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昭和大学/2014年度/Ⅰ期

昭和大学 2014年 数学 第3問解答・解説

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1問題

昭和大学2014年度第3問

次の各問に答えよ。ただし、答は結果のみを解答欄に記入せよ。

(1) 1から8までの数字を1つずつ記した8個の球が袋の中に入っている。この袋から1個の球を取り出し、その数字を読み取ってはもとの袋に戻す操作を3回繰り返す。ただし、どの球が選ばれる確率も同じであるとする。いま、読み取った3個の数字のうち最大の数と最小の数の差を RR とする。次の問に答えよ。

(1-1) R=1R=1 となる確率を求めよ。

(1-2) R=4R=4 となる確率を求めよ。

(1-3) RR の期待値を求めよ。

(2) xx についての2次方程式 x2+(log⁡a5)x+log⁡5a2=0x^2+(\log_a 5)x+\log_5 a^2=0 が相異なる負の解をもつための定数 aa のとるべき値の範囲を求めよ。

(3) 行列 AA を A=(ab−ba)A=\begin{pmatrix}a&b\\-b&a\end{pmatrix} とし、さらに、A2=BA^2=B および B2=AB^2=A を満たす行列 BB が存在するとする。ただし、a,ba,b は実数で、b>0b>0 とする。次の問に答えよ。

(3-1) 行列 A3A^3 を求めよ。

(3-2) a,ba,b の値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

確率は順序付き標本空間の個数と包含排除で求め、期待値は最大値・最小値の分布を用いた。対数二次方程式は係数条件で処理し、行列は指定形の成分積を直接展開した。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1-1) 21256(1\displaystyle 1)\space{}\frac{21}{256}\quad (1-2) 316(1\displaystyle 2)\space{}\frac{3}{16}\quad (1-3) E[R]=6316\displaystyle 3)\space{}E[R]=\frac{63}{16}
    (2) 1<a<5(3(2)\space{}1<a<\sqrt5\quad (3-1) A3=I(31)\space{}A^3=I\quad (3-2) a=−12, b=32\displaystyle 2)\space{}a=-\frac12,\space{}b=\frac{\sqrt3}{2}

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1-1) 3回の結果は順序を区別して 83=5128^3=512 通りあり、すべて同様に確からしい。R=1R=1 となるには、最小値が kk、最大値が k+1k+1(k=1,…,7k=1,\ldots,7)であり、3回ともこの2数のどちらかを読み、両方が少なくとも1回現れればよい。各 kk について該当する並びは 23−2=62^3-2=6 通りなので、 P(R=1)=7⋅683=42512=21256.\displaystyle P(R=1)=\frac{7\cdot6}{8^3}=\frac{42}{512}=\frac{21}{256}.

(1-2) 最小値を mm とすると、最大値 m+4m+4 となる mm は 1,2,3,41,2,3,4 の4通りである。各 mm について、3個の数字は m,m+1,…,m+4m,m+1,\ldots,m+4 から選ばれ、端の m,m+4m,m+4 がともに少なくとも1回現れる。該当する並びの数は、端のどちらかが現れない場合を除く包含排除により 53−2⋅43+33=24.5^3-2\cdot4^3+3^3=24. 従って P(R=4)=4⋅2483=96512=316.\displaystyle P(R=4)=\frac{4\cdot24}{8^3}=\frac{96}{512}=\frac{3}{16}.

(1-3) 最大値を MM、最小値を mm とする。P(M≦j)=(j8)3\displaystyle P(M\le j)=(\frac j8)^3 であるから、 E[M]=∑j=18P(M≧j)=∑j=18(1−(j−18)3)=8−13+⋯+73512=8−282512=20732.\displaystyle E[M]=\sum\limits _{j=1}^{8}P(M\ge j) =\sum\limits _{j=1}^{8}\left(1-\left(\frac{j-1}{8}\right)^3\right) =8-\frac{1^3+\cdots+7^3}{512} =8-\frac{28^2}{512}=\frac{207}{32}. 同様に P(m≧j)=(9−j8)3\displaystyle P(m\ge j)=(\frac{9-j}{8})^3 より E[m]=∑j=18P(m≧j)=13+⋯+83512=362512=8132.\displaystyle E[m]=\sum\limits _{j=1}^{8}P(m\ge j) =\frac{1^3+\cdots+8^3}{512} =\frac{36^2}{512}=\frac{81}{32}. R=M−mR=M-m なので E[R]=E[M]−E[m]=207−8132=6316.\displaystyle E[R]=E[M]-E[m]=\frac{207-81}{32}=\frac{63}{16}.

(2) 対数の定義域から a>0, a≠1a>0,\ a\ne1 である。u=log⁡a5u=\log_a5 とおけば u≠0u\ne0 であり、底の変換関係から log⁡5a2=2log⁡5a=2u.\displaystyle \log_5a^2=2\log_5a=\frac2u. したがって方程式は x2+ux+2u=0\displaystyle x^2+ux+\frac2u=0 となる。2つの異なる負の実数解をもつためには、解の積が正、和が負、判別式が正であることが必要十分である。解の積は 2u\displaystyle \frac2u、和は −u-u なので、積が正であることから u>0u>0 となり、このとき和も負である。判別式の条件は u2−8u>0すなわちu3>8すなわちu>2.\displaystyle u^2-\frac8u>0 \quad\text{すなわち}\quad u^3>8 \quad\text{すなわち}\quad u>2. よって log⁡a5>2\log_a5>2。これは a>1a>1 のもとで a2<5a^2<5 と同値であるから、 1<a<5.1<a<\sqrt5. この範囲では積が正、和が負、判別式が正となるので、確かに異なる負の解をもつ。

(3-1) Φ(u,v)=(uv−vu)\Phi(u,v)=\begin{pmatrix}u&v\\-v&u\end{pmatrix} とおくと、成分ごとの積の計算から Φ(u,v)Φ(s,t)=Φ(us−vt,ut+vs)\Phi(u,v)\Phi(s,t)=\Phi(us-vt,ut+vs) である。A=Φ(a,b)A=\Phi(a,b) に対し B=A2B=A^2 だから B2=AB^2=A は A4=AA^4=A を意味する。これを対応する実数の組の積で考え、p=(a,b)p=(a,b)、単位組を e=(1,0)e=(1,0) とおくと p4=pp^4=p、すなわち p(p3−e)=(0,0).p(p^3-e)=(0,0). 組の積を (u,v)(s,t)=(us−vt,ut+vs)(u,v)(s,t)=(us-vt,ut+vs) と書けば、 (us−vt)2+(ut+vs)2=(u2+v2)(s2+t2).(us-vt)^2+(ut+vs)^2=(u^2+v^2)(s^2+t^2). b>0b>0 より a2+b2>0a^2+b^2>0 なので、この等式から p(p3−e)=(0,0)p(p^3-e)=(0,0) なら p3−e=(0,0)p^3-e=(0,0) である。従って A3=IA^3=I。成分を直接掛けても A3=(a3−3ab23a2b−b3−(3a2b−b3)a3−3ab2)=IA^3= \begin{pmatrix} a^3-3ab^2&3a^2b-b^3\\ -(3a^2b-b^3)&a^3-3ab^2 \end{pmatrix}=I となる。

(3-2) A3=IA^3=I の成分を比較すると a3−3ab2=1,b(3a2−b2)=0.a^3-3ab^2=1,\qquad b(3a^2-b^2)=0. b>0b>0 より b2=3a2b^2=3a^2 であり、これを前式に代入すると −8a3=1-8a^3=1、従って a=−12\displaystyle a=-\frac12。さらに b>0b>0 だから b=32\displaystyle b=\frac{\sqrt3}{2} である。このとき実際に A3=IA^3=I となり、B=A2B=A^2 とおけば B2=A4=AB^2=A^4=A を満たす。

この問題で使う考え方

  • 和の法則
  • 積の法則
  • 確率の基本法則
  • 期待値
  • 対数とその性質
  • 二次方程式の判別式
  • 解と係数の関係
  • 行列を用いた表現

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