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札幌医科大学/2022年度/前期

札幌医科大学 2022年 数学 第4問解答・解説

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1問題

札幌医科大学2022年度第4問

次の問いに答えよ。ただし,3.14<π<3.153.14<\pi<3.15 を用いてもよい。

(1) 0≦x≦π2\displaystyle 0\leq x\leq\frac{\pi}{2} において,次の不等式が成り立つことを証明せよ。2πx≦sin⁡x≦x\displaystyle \frac{2}{\pi}x\leq\sin x\leq x  (2) 0≦x≦π2\displaystyle 0\leq x\leq\frac{\pi}{2} において,D1D_{1} を曲線 y=sin⁡xy=\sin x と直線 y=2πx\displaystyle y=\frac{2}{\pi}x で囲まれた図形とし,D2D_{2} を曲線 y=sin⁡xy=\sin x と2直線 y=xy=x,x=π2\displaystyle x=\frac{\pi}{2} で囲まれた図形とする。次の(i),(ii)に答えよ。  (i) D1,D2D_{1},D_{2} の面積をそれぞれ求め,どちらの面積が大きいか調べよ。  (ii) D1D_{1} を xx 軸の周りに1回転させてできる回転体の体積を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

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  • (1) 2πx≦sin⁡x≦x\displaystyle (1)\space{}\frac{2}{\pi}x\leq\sin x\leq x\quad(左側の等号はx=0,π2\displaystyle x=0,\frac{\pi}{2}、右側の等号はx=0x=0)/\quad /
    (2)(i) D1=1−π4, D2=π28−1, D2>D1/\displaystyle (2)(i)\space{}D_1=1-\frac{\pi}{4},\space{}D_2=\frac{\pi^2}{8}-1,\space{}D_2>D_1\quad /
    (2)(ii) π212\displaystyle (2)(ii)\space{}\frac{\pi^2}{12}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) まず、F(x)=x-sin⁡\sin x とおくと、 F(0)=0,F′(x)=1−cos⁡x≧0F(0)=0,\qquad F'(x)=1-\cos x\geq 0 である。したがって 0≦x≦π2\displaystyle 0\leq x\leq \frac{\pi}{2} で F(x)≧0F(x)\geq 0、すなわち sin⁡x≦x\sin x\leq x である。等号は x=0x=0 のときに成り立つ。

次に x>0x>0 とし、q(x)=sin⁡xx\displaystyle q(x)=\frac{\sin x}{x}、G(x)=sin⁡x−xcos⁡xG(x)=\sin x-x\cos x とおく。G(0)=0G(0)=0 であり、 G′(x)=xsin⁡x≧0G'(x)=x\sin x\geq 0 だから G(x)≧0G(x)\geq 0 である。よって q′(x)=xcos⁡x−sin⁡xx2=−G(x)x2≦0.\displaystyle q'(x)=\frac{x\cos x-\sin x}{x^2}=-\frac{G(x)}{x^2}\leq 0. したがって qq は 0<x≦π2\displaystyle 0<x\leq\frac{\pi}{2} で減少するので、 sin⁡xx≧q ⁣(π2)=2π.\displaystyle \frac{\sin x}{x}\geq q\!\left(\frac{\pi}{2}\right)=\frac{2}{\pi}. x>0x>0 を掛ければ 2πx≦sin⁡x\displaystyle \frac{2}{\pi}x\leq\sin x を得る。x=0x=0 ではこの不等式は等号で成り立つ。また、左側の等号は x=π2\displaystyle x=\frac{\pi}{2} でも成り立つ。

(2)(i) (1)より、区間 0≦x≦π2\displaystyle 0\leq x\leq\frac{\pi}{2} では D1D_1 の上側が y=sin⁡xy=\sin x、下側が y=2πx\displaystyle y=\frac{2}{\pi}x である。したがって S1=∫0π/2(sin⁡x−2πx) dx=[−cos⁡x−x2π]0π/2=1−π4.\displaystyle \begin{aligned} S_1 &=\int_0^{\pi/2}\left(\sin x-\frac{2}{\pi}x\right)\,dx\\ &=\left[-\cos x-\frac{x^2}{\pi}\right]_0^{\pi/2} =1-\frac{\pi}{4}. \end{aligned} また、sin⁡x≦x\sin x\leq x より D2D_2 は y=xy=x と y=sin⁡xy=\sin x の間の部分なので、 S2=∫0π/2(x−sin⁡x) dx=[x22+cos⁡x]0π/2=π28−1.\displaystyle \begin{aligned} S_2 &=\int_0^{\pi/2}(x-\sin x)\,dx\\ &=\left[\frac{x^2}{2}+\cos x\right]_0^{\pi/2} =\frac{\pi^2}{8}-1. \end{aligned} 大小を比べると、 S2−S1=π2+2π−168.\displaystyle S_2-S_1=\frac{\pi^2+2\pi-16}{8}. π>3.14\pi>3.14 であり、t2+2tt^2+2t は t>0t>0 で増加するから、 π2+2π−16>3.142+2⋅3.14−16=0.1396>0.\pi^2+2\pi-16>3.14^2+2\cdot3.14-16=0.1396>0. よって S2>S1S_2>S_1 である。

(2)(ii) D1D_1 を xx 軸のまわりに回転すると、各 xx における断面は外半径 sin⁡x\sin x、内半径 2πx\displaystyle \frac{2}{\pi}x の円環となる。(1)により両半径は非負で、外半径が内半径以上である。したがって体積 VV は V=π∫0π/2{(sin⁡x)2−(2πx)2} dx=π{∫0π/21−cos⁡2x2 dx−4π2∫0π/2x2 dx}=π(π4−π6)=π212.\displaystyle \begin{aligned} V &=\pi\int_0^{\pi/2}\left\{(\sin x)^2-\left(\frac{2}{\pi}x\right)^2\right\}\,dx\\ &=\pi\left\{\int_0^{\pi/2}\frac{1-\cos 2x}{2}\,dx-\frac{4}{\pi^2}\int_0^{\pi/2}x^2\,dx\right\}\\ &=\pi\left(\frac{\pi}{4}-\frac{\pi}{6}\right) =\frac{\pi^2}{12}. \end{aligned} 以上。

この問題で使う考え方

  • 導関数による単調性
  • 三角関数の微分
  • 定積分による面積
  • 円環断面による回転体積

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