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横浜市立大学/2017年度/前期

横浜市立大学 2017年 数学 第IV問解答・解説

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1問題

横浜市立大学2017年度第IV問

大腸菌によるタンパク質の生成に関する実験を考える。シャーレに大腸菌を入れ培養し、3時間後、6時間後、9時間後に生成されたタンパク質の量を測定する(複数のシャーレを用いて測定する。それぞれのシャーレごとに測定誤差が出る)。各時間ごとに、測定されたタンパク質の量の平均値を以下に示す。 時間(時間)平均値(mg)05.0311.0615.0917.0\begin{array}{c|c} \text{時間(時間)}&\text{平均値(mg)}\\ \hline 0&5.0\\ 3&11.0\\ 6&15.0\\ 9&17.0 \end{array} tt 時間後のタンパク質の量(mg)を P(t)P(t) とする。初期値は P0=P(0)=5.0P_0=P(0)=5.0 である。   生成されるタンパク質の量は、方程式 P′(t)=κ−γP(t)(*)P'(t)=\kappa-\gamma P(t)\tag{*} をみたす P(t)P(t) で近似されることが知られている。ここで κ\kappa および γ\gamma は定数で、γ\gamma を決めることがもっとも重要な問題である。このとき、以下の問いに答えよ。   (1) 関数 P(t)=κγ+(P0−κγ)e−γt\displaystyle P(t)=\frac{\kappa}{\gamma}+\left(P_0-\frac{\kappa}{\gamma}\right)e^{-\gamma t} は方程式 (*) の解であることを証明せよ。   (2) α=κγ\displaystyle \alpha=\frac{\kappa}{\gamma} とすると、(*)の解は P(t)=α+(5.0−α)e−γtP(t)=\alpha+(5.0-\alpha)e^{-\gamma t} となる。この解を実験データに合わせたい。そのために t=3t=3 および t=9t=9 のデータの平均値を使う。すなわち、 P(3)=11.0,P(9)=17.0P(3)=11.0,\quad P(9)=17.0 とする。このとき、関係式 e−9γ=(e−3γ)3e^{-9\gamma}=(e^{-3\gamma})^3 を用いて α\alpha の値を求めよ。   (3) P(3)=11.0P(3)=11.0 および(2)の α\alpha を用いて γ\gamma を求めよ。簡単にするため、aa と bb を定数として γ=alog⁡b\gamma=a\log b の形で表わせ(可能な限り簡潔な形にせよ)。   (4) 以上のことを用いて P(6)P(6) の値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) 提示された関数は方程式と初期条件を満たす。(2) α=14+35 mg\alpha=14+3\sqrt{5}\,\mathrm{mg}。(3) γ=13log⁡(1+52) h−1\displaystyle \gamma=\frac13\log\left(\frac{1+\sqrt5}{2}\right)\,\mathrm{h}^{-1}。(4) P(6)=8+35≈14.7 mgP(6)=8+3\sqrt{5}\approx14.7\,\mathrm{mg}。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1)与えられた関数を微分すると P′(t)=−γ(P0−κγ)e−γt.\displaystyle P'(t)=-\gamma\left(P_0-\frac{\kappa}{\gamma}\right)e^{-\gamma t}. 一方、 κ−γP(t)=κ−γ{κγ+(P0−κγ)e−γt}=−γ(P0−κγ)e−γt=P′(t).\displaystyle \kappa-\gamma P(t) =\kappa-\gamma\left\{\frac{\kappa}{\gamma}+\left(P_0-\frac{\kappa}{\gamma}\right)e^{-\gamma t}\right\} =-\gamma\left(P_0-\frac{\kappa}{\gamma}\right)e^{-\gamma t} =P'(t). また P(0)=P0P(0)=P_0 である。よって関数は方程式と初期条件を満たす。

(2)x=e−3γx=e^{-3\gamma} とおくと x>0x>0。もし x=1x=1 なら P(3)=5P(3)=5 となり、データ P(3)=11P(3)=11 に反するので x≠1x\ne1。 11=α+(5−α)x11=\alpha+(5-\alpha)x から α=11−5x1−x,5−α=−61−x.\displaystyle \alpha=\frac{11-5x}{1-x},\qquad 5-\alpha=-\frac6{1-x}. さらに e−9γ=x3e^{-9\gamma}=x^3 と P(9)=17P(9)=17 を用いると 17=α+(5−α)x3=11−5x−6x31−x,\displaystyle 17=\alpha+(5-\alpha)x^3=\frac{11-5x-6x^3}{1-x}, したがって x3−2x+1=0=(x−1)(x2+x−1).x^3-2x+1=0=(x-1)(x^2+x-1). x≠1x\ne1 かつ x>0x>0 より x=5−12.\displaystyle x=\frac{\sqrt5-1}{2}. このとき x2=1−xx^2=1-x なので α=11−5x1−x=11x2−5x=11(2+x)−5(1+x)=14+35 mg.\displaystyle \alpha=\frac{11-5x}{1-x}=\frac{11}{x^2}-\frac5x =11(2+x)-5(1+x)=14+3\sqrt5\ \mathrm{mg}.

(3)x=(5−1)/2=((1+5)/2)−1x=(\sqrt5-1)/2=((1+\sqrt5)/2)^{-1} だから、log⁡\log を自然対数とすると −3γ=log⁡x=−log⁡1+52,γ=13log⁡1+52 h−1.\displaystyle -3\gamma=\log x=-\log\frac{1+\sqrt5}{2},\qquad \gamma=\frac13\log\frac{1+\sqrt5}{2}\ \mathrm{h}^{-1}.

(4)e−6γ=x2=1−xe^{-6\gamma}=x^2=1-x を用いると P(6)=α+(5−α)x2=5+(α−5)x=5+(9+35)5−12=8+35≃14.7 mg.\displaystyle P(6)=\alpha+(5-\alpha)x^2=5+(\alpha-5)x =5+(9+3\sqrt5)\frac{\sqrt5-1}{2} =8+3\sqrt5\simeq14.7\ \mathrm{mg}. 表の 15.0 mg15.0\ \mathrm{mg} に近い。

数値x=e^{−3γ}>0を導入してP(3)=11、P(9)=17を連立する。x=1はP(3)=5となり不適、残る正根は(√5−1)/2。これからα、γ、P(6)を順に計算する。

この問題で使う考え方

  • 関数の微分による代入確認
  • 指数置換
  • 二次因数分解
  • 対数による逆算

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