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琉球大学/2001年度/前期

琉球大学 2001年 数学 第3問解答・解説

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1問題

琉球大学2001年度第3問

行列 A=(41−12)A=\begin{pmatrix}4&1\\-1&2\end{pmatrix} の逆行列を BB,E=(1001)E=\begin{pmatrix}1&0\\0&1\end{pmatrix} とする。次の問いに答えよ。(50点)

問1 BB を求めよ。

問2 A2=2αA−α2EA^{2}=2\alpha A-\alpha^{2}E をみたす実数 α\alpha を求めよ。

問3 問2の実数 α\alpha と自然数 nn について,等式 αnBn=nαB−(n−1)E\alpha^{n}B^{n}=n\alpha B-(n-1)E を数学的帰納法によって証明せよ。

問4 A100A^{100} を求めよ。

(解答は次のページを使用すること)

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

2×2行列の積を成分ごとに計算して問1・問2を解く。問3では問2から得られるBの関係式を用いた数学的帰納法を行い、問4ではA-3Eの二乗が零行列となることから冪の式を帰納法で導く。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • 問1 B=19(2−114)/\displaystyle B=\frac{1}{9}\begin{pmatrix}2&-1\\1&4\end{pmatrix}\quad/\quad問2 α=3/\alpha=3\quad/\quad問3 αnBn=nαB−(n−1)E (n=1,2,…)/\alpha^nB^n=n\alpha B-(n-1)E\space{}(n=1,2,\ldots)\quad/\quad問4 A100=399(103100−100−97)A^{100}=3^{99}\begin{pmatrix}103&100\\-100&-97\end{pmatrix}

4解答

解答を見る途中式つきの解答

問1

B=19(2−114)\displaystyle B=\dfrac{1}{9}\begin{pmatrix}2&-1\\1&4\end{pmatrix} とおくと、成分を計算して AB=19(41−12)(2−114)=19(9009)=E,BA=19(2−114)(41−12)=E.\displaystyle AB=\frac{1}{9}\begin{pmatrix}4&1\\-1&2\end{pmatrix}\begin{pmatrix}2&-1\\1&4\end{pmatrix}=\frac{1}{9}\begin{pmatrix}9&0\\0&9\end{pmatrix}=E,\qquad BA=\frac{1}{9}\begin{pmatrix}2&-1\\1&4\end{pmatrix}\begin{pmatrix}4&1\\-1&2\end{pmatrix}=E. したがって、これがAAの逆行列である。

問2

A2=(41−12)2=(156−63).A^2=\begin{pmatrix}4&1\\-1&2\end{pmatrix}^2=\begin{pmatrix}15&6\\-6&3\end{pmatrix}. 一方、2αA−α2E=(8α−α22α−2α4α−α2)2\alpha A-\alpha^2E=\begin{pmatrix}8\alpha-\alpha^2&2\alpha\\-2\alpha&4\alpha-\alpha^2\end{pmatrix} である。行列の右上成分を比べると2α=62\alpha=6よりα=3\alpha=3。このとき対角成分もそれぞれ15,315,3、左下成分も−6-6となるので、等式を満たす。

問3

問2よりα=3\alpha=3である。また問2の等式の両辺に左からB2B^2を掛け、BA=AB=EBA=AB=Eを用いると、E=2αB−α2B2,α2B2=2αB−EE=2\alpha B-\alpha^2B^2,\qquad \alpha^2B^2=2\alpha B-Eを得る。

n=1n=1ではαB=αB\alpha B=\alpha Bで成立する。n=kn=kで成立すると仮定すると、 αk+1Bk+1=(αkBk)(αB)={kαB−(k−1)E}(αB)=kα2B2−(k−1)αB=k(2αB−E)−(k−1)αB=(k+1)αB−kE.\begin{aligned} \alpha^{k+1}B^{k+1}&=(\alpha^kB^k)(\alpha B)\\ &=\{k\alpha B-(k-1)E\}(\alpha B)\\ &=k\alpha^2B^2-(k-1)\alpha B\\ &=k(2\alpha B-E)-(k-1)\alpha B\\ &=(k+1)\alpha B-kE. \end{aligned} よって数学的帰納法により、すべての自然数n=1,2,…n=1,2,\ldotsについてαnBn=nαB−(n−1)E\alpha^nB^n=n\alpha B-(n-1)Eが成り立つ。

問4

N=A−3E=(11−1−1)N=A-3E=\begin{pmatrix}1&1\\-1&-1\end{pmatrix}とおくと、成分計算からN2=ON^2=Oである。A=3E+NA=3E+Nより、m=1m=1でAm=3mE+m3m−1NA^m=3^mE+m3^{m-1}Nが成り立つ。これがmmで成り立つとすると、 Am+1=(3mE+m3m−1N)(3E+N)=3m+1E+3mN+3m3m−1N+m3m−1N2=3m+1E+(m+1)3mN.\begin{aligned} A^{m+1}&=(3^mE+m3^{m-1}N)(3E+N)\\ &=3^{m+1}E+3^mN+3m3^{m-1}N+m3^{m-1}N^2\\ &=3^{m+1}E+(m+1)3^mN. \end{aligned} したがって、数学的帰納法によりこの式はすべての正整数mmで成り立つ。ゆえに A100=3100E+100⋅399N=399{3E+100(A−3E)}=399(100A−297E)=399(103100−100−97).\begin{aligned} A^{100}&=3^{100}E+100\cdot3^{99}N\\ &=3^{99}\{3E+100(A-3E)\}\\ &=3^{99}(100A-297E)\\ &=3^{99}\begin{pmatrix}103&100\\-100&-97\end{pmatrix}. \end{aligned}

この問題で使う考え方

  • 数学的帰納法
  • 行列を用いた表現

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