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東北大学/2012年度

東北大学 2012年 数学 第4問解答・解説

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1問題

東北大学2012年度第4問

0≦x≦π0 \leq x \leq \pi に対して, 関数 f(x)f(x) を

f(x)=∫0π2cos⁡∣t−x∣1+sin⁡∣t−x∣dt\displaystyle f (x) = \int_ {0} ^ {\frac {\pi}{2}} \frac {\cos | t - x |}{1 + \sin | t - x |} d t

と定める。 f(x)f(x) の 0≦x≦π0 \leq x \leq \pi における最大値と最小値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • 最大値は ln⁡(32+2)\displaystyle \quad \ln\left(\frac32+\sqrt2\right)\quad (x=π/4\quad x=\pi/4\quad )、最小値は −ln⁡2\quad -\ln2\quad (x=π\quad x=\pi\quad )。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

u=∣t−x∣u=|t-x| とおき、h(u)=cos⁡u1+sin⁡u\displaystyle h(u)=\dfrac{\cos u}{1+\sin u} とする。0≦u≦π0\le u\le\pi で H(u)=ln⁡(1+sin⁡u),H′(u)=h(u).H(u)=\ln(1+\sin u),\qquad H'(u)=h(u).

まず 0≦x≦π/20\le x\le\pi/2 では積分を t=xt=x で分ける。 f(x)=∫0xh(x−t) dt+∫xπ/2h(t−x) dt=H(x)+H(π2−x)=ln⁡((1+sin⁡x)(1+cos⁡x)).(1)\displaystyle \begin{aligned} f(x)&=\int_0^x h(x-t)\,dt+\int_x^{\pi/2}h(t-x)\,dt\\ &=H(x)+H\left(\frac\pi2-x\right)\\ &=\ln\bigl((1+\sin x)(1+\cos x)\bigr). \end{aligned} \tag{1} 一方、π/2≦x≦π\pi/2\le x\le\pi では ∣t−x∣=x−t|t-x|=x-t なので f(x)=∫0π/2h(x−t) dt=H(x)−H(x−π2)=ln⁡(1+sin⁡x1−cos⁡x).(2)\displaystyle \begin{aligned} f(x)&=\int_0^{\pi/2}h(x-t)\,dt\\ &=H(x)-H\left(x-\frac\pi2\right)\\ &=\ln\left(\frac{1+\sin x}{1-\cos x}\right). \end{aligned} \tag{2}

(1) の範囲で p=sin⁡x+cos⁡xp=\sin x+\cos x とおくと 1≦p≦21\le p\le\sqrt2 であり、sin⁡xcos⁡x=(p2−1)/2\sin x\cos x=(p^2-1)/2 から (1+sin⁡x)(1+cos⁡x)=(1+p)22.\displaystyle (1+\sin x)(1+\cos x)=\frac{(1+p)^2}{2}. これは pp とともに増加するため、(1) の最大値は p=2p=\sqrt2、すなわち x=π/4x=\pi/4 のとき ln⁡((1+2)22)=ln⁡(3+222)\displaystyle \ln\left(\frac{(1+\sqrt2)^2}{2}\right)=\ln\left(\frac{3+2\sqrt2}{2}\right) となる。この最大値は (1+2)2/2>2(1+\sqrt2)^2/2>2 より ln⁡2\ln2 より大きい。また (1) では p≧1p\ge1 より f(x)≧ln⁡2f(x)\ge\ln2。

(2) の範囲では s=sin⁡xs=\sin x、c=cos⁡xc=\cos x とおくと、0≦s≦10\le s\le1、−1≦c≦0-1\le c\le0 である。したがって 1+2s+c≧0,1−2c−s≧01+2s+c\ge0,\qquad 1-2c-s\ge0 より 12≦1+s1−c≦2.\displaystyle \frac12\le\frac{1+s}{1-c}\le2. よって (2) の値は −ln⁡2≦f(x)≦ln⁡2-\ln2\le f(x)\le\ln2 であり、下端は x=πx=\pi で達する。(1) の値は ln⁡2\ln2 以上なので、全区間での最小値は −ln⁡2-\ln2 である。以上から最大値は ln⁡((3+22)/2)\ln\left((3+2\sqrt2)/2\right)、最小値は −ln⁡2-\ln2。

g(u)=cos⁡u1+sin⁡u\displaystyle g(u)=\frac{\cos u}{1+\sin u} の原始関数は ln⁡(1+sin⁡u)\ln(1+\sin u)。0≦x≦π/20\le x\le\pi/2 では積分を t=xt=x で分け、f(x)=ln⁡((1+sin⁡x)(1+cos⁡x))f(x)=\ln((1+\sin x)(1+\cos x))。p=sin⁡x+cos⁡xp=\sin x+\cos x とおくと 1≦p≦21\le p\le\sqrt2、積は (1+p)2/2(1+p)^2/2 だから、この枝の最小値は ln⁡2\ln2、最大値は ln⁡(3/2+2)\ln(3/2+\sqrt2)。π/2≦x≦π\pi/2\le x\le\pi では f(x)=ln⁡((1+sin⁡x)/(1−cos⁡x))f(x)=\ln((1+\sin x)/(1-\cos x))。この比は 1/21/2 以上 22 以下で、1/21/2 は x=πx=\pi で達する。前半枝が ln⁡2\ln2 以上、後半枝が −ln⁡2-\ln2 以上であるため、全体の極値は記載の通り。

この問題で使う考え方

  • 区間分割
  • 置換積分
  • 三角関数の不等式評価

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