3}+\frac1{k_4}=2\quad\text{または}\quad4 である。左辺は 2/32/3 以上 44 以下であり、正の回転角の和が 2π2\pi の整数倍となるためである。和が 44 となるのは全て1の目の場合だけなので、1通り。

和が 22 の場合、1の目がなければ各項は 1/21/2 以下であるから、4項の和が2となるのは全て2の目の場合だけで、1通り。1の目がちょうど1つある場合、残り3項の逆数の和は1である。残りの目を小さい順に a≦b≦ca\leq b\leq c とすると、a=2a=2 では 1b+1c=12\displaystyle \frac1b+\frac1c=\frac12 より (b,c)=(3,6),(4,4)(b,c)=(3,6),(4,4)。a=3a=3 では b=c=3b=c=3 が唯一の可能性であり、a≧4a\geq4 では和が最大でも 3/43/4 なので不可能である。よって残り3項の目の組は (2,3,6),(2,4,4),(3,3,3)(2,3,6),(2,4,4),(3,3,3)。それぞれの並べ方は 6,3,16,3,1 通り、合計10通りである。1の目を置く位置が4通りあるから40通り。したがって、求める総数は 1+1+4×10=421+1+4\times10=42 通りである。

(3)半径1の円上で、P1P2P_1P_2 に対する中心角は π/3\pi/3 である。弦 P1P2P_1P_2 の長さは 2sin⁡(π/6)=12\sin(\pi/6)=1。この弦の中点へ向かう半径を xx 軸にとると、弦を含む直線は x=cos⁡(π/6)=3/2x=\cos(\pi/6)=\sqrt3/2 となる。P3P_3 のこの座標は cos⁡(π/6+π/k)\cos(\pi/6+\pi/k) だから、三角形の高さは dk=∣cos⁡(π6+πk)−32∣\displaystyle d_k=\left|\cos\left(\frac\pi6+\frac\pi k\right)-\frac{\sqrt3}{2}\right| である。k=1k=1 なら cos⁡(7π/6)=−3/2\cos(7\pi/6)=-\sqrt3/2 より d1=3d_1=\sqrt3。一方、2≦k≦62\leq k\leq6 なら θ=π/6+π/k\theta=\pi/6+\pi/k とおくと π/3≦θ≦2π/3\pi/3\le\theta\le2\pi/3 であり、−1/2≦cos⁡θ≦1/2-1/2\le\cos\theta\le1/2 となる。したがって dk≦32+12<3=d1.\displaystyle d_k\leq\frac{\sqrt3}{2}+\frac12<\sqrt3=d_1. よって高さ、したがって面積が最大となるのは3回目が1の目のときであり、最大面積は 12⋅1⋅3=32\displaystyle \dfrac12\cdot1\cdot\sqrt3=\dfrac{\sqrt3}{2} である。

回転角をπ\piで割った逆数和に直し、(1)は回数を3回以下に絞って目の組を場合分けで列挙する。(2)は戻る条件が逆数和2または4であることを用い、目の組と順列数を数える。(3)はP1P2P_1P_2を底辺として、第三点から弦を含む直線までの高さを出目ごとに比較する。詳細な式変形と場合分けは採用解説本文(adopted_solution_latex)に含めた。

この問題で使う考え方

  • 逆数和による有限列挙
  • 順列・積の法則による計数
  • 弦を底辺とした高さの比較

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