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滋賀医科大学/2015年度/前期

滋賀医科大学 2015年 数学 第3問解答・解説

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1問題

滋賀医科大学2015年度第3問

aa を 0<a<π2\displaystyle 0<a<\frac{\pi}{2} をみたす定数とし、方程式 x(1−cos⁡x)=sin⁡(x+a)x(1-\cos x)=\sin(x+a) を考える。

(1) nn を正の整数とするとき、上の方程式は 2nπ<x<2nπ+π2\displaystyle 2n\pi<x<2n\pi+\frac{\pi}{2} の範囲でただ1つの解をもつことを示せ。

(2) (1)の解を xnx_n とおく。極限 lim⁡n→∞(xn−2nπ)\displaystyle\lim\limits _{n\to\infty}(x_n-2n\pi) を求めよ。

(3) 極限 lim⁡n→∞n(xn−2nπ)\displaystyle\lim\limits _{n\to\infty}\sqrt{n}(x_n-2n\pi) を求めよ。ただし、lim⁡x→0sin⁡xx=1\displaystyle\lim\limits _{x\to0}\frac{\sin x}{x}=1 を用いてよい。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (2) 00。 (3) sin⁡aπ\displaystyle \sqrt{\frac{\sin a}{\pi}}。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

問題の解の候補を x=2nπ+ux=2n\pi+u(0<u<π/20<u<\pi/2)と表す。このとき方程式は Hn(u):=(2nπ+u)(1−cos⁡u)sin⁡(u+a)=1\displaystyle H_n(u):=\frac{(2n\pi+u)(1-\cos u)}{\sin(u+a)}=1 と同値である。ここで 0<u+a<π0<u+a<\pi なので分母は正である。また Hn′(u)Hn(u)=12nπ+u+sin⁡u1−cos⁡u−cot⁡(u+a)=12nπ+u+cot⁡u2−cot⁡(u+a)>0.\displaystyle \frac{H_n'(u)}{H_n(u)}=\frac1{2n\pi+u}+\frac{\sin u}{1-\cos u}-\cot(u+a) =\frac1{2n\pi+u}+\cot\frac u2-\cot(u+a)>0. 最後の不等号は 0<u/2<u+a<π0<u/2<u+a<\pi と、0<v<π0<v<\pi の範囲で、vv が大きくなると cot⁡v\cot v が必ず小さくなることから従う。したがって Hn(u)H_n(u) は、uu が大きくなると必ず大きくなる。さらに lim⁡u→0+Hn(u)=0\displaystyle \lim\limits _{u\to0+}H_n(u)=0、 lim⁡u→π/2−Hn(u)=2nπ+π/2cos⁡a>1\displaystyle \lim\limits _{u\to\pi/2-}H_n(u)=\frac{2n\pi+\pi/2}{\cos a}>1 だから、中間値の定理により Hn(u)=1H_n(u)=1 はただ1つ解をもつ。これで(1)が示された。

その解を un=xn−2nπu_n=x_n-2n\pi とする。元の式から (2nπ+un)(1−cos⁡un)=sin⁡(a+un)≦1.(2n\pi+u_n)(1-\cos u_n)=\sin(a+u_n)\le 1. 任意の ε>0\varepsilon>0 に対し un≧εu_n\ge\varepsilon となることが無限回あれば左辺は 2nπ(1−cos⁡ε)2n\pi(1-\cos\varepsilon) 以上となり、n→∞n\to\infty で有界性に反する。ゆえに un→0u_n\to0 であり、(2)の極限は 00。

さらに nun2=sin⁡(a+un) n2nπ+un un21−cos⁡un.\displaystyle n u_n^2=\sin(a+u_n)\,\frac{n}{2n\pi+u_n}\,\frac{u_n^2}{1-\cos u_n}. un→0u_n\to0 と 1−cos⁡u=2sin⁡2(u/2)1-\cos u=2\sin^2(u/2)、および問題で許された sin⁡v/v→1\sin v/v\to1 を用いると、右辺の各因子はそれぞれ sin⁡a\sin a、1/(2π)1/(2\pi)、22 に収束する。したがって nun2→sin⁡a/πn u_n^2\to\sin a/\pi。un>0u_n>0 より lim⁡n→∞n (xn−2nπ)=sin⁡aπ.\displaystyle \boxed{\lim\limits _{n\to\infty}\sqrt n\,(x_n-2n\pi)=\sqrt{\frac{\sin a}{\pi}}}.

この問題で使う考え方

  • 周期を用いた変数変換
  • 対数微分
  • 単調性
  • 中間値の定理
  • 極限

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