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東京大学/2000年度

東京大学 2000年 数学 第6問解答・解説

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1問題

東京大学2000年度第6問

(1) a,b,cを正の実数とするとき, (1a0010001)(10001b001)(1c0010001)=(10001x001)(1y0010001)(10001z001)\begin{pmatrix}1&a&0\\0&1&0\\0&0&1\end{pmatrix} \begin{pmatrix}1&0&0\\0&1&b\\0&0&1\end{pmatrix} \begin{pmatrix}1&c&0\\0&1&0\\0&0&1\end{pmatrix} = \begin{pmatrix}1&0&0\\0&1&x\\0&0&1\end{pmatrix} \begin{pmatrix}1&y&0\\0&1&0\\0&0&1\end{pmatrix} \begin{pmatrix}1&0&0\\0&1&z\\0&0&1\end{pmatrix} を満たす実数x,y,zをa,b,cで表せ。

(2) a,b,cが1≦a≦2,1≦b≦2,1≦c≦2の範囲を動くとき,(1)のx,y,zを座標とする点(x,y,z)が描く立体をKとする。立体Kを平面y=tで切った切り口の面積を求めよ。

(3) この立体Kの体積を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)
    x=bc/(a+c),y=a+c,z=ab/(a+c)x=bc/(a+c), y=a+c, z=ab/(a+c)
  • (2)
    A(t)=0A(t)=0 (t<2t<2またはt>4t>4); 3(t−2)2t\displaystyle \frac{3(t-2)}{2t} (2≦t≦32\le t\le3); 3(4−t)2t\displaystyle \frac{3(4-t)}{2t} (3≦t≦43\le t\le4)
  • (3)
    3log⁡(3227)\displaystyle 3\log(\frac{32}{27})

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 左辺の積を先に計算すると (1a0010001)(10001b001)(1c0010001)=(1a+cab01b001).\begin{pmatrix}1&a&0\\0&1&0\\0&0&1\end{pmatrix} \begin{pmatrix}1&0&0\\0&1&b\\0&0&1\end{pmatrix} \begin{pmatrix}1&c&0\\0&1&0\\0&0&1\end{pmatrix} =\begin{pmatrix}1&a+c&ab\\0&1&b\\0&0&1\end{pmatrix}. 右辺は (10001x001)(1y0010001)(10001z001)=(1yyz01x+z001).\begin{pmatrix}1&0&0\\0&1&x\\0&0&1\end{pmatrix} \begin{pmatrix}1&y&0\\0&1&0\\0&0&1\end{pmatrix} \begin{pmatrix}1&0&0\\0&1&z\\0&0&1\end{pmatrix} =\begin{pmatrix}1&y&yz\\0&1&x+z\\0&0&1\end{pmatrix}. 対応する成分を比べて y=a+cy=a+c, yz=abyz=ab, x+z=bx+z=b を得る。したがって y=a+c,z=aba+c,x=bca+c.\displaystyle \boxed{y=a+c,\qquad z=\frac{ab}{a+c},\qquad x=\frac{bc}{a+c}}.

(2) y=t=a+cy=t=a+c と固定する。2≦t≦42\le t\le4 であり、(1)より x+z=bx+z=b は 1≦x+z≦21\le x+z\le2、また zx=ac.\displaystyle \frac{z}{x}=\frac{a}{c}. 2≦t≦32\le t\le3 のとき 1≦a≦t−11\le a\le t-1 なので 1t−1≦zx≦t−1.\displaystyle \frac1{t-1}\le\frac{z}{x}\le t-1. 3≦t≦43\le t\le4 のとき t−2≦a≦2t-2\le a\le2 なので t−22≦zx≦2t−2.\displaystyle \frac{t-2}{2}\le\frac{z}{x}\le\frac2{t-2}. 平面 y=ty=t 上で u=x+zu=x+z, q=z/(x+z)q=z/(x+z) と置く。傾き z/x=rz/x=r に対応する比は q=r/(1+r)q=r/(1+r) である。二本の傾きの間で u≦Uu\le U を満たす部分は、原点と直線 x+z=Ux+z=U 上の2点でできる三角形である。直線上の底辺の長さは 2U(q+−q−)\sqrt2 U(q_+-q_-)、原点から直線までの高さは U/2U/\sqrt2 だから、その面積は T(U)=12⋅2U(q+−q−)⋅U2=U22(q+−q−).\displaystyle T(U)=\frac12\cdot\sqrt2 U(q_+-q_-)\cdot\frac{U}{\sqrt2}=\frac{U^2}{2}(q_+-q_-). 求める領域は u=2u=2 の三角形から u=1u=1 の三角形を除いたものなので、その面積は T(2)−T(1)=32(q+−q−)=32(11+r−−11+r+).\displaystyle T(2)-T(1)=\frac32(q_+-q_-)=\frac32\left(\frac1{1+r_-}-\frac1{1+r_+}\right). 上の傾きの端を代入すれば切り口面積 A(t)A(t) は A(t)={0(t<2 または t>4),3(t−2)2t(2≦t≦3),3(4−t)2t(3≦t≦4).\displaystyle \boxed{A(t)=\begin{cases} 0 &(t<2\text{ または }t>4),\\[2pt] \dfrac{3(t-2)}{2t} &(2\le t\le3),\\[5pt] \dfrac{3(4-t)}{2t} &(3\le t\le4). \end{cases}}

(3) 切り口面積を tt について積分する。 Vol⁡(K)=∫233(t−2)2t dt+∫343(4−t)2t dt=32{1−2log⁡(3/2)+4log⁡(4/3)−1}=3log⁡3227.\displaystyle \begin{aligned} \operatorname{Vol}(K) &=\int_2^3\frac{3(t-2)}{2t}\,dt+\int_3^4\frac{3(4-t)}{2t}\,dt\\ &=\frac32\{1-2\log(3/2)+4\log(4/3)-1\}\\ &=3\log\frac{32}{27}. \end{aligned} よって Vol⁡(K)=3log⁡(32/27)\boxed{\operatorname{Vol}(K)=3\log(32/27)}。

(1) は左右の行列積を実際に計算し、同じ位置の成分を比較する。(2) では固定した y=a+c の下で、a/c が動く範囲を求める。x+z は1から2まで動くので、切り口は二本の傾きの間にある二つの相似三角形の差となる。底辺と高さからその面積を求め、(3) では切り口面積をyの範囲2から4まで積分する。

この問題で使う考え方

  • 行列積の成分比較
  • 媒介変数の範囲
  • 座標変換による面積積分
  • 断面積の積分

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