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昭和大学/2009年度/Ⅰ期

昭和大学 2009年 数学 第4問解答・解説

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1問題

昭和大学2009年度第4問

次の『』の中の文章を読み,以下の問(1)~(5)に答えよ。ただし,答は結果のみを解答欄に記入せよ。   『下図のように,4つの水路①~④で結ばれた4つの池A~Dがある。池の高さの違いにより,池Aの水は水路①を経て池Bに流れ込み,続いて2つの水路②および④を経て流れる。水路②を通った水は池Cに流れ込み,さらに水路③を経て池Dに到達する。また,水路④を通った水は池Dに直接流れ込む。なお水量が十分にあるとき,各池に流れ込んだ水は下流に流れてもその一部は池に残る。

4つの円に池A、池B、池C、池Dと記され、池Aから池Bへ水路①、池Bから池Cへ水路②、池Cから池Dへ水路③、池Bから池Dへ水路④の矢印が描かれている。各水路の途中に黒い長方形があり、下の凡例には同じ黒い長方形と「:水門」の表示がある。

4つの水路にはそれぞれ途中に水門があり,水門が閉じているとき水は下流に流れない。各水門の開閉は互いに独立に定まり,水路①~④の各水門が開いている確率はそれぞれ p1p_1~p4p_4(いずれも0以上1以下の実数)である。   今,4つの池に水が無いことを確認した後,池Aに十分な量の水を注ぎ込むとする。』   (1) 水が池Cに流れ込む確率を求めよ。   (2) 水が池Dに流れ込む確率を求めよ。   (3) p1=p2=p3=p4=pp_1=p_2=p_3=p_4=p とする。次の各条件付確率を求めよ。   (3-1) 池Dに水が到達しているとき,池Cに水が流れ込んでいる確率。   (3-2) 池Dに水が到達していないとき,池Cに水が流れ込んでいる確率。   (4) p1=p2=p3=p4=pp_1=p_2=p_3=p_4=p とする。水路②か水路④のどちらか一方のみを通って水が池Dに到達する確率を求めよ。   (5) (4)の確率が最大となる pp の値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1): p1p2,(2): p1(p2p3+p4−p2p3p4),(3-1): 2p−p21+p−p2(p>0),(3-2): p2(1−p)1+p−p3(0≦p<1),(4): p2+p3−2p4,(5): 3+7316.\displaystyle \begin{aligned} (1)&:\space{}p_1p_2,\\ (2)&:\space{}p_1(p_2p_3+p_4-p_2p_3p_4),\\ (3\text{-}1)&:\space{}\frac{2p-p^2}{1+p-p^2}\quad(p>0),\\ (3\text{-}2)&:\space{}\frac{p^2(1-p)}{1+p-p^3}\quad(0\le p<1),\\ (4)&:\space{}p^2+p^3-2p^4,\\ (5)&:\space{}\frac{3+\sqrt{73}}{16}. \end{aligned} \quad
    (3-1) は p=0\quad p=0\quad 、(3-2) は p=1\quad p=1\quad で条件付確率が定義されない。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

水門 ii が開いている事象を EiE_i とする。各 EiE_i は互いに独立で、P(Ei)=piP(E_i)=p_i である。池Cに水が入るには水路①と②が開いている必要十分があり、池Dに水が入るには①が開き、さらに経路②・③または経路④の少なくとも一方が通れることが必要十分である。従って C=E1∩E2,D=E1∩((E2∩E3)∪E4).C=E_1\cap E_2,\qquad D=E_1\cap\bigl((E_2\cap E_3)\cup E_4\bigr).

(1) 池Cに水が流れ込む確率

独立性から P(C)=p1p2.\boxed{P(C)=p_1p_2}.

(2) 池Dに水が流れ込む確率

経路②・③と経路④の少なくとも一方が通れる確率は、和事象の公式で P((E2∩E3)∪E4)=p2p3+p4−p2p3p4.P\bigl((E_2\cap E_3)\cup E_4\bigr) =p_2p_3+p_4-p_2p_3p_4. これに水路①が開く確率を掛けると P(D)=p1(p2p3+p4−p2p3p4).\boxed{P(D)=p_1(p_2p_3+p_4-p_2p_3p_4)}.

(3-1) Dに到達しているときCに水が入っている確率

すべての開水確率を pp とすると P(D)=p(p2+p−p3)=p2+p3−p4.P(D)=p(p^2+p-p^3)=p^2+p^3-p^4. また、Cに水が入った上でDにも到達するのは、水路①・②が開き、さらに③または④の少なくとも一方が開く場合である。従って P(C∩D)=p2{1−(1−p)2}=2p3−p4.P(C\cap D)=p^2\{1-(1-p)^2\}=2p^3-p^4. よって p>0p>0 では P(C∣D)=2p3−p4p2+p3−p4=2p−p21+p−p2.\displaystyle \boxed{P(C\mid D)=\frac{2p^3-p^4}{p^2+p^3-p^4} =\frac{2p-p^2}{1+p-p^2}}. p=0p=0 では P(D)=0P(D)=0 なので、この条件付確率は定義されない。

(3-2) Dに到達していないときCに水が入っている確率

Cに水が入りDには到達しないためには①・②が開き、③・④がともに閉じる必要がある。したがって P(C∩Dc)=p2(1−p)2.P(C\cap D^{\mathsf c})=p^2(1-p)^2. さらに P(Dc)=1−p2−p3+p4=(1−p)(1+p−p3).P(D^{\mathsf c})=1-p^2-p^3+p^4 =(1-p)(1+p-p^3). 従って 0≦p<10\le p<1 では P(C∣Dc)=p2(1−p)21−p2−p3+p4=p2(1−p)1+p−p3.\displaystyle \boxed{P(C\mid D^{\mathsf c}) =\frac{p^2(1-p)^2}{1-p^2-p^3+p^4} =\frac{p^2(1-p)}{1+p-p^3}}. p=1p=1 では P(Dc)=0P(D^{\mathsf c})=0 なので、この条件付確率は定義されない。

(4) 経路②と経路④のちょうど一方でDに到達する確率

経路②・③が開く事象の確率は p2p^2、経路④が開く確率は pp であり、この二つの事象は独立である。ちょうど一方だけ通れる確率は p2(1−p)+p(1−p2).p^2(1-p)+p(1-p^2). さらに水路①も開く必要があるから、求める確率は p{p2(1−p)+p(1−p2)}=p2+p3−2p4.\boxed{p\{p^2(1-p)+p(1-p^2)\}=p^2+p^3-2p^4}.

(5) (4)の確率を最大にする pp

F(p)=p2+p3−2p4F(p)=p^2+p^3-2p^4 とおくと、0≦p≦10\le p\le1 で F′(p)=p(2+3p−8p2).F'(p)=p(2+3p-8p^2). この範囲の停留点は p=0,p=3+7316\displaystyle p=0,\qquad p=\frac{3+\sqrt{73}}{16} である。もう一方の二次方程式の解 (3−73)/16(3-\sqrt{73})/16 は負で範囲外。0<p<(3+73)/160<p<(3+\sqrt{73})/16 では F′(p)>0F'(p)>0、その後 F′(p)<0F'(p)<0 となるので、この正の停留点で最大となる。端点 p=0,1p=0,1 では F(p)=0F(p)=0。従って p=3+7316.\displaystyle \boxed{p=\frac{3+\sqrt{73}}{16}}.

最終答案

(1): p1p2,(2): p1(p2p3+p4−p2p3p4),(3-1): 2p−p21+p−p2(p>0),(3-2): p2(1−p)1+p−p3(0≦p<1),(4): p2+p3−2p4,(5): 3+7316.\displaystyle \begin{aligned} (1)&:\ p_1p_2,\\ (2)&:\ p_1(p_2p_3+p_4-p_2p_3p_4),\\ (3\text{-}1)&:\ \frac{2p-p^2}{1+p-p^2}\quad(p>0),\\ (3\text{-}2)&:\ \frac{p^2(1-p)}{1+p-p^3}\quad(0\le p<1),\\ (4)&:\ p^2+p^3-2p^4,\\ (5)&:\ \frac{3+\sqrt{73}}{16}. \end{aligned} (3-1) は p=0p=0、(3-2) は p=1p=1 で条件付確率が定義されない。

使用した解法

独立事象の積、和事象・条件付確率の公式、確率関数の微分による最大値判定を用いた。

この問題で使う考え方

  • 独立な試行
  • 確率の基本法則
  • 条件付き確率
  • 余事象
  • 多項式の導関数
  • 導関数と増減
  • 極大・極小

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