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岡山大学/2009年度/前期

岡山大学 2009年 数学 第3問解答・解説

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1問題

岡山大学2009年度第3問

xx を実数とし,次の無限級数を考える。 x2+x21+x2−x4+x2(1+x2−x4)2+⋯+x2(1+x2−x4)n−1+⋯\displaystyle x^{2}+\frac{x^{2}}{1+x^{2}-x^{4}}+\frac{x^{2}}{(1+x^{2}-x^{4})^{2}}+\cdots+\frac{x^{2}}{(1+x^{2}-x^{4})^{n-1}}+\cdots

(1) この無限級数が収束するような xx の範囲を求めよ。

(2) この無限級数が収束するとき,その和として得られる xx の関数を f(x)f(x) と書く。また, h(x)=f(∣x∣)−∣x∣h(x)=f\left(\sqrt{|x|}\right)-|x| とおく。このとき,lim⁡x→0h(x)\displaystyle \lim\limits _{x\to0}h(x) を求めよ。

(3) (2)で求めた極限値を aa とするとき,lim⁡x→0h(x)−ax\displaystyle \lim\limits _{x\to0}\frac{h(x)-a}{x} は存在するか。理由を付けて答えよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) x=0x=0、0<∣x∣<10<|x|<1、または ∣x∣>2|x|>\sqrt2。(2) 収束範囲内で f(0)=0f(0)=0、0<∣x∣<10<|x|<1 または ∣x∣>2|x|>\sqrt2 では f(x)=1+x2−x41−x2\displaystyle f(x)=\frac{1+x^2-x^4}{1-x^2}。lim⁡x→0h(x)=1\displaystyle \lim\limits _{x\to0}h(x)=1。(3) lim⁡x→0h(x)−1x\displaystyle \lim\limits _{x\to0}\frac{h(x)-1}{x} は存在しない。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) D=1+x2−x4D=1+x^2-x^4 とおく。x=0x=0 のとき級数の各項は 00 なので収束する。x≠0x\ne0 のときは初項 x2x^2、公比 1/D1/D の等比級数であるから、収束条件は ∣1/D∣<1|1/D|<1、すなわち ∣D∣>1|D|>1 である。ここで t=x2 (t≧0)t=x^2\ (t\ge0) とおくと、 D>1、すなわち t−t2>0、すなわち 0<t<1,D<−1、すなわち t2−t−2>0、すなわち t>2.D>1\text{、すなわち } t-t^2>0\text{、すなわち } 0<t<1,\qquad D<-1\text{、すなわち } t^2-t-2>0\text{、すなわち } t>2. したがって求める範囲は x=0x=0、0<∣x∣<10<|x|<1、または ∣x∣>2|x|>\sqrt{2} である。等号となる D=1,−1D=1,-1 では、x≠0x\ne0 の項がそれぞれ一定または交互に一定の大きさとなって 00 に近づかず、収束しない。

(2) x=0x=0 では級数の和は 00 である。収束範囲内の x≠0x\ne0 では等比級数の和より f(x)=x21−1/D=x2DD−1=1+x2−x41−x2.\displaystyle f(x)=\frac{x^2}{1-1/D}=\frac{x^2D}{D-1}=\frac{1+x^2-x^4}{1-x^2}. いま 0<∣x∣<10<|x|<1 とすると、t=∣x∣t=|x| は 0<t<10<t<1 を満たし、∣x∣=t\sqrt{|x|}=\sqrt t は 0<t<10<\sqrt t<1 なので (1) の収束範囲に入る。したがって h(x)=f(t)−t=1+t−t21−t−t=11−t=11−∣x∣.\displaystyle h(x)=f(\sqrt t)-t=\frac{1+t-t^2}{1-t}-t=\frac{1}{1-t}=\frac{1}{1-|x|}. よって lim⁡x→0h(x)=1\displaystyle\lim\limits _{x\to0}h(x)=1、すなわち a=1a=1 である。

(3) x≠0x\ne0 が十分 00 に近いとき、(2) より h(x)−ax=∣x∣x(1−∣x∣).\displaystyle \frac{h(x)-a}{x}=\frac{|x|}{x(1-|x|)}. x>0x>0 から近づけると極限は 11、x<0x<0 から近づけると極限は −1-1 である。左右の極限が異なるから、両側極限は存在しない。 なお D=0D=0 では級数の項が定義されず、上の収束範囲には含まれない。

この問題で使う考え方

  • 等比級数の収束条件
  • 零の場合分け
  • 左右極限

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