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島根大学/2021年度/前期

島根大学 2021年 数学 第4問解答・解説

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1問題

島根大学2021年度第4問

【選択問題】複素数平面上の異なる3点 A(α),B(β),C(γ)A(\alpha),B(\beta),C(\gamma) は AB=ACAB=AC かつ ∠BAC=2πn\displaystyle \angle BAC=\frac{2\pi}{n}(nn は3以上の自然数)をみたすとする。次の問いに答えよ。

(1) n=3n=3 のとき,∣γ−αβ−α∣\displaystyle \left|\frac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}\right| と arg⁡(γ−αβ−α)\displaystyle \arg\left(\frac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}\right) を求めよ。ただし, −π<arg⁡(γ−αβ−α)≦π\displaystyle -\pi<\arg\left(\frac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}\right)\leq\pi とする。

(2) n=3n=3 のとき, (γ−α)2+(γ−α)(β−α)+(β−α)2=0(\gamma-\alpha)^2+(\gamma-\alpha)(\beta-\alpha)+(\beta-\alpha)^2=0 が成り立つことを示せ。

(3) 3以上の自然数 nn に対し, ∑k=1n(γ−α)n−k(β−α)k−1=0\displaystyle \sum\limits _{k=1}^{n}(\gamma-\alpha)^{n-k}(\beta-\alpha)^{k-1}=0 が成り立つことを示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) 絶対値 1\quad 1\quad 、偏角は ±2π/3\quad \pm2\pi/3\quad 。(2) 指定の二次式は 0\quad 0\quad 。(3) 指定の和は 0\quad 0\quad 。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

u=γ−αu=\gamma-\alpha、v=β−αv=\beta-\alpha、z=uv\displaystyle z=\dfrac{u}{v} とおく。3点は異なるので u,v≠0u,v\ne0。また AB=ACAB=AC より ∣u∣=∣v∣|u|=|v| だから ∣z∣=1|z|=1 である。zz は AB→\overrightarrow{AB} から AC→\overrightarrow{AC} への向き付きの回転を表す一方、通常の角 ∠BAC\angle BAC は無向角である。したがって arg⁡z=2πnまたは−2πn,z=e±2πi/n.\displaystyle \arg z=\frac{2\pi}{n}\quad\text{または}\quad-\frac{2\pi}{n}, \qquad z=e^{\pm2\pi i/n}.

(1) n=3n=3 の場合 ∣γ−αβ−α∣=1,arg⁡(γ−αβ−α)=2π3 または −2π3.\displaystyle \boxed{\left|\frac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}\right|=1}, \qquad \boxed{\arg\left(\frac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}\right) =\frac{2\pi}{3}\ \text{または}\ -\frac{2\pi}{3}}. どちらの符号になるかは、点 CC が直線 ABAB のどちら側にあるかによる。

(2) n=3n=3 では z3=1z^3=1 かつ z≠1z\ne1。よって 0=z3−1=(z−1)(z2+z+1)0=z^3-1=(z-1)(z^2+z+1) から z2+z+1=0z^2+z+1=0。z=u/vz=u/v を代入して v2v^2 を掛ければ u2+uv+v2=0,u^2+uv+v^2=0, すなわち (γ−α)2+(γ−α)(β−α)+(β−α)2=0.\boxed{(\gamma-\alpha)^2+(\gamma-\alpha)(\beta-\alpha) +(\beta-\alpha)^2=0}.

(3) 一般の n≧3n\ge3 でも zn=1z^n=1 であり、z≠1z\ne1。したがって ∑k=1n(γ−α)n−k(β−α)k−1=∑k=1n(zv)n−kvk−1=vn−1∑j=0n−1zj=vn−1zn−1z−1=0.\displaystyle \begin{aligned} \sum\limits _{k=1}^{n}(\gamma-\alpha)^{n-k}(\beta-\alpha)^{k-1} &=\sum\limits _{k=1}^{n}(zv)^{n-k}v^{k-1}\\ &=v^{n-1}\sum\limits _{j=0}^{n-1}z^j\\ &=v^{n-1}\frac{z^n-1}{z-1}=0. \end{aligned} よって示された。

差の比は単位複素数で、頂角から偏角は向きに応じて ±2π/n\pm2\pi/n。したがって nn 乗して1となる。第2問は n=3n=3 の因数分解、第3問は有限等比数列の和で示す。

この問題で使う考え方

  • 複素数の偏角
  • ド・モアブルの定理
  • 因数分解
  • 有限等比数列の和

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