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大阪大学/2007年度/前期

大阪大学 2007年 数学 第5問解答・解説

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1問題

大阪大学2007年度第5問

nn を2以上の自然数とする。4個の行列A=(1001),B=(110011),C=(1−1−111−1),D=(100010001)A=\begin{pmatrix}1&0\\0&1\end{pmatrix},\quad B=\begin{pmatrix}1&1&0\\0&1&1\end{pmatrix},\quad C=\begin{pmatrix}1&-1\\-1&1\\1&-1\end{pmatrix},\quad D=\begin{pmatrix}1&0&0\\0&1&0\\0&0&1\end{pmatrix}を重複を許して nn 個並べたものをM1,M2,…,MnM_1,M_2,\dots,M_nとする。

(1) 積 M1M2⋯MnM_1M_2\cdots M_n が定義できる場合は何通りあるか。その数を nn の式で表せ。

(2) 積 M1M2⋯MnM_1M_2\cdots M_n が定義できて、その積が零行列でない 2×32\times3 行列となる場合は何通りあるか。その数を nn の式で表せ。

(3) 積 M1M2⋯MnM_1M_2\cdots M_n が定義できて、その積が零行列とならない場合は何通りあるか。その数を nn の式で表せ。  (配点率 20%20\%)

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

(1) 行列の型を「行数 ×\times 列数」で表すと、A,B,C,DA,B,C,D はそれぞれ 2×2,2×3,3×2,3×32\times2,2\times3,3\times2,3\times3 型である。 積が定義できる並べ方は、各 djd_j が2または3である数列 (d0,d1,…,dn)(d_0,d_1,\ldots,d_n) と一対一に対応する。実際、MjM_j を dj−1×djd_{j-1}\times d_j 型の行列とすれば、該当する行列は4個のうちただ一つで、隣り合う行列の内側の数は一致する。逆に定義できる積からこの数列がただ一つ決まる。よって答えは 2n+1 通り.\boxed{2^{n+1}\text{ 通り}}.

零行列になる条件を調べる。 A,DA,D はそれぞれ2次、3次の単位行列なので、定義できる積からこれらを取り除いても積の値は変わらない。残る B,CB,C は型の制約から交互に並ぶ。また成分を直接掛けると BC=(0000),CB=(10−1−10110−1)≠O.BC=\begin{pmatrix}0&0\\0&0\end{pmatrix},\qquad CB=\begin{pmatrix}1&0&-1\\-1&0&1\\1&0&-1\end{pmatrix}\ne O. 残る文字が3個以上なら、交互の並びのどこかに BCBC が現れるので積は零行列となる。2個の場合は CBCB だけが零行列でない。

(2) 2×32\times3 型で零行列でない積を得るには、単位行列を除いた並びが BB 一つだけでなければならない。したがって並びは A⋯A⏟j−1 個 B D⋯D⏟n−j 個(1≦j≦n)\underbrace{A\cdots A}_{j-1\text{ 個}}\,B\, \underbrace{D\cdots D}_{n-j\text{ 個}}\qquad(1\le j\le n) に限り、いずれの積も B≠OB\ne O。よって n 通り\boxed{n\text{ 通り}}。

(3) 単位行列を除いた並びで分類する。

・ 何も残らない場合:すべて AA、またはすべて DD の2通り。

・ BB 一つが残る場合:(2)より nn 通り。

・ CC 一つが残る場合:前がすべて DD、後がすべて AA なので nn 通り。

・ CBCB が残る場合:C,BC,B の位置 i<ji<j を選べば、CC より前と BB より後は DD、その間は AA と一意に決まる。よって (n2)\displaystyle \binom n2 通り。

以上で漏れなく、どの場合も零行列でないので 2+2n+(n2)=n2+3n+42 通り.\displaystyle \boxed{2+2n+\binom n2=\frac{n^2+3n+4}{2}\text{ 通り}}.

この問題で使う考え方

  • 行列の型の照合
  • 行列の基本乗算
  • 単位行列の除去
  • 場合分け
  • 組合せ

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