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山口大学/2018年度/前期

山口大学 2018年 数学 第3問解答・解説

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1問題

山口大学2018年度第3問配点 50点

nnを自然数とする。このとき,次の問いに答えなさい。

(1) 連続な関数 f(x)f(x) が区間 [0,1][0,1] で増加するとき, 1n∑k=1nf(k−1n)≦∫01f(x) dx≦1n∑k=1nf(kn)\displaystyle \frac{1}{n}\sum\limits _{k=1}^{n}f\left(\frac{k-1}{n}\right) \leq \int_0^1 f(x)\,dx \leq \frac{1}{n}\sum\limits _{k=1}^{n}f\left(\frac{k}{n}\right) が成り立つことを示しなさい。

(2) aa が正の有理数のとき, na+1≦(a+1)∑k=1nka≦(n+1)a+1\displaystyle n^{a+1}\leq(a+1)\sum\limits _{k=1}^{n}k^a\leq(n+1)^{a+1} が成り立つことを示しなさい。ただし,xax^a が連続な関数であることを証明なしに用いてもよい。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) 各小区間での関数値の大小を積分して総和をとれば示される。(2) (1)を f(x)=xaf(x)=x^a に適用すると下側の不等式が得られる。上側は各区間 [k,k+1][k,k+1] で xa≧kax^a\geq k^a を積分して得られ、実際には
    (a+1)∑k=1nka≦(n+1)a+1−1\displaystyle (a+1)\sum\limits _{k=1}^{n}k^a\leq(n+1)^{a+1}-1
    が成り立つ。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

・ 区間を k−1n≦x≦kn(k=1,…,n)\displaystyle \frac{k-1}{n}\le x\le\frac{k}{n}\qquad(k=1,\ldots,n) と分ける。ffは増加するから、k−1n≦x≦kn\displaystyle \frac{k-1}{n}\le x\le\frac{k}{n}に対して f(k−1n)≦f(x)≦f(kn)\displaystyle f\left(\frac{k-1}{n}\right)\leq f(x)\leq f\left(\frac{k}{n}\right) である。これをこの範囲で積分すると 1nf(k−1n)≦∫(k−1)/nk/nf(x) dx≦1nf(kn)\displaystyle \frac{1}{n}f\left(\frac{k-1}{n}\right) \leq \int_{(k-1)/n}^{k/n}f(x)\,dx \leq \frac{1}{n}f\left(\frac{k}{n}\right) を得る。k=1,…,nk=1,\ldots,nについて辺々を加え、定積分の区間加法性を用いれば 1n∑k=1nf(k−1n)≦∫01f(x) dx≦1n∑k=1nf(kn)\displaystyle \frac{1}{n}\sum\limits _{k=1}^{n}f\left(\frac{k-1}{n}\right) \leq \int_0^1f(x)\,dx \leq \frac{1}{n}\sum\limits _{k=1}^{n}f\left(\frac{k}{n}\right) となる。

・ a=pq\displaystyle a=\frac pq(p,qp,qは正の整数)とおく。x≧0x\geq0ではxa=(xq)px^a=(\sqrt[q]{x})^pであり、正の整数乗と正のqq乗根はいずれも増加するので、xax^aは増加する。また、置換x=tqx=t^qにより ∫01xa dx=q∫01tp+q−1 dt=qp+q=1a+1.\displaystyle \int_0^1x^a\,dx =q\int_0^1t^{p+q-1}\,dt =\frac{q}{p+q} =\frac{1}{a+1}. (1)をf(x)=xaf(x)=x^aに適用すると 1a+1=∫01xa dx≦1n∑k=1n(kn)a=1na+1∑k=1nka.\displaystyle \frac{1}{a+1} =\int_0^1x^a\,dx \leq \frac{1}{n}\sum\limits _{k=1}^{n}\left(\frac{k}{n}\right)^a =\frac{1}{n^{a+1}}\sum\limits _{k=1}^{n}k^a. 両辺に(a+1)na+1(a+1)n^{a+1}を掛けて na+1≦(a+1)∑k=1nka\displaystyle n^{a+1}\leq(a+1)\sum\limits _{k=1}^{n}k^a を得る。

一方、k≦x≦k+1k\le x\le k+1ではxa≧kax^a\geq k^aであるから、 ∑k=1nka≦∑k=1n∫kk+1xa dx=∫1n+1xa dx.\displaystyle \sum\limits _{k=1}^{n}k^a \leq\sum\limits _{k=1}^{n}\int_k^{k+1}x^a\,dx =\int_1^{n+1}x^a\,dx. 同じく置換x=tqx=t^qを用いて ∫1n+1xa dx=(n+1)a+1−1a+1.\displaystyle \int_1^{n+1}x^a\,dx =\frac{(n+1)^{a+1}-1}{a+1}. したがって (a+1)∑k=1nka≦(n+1)a+1−1<(n+1)a+1,\displaystyle (a+1)\sum\limits _{k=1}^{n}k^a \leq(n+1)^{a+1}-1 <(n+1)^{a+1}, ゆえに求める上側の不等式も成り立つ。

この問題で使う考え方

  • 増加関数の積分評価
  • 区間分割
  • 有理指数の置換積分

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