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山口大学/2021年度/前期

山口大学 2021年 数学 第5問解答・解説

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1問題

山口大学2021年度第5問

【選択問題】(配点50)f(x)=sin⁡x (0≦x≦π), g(x)=2sin⁡2x (0≦x≦π)f(x)=\sin x\ (0\leq x\leq\pi),\ g(x)=2\sin^2x\ (0\leq x\leq\pi) とするとき,次の問いに答えなさい。   (1) 2つの曲線 y=f(x), y=g(x)y=f(x),\ y=g(x) の共有点の座標と y=g(x)y=g(x) の増減,極値を調べ,この2つの曲線のグラフの概形をかきなさい。ただし,グラフの変曲点と凹凸は調べなくてよい。   (2) In(x)I_n(x) を In(x)=∫0xsin⁡nt dt\displaystyle I_n(x)=\displaystyle\int_0^x\sin^n t\,dt と定めたとき,次の式が成り立つことを示しなさい。 I1(x)=1−cos⁡xI_1(x)=1-\cos x I2(x)=x−sin⁡xcos⁡x2\displaystyle I_2(x)=\frac{x-\sin x\cos x}{2} In(x)=−1n{sin⁡n−1xcos⁡x−(n−1)In−2(x)}(n=3,4,5,…)\displaystyle I_n(x)=-\frac{1}{n}\left\{\sin^{n-1}x\cos x-(n-1)I_{n-2}(x)\right\}\quad(n=3,4,5,\ldots)   (3) 2つの曲線 y=f(x), y=g(x)y=f(x),\ y=g(x) の共有点の xx 座標のうち,0以外で最小のものを α\alpha とする。区間 0≦x≦α0\leq x\leq\alpha において2つの曲線 y=f(x), y=g(x)y=f(x),\ y=g(x) で囲まれた図形を xx 軸のまわりに1回転してできる立体の体積を求めなさい。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

共有点と導関数からグラフを特定する。部分積分で積分漸化式を導き、回転体の外半径・内半径を定めて体積を計算する。

3解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

(1) 共有点では (sin x=2sin^2x) より sin⁡x(2sin⁡x−1)=0.\sin x(2\sin x-1)=0. (0≦\leq x≦\leqπ\pi) での共有点は (0,0),(π6,12),(5π6,12),(π,0)\displaystyle (0,0),\quad\left(\frac\pi6,\frac12\right),\quad \left(\frac{5\pi}6,\frac12\right),\quad(\pi,0) である。また (g′(x)=4sin⁡xcos⁡x=2sin⁡2xg'(x)=4\sin x\cos x=2\sin 2x) だから、(g) は ([0,π\pi/2]) で増加し、([π\pi/2,π\pi]) で減少する。最大値は (g(π\pi/2)=2)、端点での値は0である。(f(x)=sin⁡\sin x) は端点で0、(x=π\pi/2) で最大値1をとる。両曲線の上下関係は f(x)−g(x)=sin⁡x(1−2sin⁡x)f(x)-g(x)=\sin x(1-2\sin x) から分かり、(f≧\geq g) は ([0,π\pi/6]) と ([5π\pi/6,π\pi])、(g≧\geq f) は ([π\pi/6,5π\pi/6]) である。これらの共有点と極値を通るようにグラフを描けばよい。

(2) まず直接積分して I1(x)=∫0xsin⁡t dt=1−cos⁡x.\displaystyle I_1(x)=\int_0^x\sin t\,dt=1-\cos x. また (sin^2t=(1-cos⁡\cos2t)/2) より I2(x)=∫0xsin⁡2t dt=x−sin⁡xcos⁡x2.\displaystyle I_2(x)=\int_0^x\sin^2t\,dt=\frac{x-\sin x\cos x}{2}. (n≧\geq3) では部分積分を行うと In(x)=∫0xsin⁡n−1tsin⁡t dt=−sin⁡n−1xcos⁡x+(n−1)∫0xsin⁡n−2tcos⁡2t dt=−sin⁡n−1xcos⁡x+(n−1){In−2(x)−In(x)}.\displaystyle \begin{aligned} I_n(x)&=\int_0^x\sin^{n-1}t\sin t\,dt\\ &=-\sin^{n-1}x\cos x+(n-1)\int_0^x\sin^{n-2}t\cos^2t\,dt\\ &=-\sin^{n-1}x\cos x+(n-1)\{I_{n-2}(x)-I_n(x)\}. \end{aligned} 従って In(x)=−1n{sin⁡n−1xcos⁡x−(n−1)In−2(x)},\displaystyle I_n(x)=-\frac1n\{\sin^{n-1}x\cos x-(n-1)I_{n-2}(x)\}, となる。

(3) (sin⁡\sin x=2sin⁡2\sin^2x) の解で0以外の最小のものは (α=π6\displaystyle \alpha=\frac{\pi}{6}) である。(0≦\leq x≦\leqπ\pi/6) では (0≦\leqsin⁡\sin x≦\leq1/2) より (f(x)≧\geq g(x)≧\geq0)。従って回転体の外半径は (sin x)、内半径は (2sin⁡2\sin^2x) であるから V=π∫0π/6(sin⁡2x−4sin⁡4x) dx=π{I2(π/6)−4I4(π/6)}.\displaystyle V=\pi\int_0^{\pi/6}(\sin^2x-4\sin^4x)\,dx =\pi\{I_2(\pi/6)-4I_4(\pi/6)\}. 漸化式と (sin⁡\sin(π\pi/6)=1/2, cos⁡\cos(π\pi/6)=3\sqrt3/2) より I2(π/6)=π12−38,I4(π/6)=14(3I2(π/6)−316)=π16−7364.\displaystyle I_2(\pi/6)=\frac\pi{12}-\frac{\sqrt3}{8},\qquad I_4(\pi/6)=\frac14\left(3I_2(\pi/6)-\frac{\sqrt3}{16}\right) =\frac\pi{16}-\frac{7\sqrt3}{64}. したがって V=5π316−π26.\displaystyle \boxed{V=\frac{5\pi\sqrt3}{16}-\frac{\pi^2}{6}}. これは (0≦\leq x≦\leqπ\pi/6) で外半径が内半径以上という条件とも整合する。

この問題で使う考え方

  • 三角関数の相互関係
  • 三角関数の微分
  • 部分積分法
  • 三角・指数・対数関数等の積分
  • 定積分による体積

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