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岡山大学/2011年度/前期

岡山大学 2011年 数学 第1問解答・解説

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1問題

岡山大学2011年度第1問

ttを実数とする。行列A=(tt−11−t2−t)A=\begin{pmatrix}t&t-1\\1-t&2-t\end{pmatrix}について、次の問いに答えよ。

(1) AAの逆行列 A−1A^{-1} が存在することを示せ。

(2) A+A−1, A−A−1, (A−A−1)2A+A^{-1},\ A-A^{-1},\ (A-A^{-1})^2 を求めよ。

(3) A2n−tAn(n=1,2,3,…)A^{2n}-tA^n\quad(n=1,2,3,\ldots) が nn によらない行列になるという。このときの tt の値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • A−1=(2−t1−tt−1t),A+A−1=2E,A−A−1=2(t−1)(11−1−1),(A−A−1)2=O,t=1,2.A^{-1}=\begin{pmatrix}2-t&1-t\\t-1&t\end{pmatrix},\quad A+A^{-1}=2E,\quad A-A^{-1}=2(t-1)\begin{pmatrix}1&1\\-1&-1\end{pmatrix},\quad(A-A^{-1})^2=O,\quad t=1,2.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

det⁡A=t(2−t)−(t−1)(1−t)=1\det A=t(2-t)-(t-1)(1-t)=1 より、すべての実数 tt で逆行列が存在し、 A−1=(2−t1−tt−1t).A^{-1}=\begin{pmatrix}2-t&1-t\\t-1&t\end{pmatrix}. したがって A+A−1=2E,A−A−1=2(t−1)N,N=(11−1−1).A+A^{-1}=2E, \quad A-A^{-1}=2(t-1)N, \quad N=\begin{pmatrix}1&1\\-1&-1\end{pmatrix}. N2=ON^2=O なので (A−A−1)2=O(A-A^{-1})^2=O。

また A+A−1=2EA+A^{-1}=2E に左から AA を掛けると A2−2A+E=OA^2-2A+E=O、すなわち A=E+MA=E+M、M=A−EM=A-E、M2=OM^2=O である。二項定理から An=E+nMA^n=E+nM だから A2n−tAn=(1−t)E+n(2−t)M.A^{2n}-tA^n=(1-t)E+n(2-t)M. これがすべての自然数 nn で一定となるには (2−t)M=O(2-t)M=O が必要十分。 M=A−E=(t−1)NM=A-E=(t-1)N で N≠ON\ne O より (2−t)(t−1)=0(2-t)(t-1)=0。従って t=1 または 2.\boxed{t=1\text{ または }2}.

この問題で使う考え方

  • 行列を用いた表現
  • 二項定理

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