本文へ進む
メニュー
医学部数学 過去問DB問題を探す

横浜市立大学/2017年度/前期

横浜市立大学 2017年 数学 第III問解答・解説

このページには広告が含まれます。

1問題

横浜市立大学2017年度第III問

投げたとき、表の出る確率が pp、裏の出る確率が 1−p1-p であるコインがある。ただし、pp は 0<p<10<p<1 をみたす実数である。A君とB君はこのコインを使って以下のような公平な勝負をすることを思いついた。

・ コインを2回投げる。

・ 始めに表、次に裏が出たらA君の勝ちとする。

・ 始めに裏、次に表が出たらB君の勝ちとする。

・ それ以外だった場合、始めからやり直す。

以下の問いに答えよ。

(1) 自然数 nn に対して、コインをちょうど 2n2n 回投げてA君が勝つ確率と、コインをちょうど 2n2n 回投げてB君が勝つ確率は等しいことを証明せよ。

(2) A君とB君のどちらかが勝つまでにコインを投げる回数が 2n2n 回以下である確率を求めよ。

(3) (2)で求めた確率は p=12\displaystyle p=\dfrac{1}{2} のとき最大になることを証明せよ。

(4) xx を 0<x<10<x<1 をみたす実数とする。このとき、 lim⁡n→∞nxn=0\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}nx^n=0 を証明せよ。

(5) コインをちょうど 2n2n 回投げたときに勝負がつく確率を ana_n とする。このとき、 lim⁡n→∞∑i=1n2i ai\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\sum\limits _{i=1}^{n}2i\,a_i を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) A君がちょうど2n回で勝つ確率もB君がちょうど2n回で勝つ確率もp(1−p){p2+(1−p)2}n−1p(1-p)\{p^2+(1-p)^2\}^{n-1}。 (2) 1−{p2+(1−p)2}n1-\{p^2+(1-p)^2\}^n。 (3) p=12\displaystyle p=\frac12のとき最大。 (4) 極限値0。 (5) 1p(1−p)\displaystyle \frac{1}{p(1-p)}。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

各2回の投げ方で、表裏または裏表が出れば勝負がつく。ここで、1回の試行で勝負がつく確率を 2q2q、勝負がつかない確率を rr とおくと、 q=p(1−p),r=p2+(1−p)2=1−2q.q=p(1-p),\qquad r=p^2+(1-p)^2=1-2q. 条件 0<p<10<p<1 より 0<q≦14\displaystyle 0<q\leq \dfrac14、したがって 12≦r<1\displaystyle \dfrac12\leq r<1 である。

・ A君がちょうど 2n2n 回目で勝つには、最初の n−1n-1 回の試行で勝負がつかず、最後の試行で表、裏の順に出ればよい。よってその確率は rn−1p(1−p)r^{n-1}p(1-p) である。一方、B君がちょうど 2n2n 回目で勝つ確率も、最後の試行で裏、表の順に出る確率を用いて rn−1(1−p)pr^{n-1}(1-p)p となる。両者は等しい。

・ 2k2k 回目でA君またはB君が勝つ確率は 2qrk−12q r^{k-1} である。したがって、勝負が 2n2n 回以下でつく確率は ∑k=1n2qrk−1=2q1−rn1−r=1−rn=1−{p2+(1−p)2}n,\displaystyle \sum\limits _{k=1}^{n}2q r^{k-1}=2q\frac{1-r^n}{1-r}=1-r^n =1-\{p^2+(1-p)^2\}^n, となる。ここで 1−r=2q1-r=2q を用いた。

・ p(1−p)=14−(p−12)2≦14\displaystyle p(1-p)=\dfrac14-\left(p-\dfrac12\right)^2\leq\dfrac14 だから、 r=1−2p(1−p)=12+2(p−12)2≧12.\displaystyle r=1-2p(1-p)=\frac12+2\left(p-\frac12\right)^2\geq\frac12. 等号は p=12\displaystyle p=\dfrac12 のときに限る。正の整数 nn に対して rnr^n は rr とともに増加するので、(2)の確率 1−rn1-r^n は rr が最小のとき最大となる。ゆえに p=12\displaystyle p=\dfrac12 のとき最大である。

・ t=1−xx>0\displaystyle t=\dfrac{1-x}{x}>0 とおけば x=(1+t)−1x=(1+t)^{-1} である。n≧2n\geq2 に対して二項定理と各項の非負性から (1+t)n≧(n2)t2=n(n−1)2t2.\displaystyle (1+t)^n\geq {n\choose2}t^2=\frac{n(n-1)}2t^2. したがって 0<nxn=n(1+t)n≦2(n−1)t2⟶0(n→∞),\displaystyle 0<nx^n=\frac{n}{(1+t)^n}\leq\frac{2}{(n-1)t^2}\longrightarrow0\qquad(n\to\infty), であり、求める極限は 00 である。

・ ai=2qri−1a_i=2q r^{i-1} なので、 ∑i=1n2iai=4q∑i=1niri−1.\displaystyle \sum\limits _{i=1}^{n}2i a_i=4q\sum\limits _{i=1}^{n}i r^{i-1}. Sn=∑i=1niri−1\displaystyle S_n=\sum\limits _{i=1}^{n}i r^{i-1} とおくと、係数をずらして引くことにより (1−r)Sn=1+r+⋯+rn−1−nrn(1-r)S_n=1+r+\cdots+r^{n-1}-nr^n となる。等比数列の和を用いて整理すれば Sn=1−(n+1)rn+nrn+1(1−r)2.\displaystyle S_n=\frac{1-(n+1)r^n+nr^{n+1}}{(1-r)^2}. 0<r<10<r<1 であり、(4)から nrn→0nr^n\to0。また rn=(nrn)/n→0r^n=(nr^n)/n\to0 だから、Sn→1(1−r)2\displaystyle S_n\to\dfrac1{(1-r)^2} である。よって lim⁡n→∞∑i=1n2iai=4q(1−r)2=4q(2q)2=1q=1p(1−p).\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\sum\limits _{i=1}^{n}2i a_i=\frac{4q}{(1-r)^2} =\frac{4q}{(2q)^2}=\frac1q=\frac1{p(1-p)}.

この問題で使う考え方

  • 独立試行
  • 有限等比和の差
  • 二項定理
  • 挟み撃ち

PR

数学を1対1で教わるオンライン塾「数強塾」

数強塾は、中学生・高校生のための数学専門のオンライン個別指導塾です。プロ講師がマンツーマンで教え、大学受験の数学にも対応しています。入塾の前に、今の学習状況と目標を確かめる診断授業(体験・3,000円、税込)を受けられます。

「数強塾」オンライン数学克服塾〈プロ講師〉

東大生と1対1で学べるオンライン個別指導「トウコベ」

トウコベは、東大生を中心に難関大学の学生が講師を務める、完全マンツーマンのオンライン個別指導です。はじめに、オンラインの説明会・勉強相談(無料)をWebで予約でき、その後にお試し授業を受けられます。

トウコベ公式サイト

似た問題を、ほかの大学で

答えや解説の誤りに気づいたら、お問い合わせから教えてください。