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大阪大学/2002年度/前期

大阪大学 2002年 数学 第2問解答・解説

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1問題

大阪大学2002年度第2問

平面上に双曲線 C:y=1x\displaystyle C:y=\frac{1}{x} を考える。a,b,c,da,b,c,d を d<c<0<b<ad<c<0<b<a をみたす数とし,曲線 CC 上の4点 P,Q,R,SP,Q,R,S をそれぞれ xx 座標が a,b,c,da,b,c,d であるような点としたとき,四角形 PQSRPQSR が長方形になっているとする。

(1) b,c,db,c,d を aa を用いて表せ。

(2) 線分 PRPR と xx 軸との交点を TT,線分 QSQS と yy 軸との交点を UU とするとき,線分 TUTU と曲線 CC が共通点をもたないような aa の値の範囲を求めよ。

(3) aa が(2)の範囲にあるとき,3線分 PT,TU,UQPT,TU,UQ と曲線 CC で囲まれた部分の面積 S(a)S(a) を求めよ。

(4) aa が(2)の範囲を動くとき,S(a)S(a) の増減を調べその最大値を求めよ。

(配点率20%)

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)
    b=1a,c=−1a,d=−a\displaystyle b=\frac1a,\quad c=-\frac1a,\quad d=-a。なお条件 b<ab<a から a>1a>1。
  • (2)
    1<a<1+√2。
  • (3)
    S(a)=2+2log⁡a−a22−32a2\displaystyle S(a)=2+2\log a-\frac{a^2}{2}-\frac{3}{2a^2}(log⁡\log は自然対数)。
  • (4)
    1<a<31<a<\sqrt3 で増加、3<a<1+2\sqrt3<a<1+\sqrt2 で減少。最大値 log⁡3\log 3(a=3a=\sqrt3)。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) b,c,d を a で表す

双曲線上の2点 (u,1/u),(v,1/v)(u,1/u),(v,1/v) を結ぶ直線の傾きは 1/v−1/uv−u=−1uv\displaystyle \frac{1/v-1/u}{v-u}=-\frac1{uv} である。四角形 PQSRPQSR は長方形なので、向かい合う辺 PQ,SRPQ,SR と QS,RPQS,RP はそれぞれ平行である。傾きが等しいことから ab=cd,bd=ac.ab=cd,\qquad bd=ac. 第2式を ac=bdac=bd と書き直し、2式を掛け合わせると a2bc=bcd2a^2bc=bcd^2。bc≠0bc\ne0 より a2=d2a^2=d^2 である。条件 a>0>da>0>d から d=−ad=-a。これを ab=cdab=cd に代入すると ab=−acab=-ac となり、a>0a>0 より c=−bc=-b を得る。

隣り合う辺 PQ,QSPQ,QS は垂直である。したがって傾きの積は −1-1 だから (−1ab)(−1bd)=−1.\displaystyle \left(-\frac1{ab}\right)\left(-\frac1{bd}\right)=-1. ここに d=−ad=-a を代入すると a2b2=1a^2b^2=1。a,b>0a,b>0 より ab=1ab=1、よって b=1a,c=−1a,d=−a.\displaystyle \boxed{b=\frac1a,\qquad c=-\frac1a,\qquad d=-a.} また b<ab<a なので a>1a>1。

(2) 線分 TU と双曲線が交わらない a の範囲

r=1/ar=1/a、k=a−r=a−1/ak=a-r=a-1/a とおくと、各点は P=(a,r),Q=(r,a),R=(−r,−a),S=(−a,−r)P=(a,r),\quad Q=(r,a),\quad R=(-r,-a),\quad S=(-a,-r) である。直線 PRPR は y=x−ky=x-k、直線 QSQS は y=x+ky=x+k。よって T=(k,0),U=(0,k),TU: x+y=k(0≦x≦k).T=(k,0),\quad U=(0,k),\quad TU:\ x+y=k\quad(0\le x\le k). ここで a>1a>1 だから k>0k>0。線分 TUTU 上で曲線 y=1/xy=1/x と交わるには、ある x>0x>0 が x+1x=k\displaystyle x+\frac1x=k を満たせばよい。正の xx について x+1/x≧2x+1/x\ge2 であり、逆に k≧2k\ge2 なら方程式 x2−kx+1=0x^2-kx+1=0 の解は正(和 k>0k>0、積 1>01>0)なので、交点があるのはちょうど k≧2k\ge2 のときである。したがって交わらない条件は k<2k<2。 a−1a<2、すなわち a2−2a−1<0.\displaystyle a-\frac1a<2\text{、すなわち } a^2-2a-1<0. これと a>1a>1 を合わせると 1<a<1+2.\boxed{1<a<1+\sqrt2.}

(3) 面積 S(a)

双曲線の枝と3線分で囲まれる部分を、縦の細い帯に分けて面積を足す。境界が切り替わる位置は x=rx=r(点 QQ の真下)と x=kx=k(点 TT の真上)なので、kk と rr の大小で場合分けする。

まず k≦rk\le r、すなわち 1<a≦21<a\le\sqrt2 の場合は、0≦x≦k0\le x\le k で直線 TU,UQTU,UQ、k≦x≦rk\le x\le r で PT,UQPT,UQ、r≦x≦ar\le x\le a で双曲線と PTPT が上下の境界となる。各区間の高さを引くと S(a)=∫0k2x dx+∫kr2k dx+∫ra(1x−x+k)dx=2kr+2log⁡a−a2−r22.\displaystyle \begin{aligned} S(a)&=\int_0^k 2x\,dx+\int_k^r 2k\,dx +\int_r^a\left(\frac1x-x+k\right)dx\\ &=2kr+2\log a-\frac{a^2-r^2}{2}. \end{aligned} 次に k≧rk\ge r、すなわち a≧2a\ge\sqrt2 の場合は、0≦x≦r0\le x\le r で直線 TU,UQTU,UQ、r≦x≦kr\le x\le k で双曲線と TUTU、k≦x≦ak\le x\le a で双曲線と PTPT が境界となる。したがって S(a)=∫0r2x dx+∫rk(1x−k+x)dx+∫ka(1x−x+k)dx=r2+2log⁡a−(k−r)22−(a−k)22.\displaystyle \begin{aligned} S(a)&=\int_0^r 2x\,dx+\int_r^k\left(\frac1x-k+x\right)dx +\int_k^a\left(\frac1x-x+k\right)dx\\ &=r^2+2\log a-\frac{(k-r)^2}{2}-\frac{(a-k)^2}{2}. \end{aligned} どちらも r=1/ar=1/a、k=a−rk=a-r を代入して整理すると同じ式になり、 S(a)=2+2log⁡a−a22−32a2.\displaystyle \boxed{S(a)=2+2\log a-\frac{a^2}{2}-\frac{3}{2a^2}}. ここで log⁡\log は自然対数である。境界の等号 k=rk=r では2つの積分表示が一致する。

(4) 増減と最大値

S′(a)=2a−a+3a3=(3−a2)(a2+1)a3.\displaystyle S'(a)=\frac2a-a+\frac3{a^3} =\frac{(3-a^2)(a^2+1)}{a^3}. 範囲 1<a<1+21<a<1+\sqrt2 では (a2+1)/a3>0(a^2+1)/a^3>0 なので、導関数の符号は 3−a23-a^2 の符号で決まる。従って 1<a<31<a<\sqrt3 で増加し、3<a<1+2\sqrt3<a<1+\sqrt2 で減少する。最大となる a=3a=\sqrt3 は定義域内にあり、 S(3)=2+log⁡3−32−12=log⁡3.\displaystyle S(\sqrt3)=2+\log3-\frac32-\frac12=\boxed{\log3}.

この問題で使う考え方

  • 双曲線上の弦の傾きと長方形条件
  • 正の解の存在判定
  • 縦切りによる定積分面積
  • 導関数の符号による増減

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