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大阪大学/2006年度/前期

大阪大学 2006年 数学 第3問解答・解説

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1問題

大阪大学2006年度第3問

x,yx,y を変数とする。

(1) nn を自然数とする。次の等式が成り立つように定数 a,ba,b を定めよ。 n+1y(y+1)⋯(y+n)(y+n+1)=ay(y+1)⋯(y+n)+b(y+1)(y+2)⋯(y+n+1)\displaystyle \frac{n+1}{y(y+1)\cdots(y+n)(y+n+1)} =\frac{a}{y(y+1)\cdots(y+n)} +\frac{b}{(y+1)(y+2)\cdots(y+n+1)}

(2) すべての自然数 nn について、次の等式が成り立つことを証明せよ。 n!x(x+1)⋯(x+n)=∑r=0n(−1)rnCrx+r\displaystyle \frac{n!}{x(x+1)\cdots(x+n)} =\sum\limits _{r=0}^{n}(-1)^{r}\frac{{}_{n}C_{r}}{x+r}   (配点率 20%20\%)

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

(1) y≠0,−1,…,−n−1y\ne 0,-1,\ldots,-n-1 とする。D=y(y+1)⋯(y+n+1)D=y(y+1)\cdots(y+n+1) を両辺の共通分母として掛けると n+1=a(y+n+1)+by=(a+b)y+a(n+1)n+1=a(y+n+1)+by=(a+b)y+a(n+1) となる。これは許されるすべての yy について成り立つので、係数を比較して a+b=0,a(n+1)=n+1.a+b=0,\qquad a(n+1)=n+1. n+1≠0n+1\ne0 より a=1, b=−1a=1,\ b=-1。

(2) x≠0,−1,…,−nx\ne 0,-1,\ldots,-n とする。n=0n=0 を自然数に含める場合は両辺とも 1/x1/x である。正の自然数を用いる場合の初項 n=1n=1 では 1x(x+1)=1x−1x+1\displaystyle \frac{1}{x(x+1)}=\frac1x-\frac1{x+1} となり成立する。以下、n≧2n\ge2 とし、n−1n-1 で等式が成り立つと仮定する。(1) において nn を n−1n-1 に、yy を xx に置き換えると nx(x+1)⋯(x+n)=1x(x+1)⋯(x+n−1)−1(x+1)(x+2)⋯(x+n).\displaystyle \frac{n}{x(x+1)\cdots(x+n)}=\frac{1}{x(x+1)\cdots(x+n-1)}-\frac{1}{(x+1)(x+2)\cdots(x+n)}. これに (n−1)!(n-1)! を掛け、帰納法の仮定を xx と x+1x+1 に適用すると n!x(x+1)⋯(x+n)=∑r=0n−1(−1)r(n−1r)x+r−∑r=0n−1(−1)r(n−1r)x+r+1=∑r=0n−1(−1)r(n−1r)x+r−∑r=1n(−1)r−1(n−1r−1)x+r.\displaystyle \begin{aligned} \frac{n!}{x(x+1)\cdots(x+n)}&=\sum\limits _{r=0}^{n-1}(-1)^r\frac{\binom{n-1}{r}}{x+r}-\sum\limits _{r=0}^{n-1}(-1)^r\frac{\binom{n-1}{r}}{x+r+1}\\ &=\sum\limits _{r=0}^{n-1}(-1)^r\frac{\binom{n-1}{r}}{x+r}-\sum\limits _{r=1}^{n}(-1)^{r-1}\frac{\binom{n-1}{r-1}}{x+r}. \end{aligned} 範囲外の二項係数を 00 と約束すれば、二つの和を合わせて n!x(x+1)⋯(x+n)=∑r=0n(−1)r(n−1r)+(n−1r−1)x+r=∑r=0n(−1)r(nr)x+r.\displaystyle \begin{aligned} \frac{n!}{x(x+1)\cdots(x+n)}&=\sum\limits _{r=0}^{n}(-1)^r\frac{\binom{n-1}{r}+\binom{n-1}{r-1}}{x+r}\\ &=\sum\limits _{r=0}^{n}(-1)^r\frac{\binom{n}{r}}{x+r}. \end{aligned} 最後に (n−1r)+(n−1r−1)=(nr)\displaystyle \binom{n-1}{r}+\binom{n-1}{r-1}=\binom{n}{r} を用いた。よって数学的帰納法により、すべての自然数 nn について示された。

この問題で使う考え方

  • 部分分数分解
  • 数学的帰納法

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