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島根大学/2011年度/前期

島根大学 2011年 数学 第4問解答・解説

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1問題

島根大学2011年度第4問

次の問いに答えよ。

(1) 関数y=1x2+1\displaystyle y=\frac{1}{\sqrt{x^2+1}}の増減,極値,グラフの凹凸を調べ,そのグラフの概形をかけ。

(2) 関数y=log⁡(x+x2+1)−axy=\log\left(x+\sqrt{x^2+1}\right)-axが極値をもつように,定数aaの値の範囲を定めよ。

(3) 極限lim⁡n→∞(112+n2+122+n2+⋯+1n2+n2)\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\left(\frac{1}{\sqrt{1^2+n^2}}+\frac{1}{\sqrt{2^2+n^2}}+\cdots+\frac{1}{\sqrt{n^2+n^2}}\right)を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) 増加区間(−∞,0)(-\infty,0)、減少区間(0,∞)(0,\infty)、最大値11をx=0x=0でとる。変曲点は(±12,23)\displaystyle \left(\pm\frac1{\sqrt2},\sqrt{\frac23}\right)、凹は∣x∣<12\displaystyle |x|<\frac1{\sqrt2}、凸は∣x∣>12\displaystyle |x|>\frac1{\sqrt2}。 (2) 0<a<10<a<1。 (3) log⁡(1+2)\log(1+\sqrt2)。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) f(x)=1/x2+1f(x)=1/\sqrt{x^2+1} とおくと f′(x)=−x(x2+1)3/2,f′′(x)=2x2−1(x2+1)5/2.\displaystyle f'(x)=-\frac{x}{(x^2+1)^{3/2}},\qquad f''(x)=\frac{2x^2-1}{(x^2+1)^{5/2}}. したがって ff は x<0x<0 の範囲で増加し、x>0x>0 の範囲で減少する。x=0x=0 で極大かつ最大値 11 をとり、最小値はない(x→±∞x\to\pm\infty で f(x)→0f(x)\to0)。また f′′(x)<0f''(x)<0 は ∣x∣<1/2|x|<1/\sqrt2、f′′(x)>0f''(x)>0 は ∣x∣>1/2|x|>1/\sqrt2 である。変曲点は (±1/2,2/3)(\pm1/\sqrt2,\sqrt{2/3})。グラフは偶関数なので yy 軸対称で、常に正、両端で漸近線 y=0y=0 に近づく。よって原点で高さ 11 の山をもち、上記の2点で凹凸が変わる概形となる。

(2) x+x2+1>0x+\sqrt{x^2+1}>0 は全実数 xx で成り立ち、対数は常に定義される。微分すると g′(x)=1x2+1−a.\displaystyle g'(x)=\frac1{\sqrt{x^2+1}}-a. 第一項は x=0x=0 で最大値 11 をとり、常に正で、∣x∣|x| が大きくなると 00 に近づく。したがって 0<a<10<a<1 のときに限り g′(x)=0g'(x)=0 が2点 x=±cx=\pm c(c=a−2−1>0c=\sqrt{a^{-2}-1}>0)で成立する。このとき g′g' は x<−cx<-c の範囲で負、−c<x<c-c<x<c の範囲で正、x>cx>c の範囲で負だから、x=−cx=-c で極小、x=cx=c で極大をもつ。a≦0a\le0 なら g′>0g'>0、a≧1a\ge1 なら g′≦0g'\le0 で符号変化がない(a=1a=1 でも g′=0g'=0 は x=0x=0 だけで、前後とも負)。ゆえに求める範囲は 0<a<1.\boxed{0<a<1}.

(3) 関数 h(x)=1/1+x2h(x)=1/\sqrt{1+x^2} は 0≦x≦10\le x\le1 の範囲で連続であり、与式は ∑k=1n1k2+n2=1n∑k=1nh ⁣(kn)\displaystyle \sum\limits _{k=1}^n\frac1{\sqrt{k^2+n^2}}=\frac1n\sum\limits _{k=1}^n h\!\left(\frac kn\right) と書ける。これは幅 1/n1/n の右端リーマン和なので、極限は ∫01(1+x2)−1/2 dx\displaystyle \int_0^1(1+x^2)^{-1/2}\,dx である。置換せず直接微分を確かめると、log⁡(x+x2+1)\log(x+\sqrt{x^2+1}) の導関数は 1/x2+11/\sqrt{x^2+1} だから ∫01dx1+x2=[log⁡(x+x2+1)]01=log⁡(1+2).\displaystyle \int_0^1\frac{dx}{\sqrt{1+x^2}}=\left[\log(x+\sqrt{x^2+1})\right]_0^1=\boxed{\log(1+\sqrt2)}.

「偶関数のグラフ:最大点と変曲点」と題した、横軸x・縦軸yの青い曲線y=1/√(x²+1)の図で、曲線はy軸に関して対称で、両側へ行くほどx軸に近づく。赤い点は最大点(0,1)、橙色の2点は変曲点(−1/√2, √(2/3))と(1/√2, √(2/3))で、それぞれ引出線で座標が示され、変曲点からx軸へ灰色の破線が下りている。x軸には−4、−2、−1/√2、O、1/√2、2、4、左端には高さ√(2/3)と1の目盛が点線で示されている。

小問 (1) は一階・二階導関数の符号から単調性、最大値、凹凸を判定する。(2) は導関数の零点と符号変化を調べ、極値がある必要十分条件を得る。(3) は連続関数の右端リーマン和に直し、初等的な原始関数を用いる。詳しい日本語の解答はsolution_latexに記載。 (1)で求めた関数の実際の概形を添付図に示す。図の曲線は y=1x2+1\displaystyle y=\frac1{\sqrt{x^2+1}} で、最大点と変曲点の座標を記した。

この問題で使う考え方

  • 導関数の符号判定
  • リーマン和
  • 概形の作図

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