・ t=x>0 とおくと,示すべき不等式は 2∣logt∣≦t−t1 である。まず t≧1 とし, F(t)=t−t1−2logt とおくと, F(1)=0,F′(t)=1+t21−t2=t2(t−1)2≧0 である。したがって F(t)≧0,すなわち 2logt≦t−1/t である。 0<t<1 のときは u=1/t>1 とおけば, 2∣logt∣=2logu,t−t1=u−u1 となるので,すでに示した場合から同じ不等式が従う。最後に t=x を戻せば, 2∣logt∣=∣logx∣,t−t1=x∣x−1∣ となり,(1)を得る。
・ p+q+r=1 より, 3(p2+q2+r2)−1=3(p2+q2+r2)−(p+q+r)2=(p−q)2+(q−r)2+(r−p)2≧0. よって p2+q2+r2≧1/3 である。等号は p=q=r=1/3 のときに成立する。
・ 正の相異なる u,v に対し,log は増加するから log(v/u) と v−u は同符号である。(1)を v/u に適用すると, loguv≦v/u∣v/u−1∣=uv∣v−u∣, したがって v−uuvloguv=∣v−u∣uvloguv≦uv. これを (u,v)=(a,b),(b,c),(c,a) に適用すれば,問題の左辺は ab+bc+ca 以下である。ここで p=a, q=b, r=c とおくと p,q,r>0 かつ p+q+r=1 であり,(2)より p2+q2+r2≧1/3 である。よって ab+bc+ca=pq+qr+rp=2(p+q+r)2−(p2+q2+r2)=21−(p2+q2+r2)≦31. 以上から(3)の不等式が成立する。
(1)は平方根置換後の差を微分して示し、0<t<1 は逆数置換で処理する。(2)は平方和の恒等式を用いる。(3)では(1)を三つの比に適用して各項を平方根の積で上から評価し、(2)に帰着する。対数は通常の自然対数の意味で読む。