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和歌山県立医科大学/2019年度/前期

和歌山県立医科大学 2019年 数学 第2問解答・解説

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1問題

和歌山県立医科大学2019年度第2問

(1) z+1z\displaystyle z+\frac{1}{z} が実数となるような複素数 zz 全体を,複素数平面上で図示せよ。   (2) 複素数 zz が0以外の実軸上を動くとき,w=z+1z\displaystyle w=z+\frac{1}{z} が複素数平面上で動く範囲を図示せよ。   (3) θ\theta を実数とする。z+1z=2cos⁡θ\displaystyle z+\frac{1}{z}=2\cos\theta となる複素数 zz を求めよ。   (4) z+1z=z5+1z5\displaystyle z+\frac{1}{z}=z^5+\frac{1}{z^5} をみたす複素数 zz の個数を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

複素数を直交座標表示して実部・虚部を調べ、実数範囲は不等式と二次方程式で確定する。最後は z+1/z を u と置き、対称なべき和の漸化式で候補を求めてから z を解く。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) {z∈C∖{0}:Im⁡z=0}∪{z:∣z∣=1}(1)\space{}\{z\in\mathbb C\setminus\{0\}:\operatorname{Im}z=0\}\cup\{z:|z|=1\}
    (2) (−∞,−2]∪[2,∞)(2)\space{}(-\infty,-2]\cup[2,\infty)
    (3) z=cos⁡θ±isin⁡θ(3)\space{}z=\cos\theta\pm i\sin\theta
    (4) 8個

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) z=x+iy (x,y は実数)z=x+iy\ (x,y\text{ は実数}) とおく。ただし z=0z=0 では式が定義されない。z+1z=x+iy+x−iyx2+y2=x+xx2+y2+i(y−yx2+y2).\displaystyle z+\frac1z=x+iy+\frac{x-iy}{x^2+y^2}=x+\frac{x}{x^2+y^2}+i\left(y-\frac{y}{x^2+y^2}\right). 分母は正なので、これが実数となる条件は y(1−1x2+y2)=0\displaystyle y\left(1-\frac1{x^2+y^2}\right)=0、すなわち y=0y=0 または x2+y2=1x^2+y^2=1 である。したがって求める範囲は、複素数平面上の実軸から原点を除いた部分と単位円周 ∣z∣=1|z|=1 の和集合である。原点は含まれず、実軸と円周の交点 z=1,−1z=1,-1 は含まれる。

横軸Re z、縦軸Im zの複素数平面に、原点中心・半径1の円(i、−iを通る)と、左右に延びる実軸が青い太線で描かれ、細い座標軸と区別されている。原点0は白丸で除かれ、実軸と円の交点−1、1は塗りつぶした点で含まれる。下に「青い太線が求める集合(実軸と単位円|z|=1)」「原点0は含まない(白丸)。実軸は左右に限りなく続く」とある。

(2) z=tz=t(t は0でない実数t\text{ は0でない実数})とすれば w=t+1/tw=t+1/t も実数である。t>0t>0 のとき w−2=(t−1)2t≧0\displaystyle w-2=\frac{(t-1)^2}{t}\ge0 だから w≧2w\ge2 であり、等号は t=1t=1 のとき成り立つ。t<0t<0 なら u=−t>0u=-t>0 とおいて w=−(u+1/u)≦−2w=-(u+1/u)\le-2 となり、等号は t=−1t=-1 のとき成り立つ。逆に w≧2w\ge2 または w≦−2w\le-2 なら、方程式 t2−wt+1=0t^2-wt+1=0 の解 t=w±w2−42\displaystyle t=\frac{w\pm\sqrt{w^2-4}}2 は実数で、前者では正、後者では負である。よって範囲は実軸上の w≦−2 または w≧2w\le-2\ \text{または}\ w\ge2 である。

横軸Re w、縦軸Im wの複素数平面で、細い実軸全体と原点O、目盛−1、1が描かれている。求める範囲として、実軸上の−2から左へ、2から右へ青い太線が矢印付きで延び、−2と2は黒丸で含まれる。下に「青い太線がwの動く範囲(実軸上のw≤−2とw≥2)」「−2と2は含み(黒丸)、矢印の向きに限りなく続く」とある。

(3) z=0z=0 は解でないので、両辺に zz を掛けると z2−2cos⁡θ z+1=0z^2-2\cos\theta\,z+1=0 を得る。解の公式より z=cos⁡θ±cos⁡2θ−1=cos⁡θ±i∣sin⁡θ∣.z=\cos\theta\pm\sqrt{\cos^2\theta-1}=\cos\theta\pm i|\sin\theta|. したがって二つの値をまとめて z=cos⁡θ±isin⁡θz=\cos\theta\pm i\sin\theta と書ける。sin⁡θ=0\sin\theta=0 のときは二つの値が一致する。      (4) z=0z=0 は式に現れる逆数のため除き、u=z+1/zu=z+1/z、sk=zk+z−ks_k=z^k+z^{-k} とおく。usk=sk+1+sk−1u s_k=s_{k+1}+s_{k-1}、s0=2s_0=2、s1=us_1=u だから、順に s2=u2−2s_2=u^2-2、s3=u3−3us_3=u^3-3u、s4=u4−4u2+2s_4=u^4-4u^2+2、s5=u5−5u3+5us_5=u^5-5u^3+5u となる。与式は u=s5u=s_5 なので u(u2−1)(u2−4)=0,u(u^2-1)(u^2-4)=0, すなわち u=0,1,−1,2,−2u=0,1,-1,2,-2 である。各値について z2−uz+1=0z^2-uz+1=0 を解くと、u=0u=0 から z=±iz=\pm i、u=1u=1 から z=(1±i3)/2z=(1\pm i\sqrt3)/2、u=−1u=-1 から z=(−1±i3)/2z=(-1\pm i\sqrt3)/2、u=2u=2 から z=1z=1、u=−2u=-2 から z=−1z=-1 を得る。異なる uu に同じ zz が対応することはなく、u=±2u=\pm2 のときも重解はそれぞれ一つの複素数である。したがって求める個数は 2+2+2+1+1=82+2+2+1+1=8 個である。

この問題で使う考え方

  • 複素数平面
  • 複素数の四則演算
  • 高次方程式
  • 三角関数の相互関係

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