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島根大学/2024年度/前期

島根大学 2024年 数学 第3問解答・解説

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1問題

島根大学2024年度第3問

関数 f(x),g(x)f(x),g(x) を f(x)=(−x2+2)sin⁡x−2xcos⁡x(0<x<π)f(x)=(-x^2+2)\sin x-2x\cos x\quad(0<x<\pi) g(x)=sin⁡xx(0<x<π)\displaystyle g(x)=\frac{\sin x}{x}\quad(0<x<\pi) と定めるとき,次の問いに答えよ。ただし,lim⁡x→0sin⁡xx=1\displaystyle \lim\limits _{x\to0}\frac{\sin x}{x}=1 を用いてよい。

(1) f(x)=0f(x)=0 をみたす xx はただ1つであることを示せ。

(2) f(x)=0f(x)=0 をみたす xx の値を α\alpha とする。関数 y=g(x)y=g(x) の増減,グラフの凹凸を調べ,そのグラフの概形をかけ。ただし,α\alpha と g(α)g(\alpha) の値を求める必要はない。

(3) 0<t<π2\displaystyle 0<t<\frac{\pi}{2} に対し, ∫π2−tπ2g(x) dx>∫π2π2+tg(x) dx\displaystyle \int_{\frac{\pi}{2}-t}^{\frac{\pi}{2}}g(x)\,dx> \int_{\frac{\pi}{2}}^{\frac{\pi}{2}+t}g(x)\,dx が成り立つことを示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

微分による符号・凹凸の判定を行い、最後の積分不等式は単調性と区間の置換だけで示す。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)f′(x)=−x2cos⁡x,f(x)=0\quad f'(x)=-x^2\cos x,\quad f(x)=0 の解はただ1つで π2<α<π.\displaystyle \frac\pi2<\alpha<\pi.

    (2)g′(x)<0,g′′(x)=f(x)x3;(0,α)\displaystyle \quad g'(x)<0,\quad g''(x)=\frac{f(x)}{x^3};\quad (0,\alpha) で上に凸、(α,π)(\alpha,\pi) で下に凸.

    (3)∫π2−tπ2g(x) dx>∫π2π2+tg(x) dx(0<t<π2).\displaystyle \quad \int_{\frac\pi2-t}^{\frac\pi2}g(x)\,dx>\int_{\frac\pi2}^{\frac\pi2+t}g(x)\,dx\quad(0<t<\frac\pi2).

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) ff を x=0x=0 においても f(0)=0f(0)=0 と定めると、ff は 0≦x≦π0\le x\le\pi で連続である。微分すると f′(x)=−x2cos⁡x.f'(x)=-x^2\cos x. よって 0<x<π/20<x<\pi/2 では f′(x)<0f'(x)<0 なので、ff は 0≦x≦π/20\le x\le\pi/2 で減少し、f(x)<f(0)=0f(x)<f(0)=0(0<x≦π/20<x\leq\pi/2)である。また f(π2)=2−π24<0,f(π)=2π>0.\displaystyle f\left(\frac\pi2\right)=2-\frac{\pi^2}{4}<0,\qquad f(\pi)=2\pi>0. ここで π>3\pi>3 より π2>8\pi^2>8 である。π/2<x<π\pi/2<x<\pi では f′(x)>0f'(x)>0 だから ff は増加であり、中間値の定理により f(x)=0f(x)=0 は π/2<x<π\pi/2<x<\pi の範囲にただ1つ存在する。0<x≦π/20<x\le\pi/2 の範囲には解がなく、全体でも解はただ1つである。

(2) g(x)=sin⁡x/xg(x)=\sin x/x とおくと g′(x)=xcos⁡x−sin⁡xx2.\displaystyle g'(x)=\frac{x\cos x-\sin x}{x^2}. h(x)=xcos⁡x−sin⁡xh(x)=x\cos x-\sin x とおけば h(0)=0h(0)=0 とおけて h′(x)=−xsin⁡x<0(0<x<π).h'(x)=-x\sin x<0\quad(0<x<\pi). したがって h(x)<0h(x)<0、ゆえに g′(x)<0g'(x)<0 であり、gg は 0<x<π0<x<\pi で単調減少する。 さらに g′′(x)=(−x2+2)sin⁡x−2xcos⁡xx3=f(x)x3.\displaystyle g''(x)=\frac{(-x^2+2)\sin x-2x\cos x}{x^3}=\frac{f(x)}{x^3}. (1) で示した符号から、0<x<α0<x<\alpha では g′′(x)<0g''(x)<0、α<x<π\alpha<x<\pi では g′′(x)>0g''(x)>0 である。よってグラフは x=αx=\alpha で変曲し、0<x<α0<x<\alpha で上に凸、α<x<π\alpha<x<\pi で下に凸となる。なお lim⁡x→0+g(x)=1\displaystyle \lim\limits _{x\to0+}g(x)=1 は問題で与えられた極限による。また lim⁡x→π−g(x)=0\displaystyle \lim\limits _{x\to\pi-}g(x)=0 である。したがってグラフは (0,1)(0,1) に近づきながら減少し、x=αx=\alpha で凹凸を変えた後、(π,0)(\pi,0) に近づく形である(両端点は定義域に含まれない)。

(3) gg は減少する。0<u<t0<u<t なら π2−u<π2+uよりg(π2−u)>g(π2+u).\displaystyle \frac\pi2-u<\frac\pi2+u \quad\text{より}\quad g\left(\frac\pi2-u\right)>g\left(\frac\pi2+u\right). 両辺を uu について 00 から tt まで積分し、左辺と右辺でそれぞれ変数変換を行うと ∫π/2−tπ/2g(x) dx=∫0tg(π2−u)du>∫0tg(π2+u)du=∫π/2π/2+tg(x) dx.\displaystyle \int_{\pi/2-t}^{\pi/2}g(x)\,dx =\int_0^t g\left(\frac\pi2-u\right)du >\int_0^t g\left(\frac\pi2+u\right)du =\int_{\pi/2}^{\pi/2+t}g(x)\,dx. 0<t<π/20<t<\pi/2 なので積分区間はすべて 0<x<π0<x<\pi に含まれ、示された。

この問題で使う考え方

  • 関数の極限
  • 三角関数の微分
  • 商の微分
  • 第二次導関数
  • 凹凸と変曲点
  • 不定積分・定積分の性質

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