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横浜市立大学/2021年度/前期

横浜市立大学 2021年 数学 第II問解答・解説

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1問題

横浜市立大学2021年度第II問

nn を2以上の自然数とします.1から nn の自然数が1つずつ書かれた nn 枚のカードがあります.いま,カードに書かれた数の小さい順に nn 枚のカードが左から右に並んでいます.このとき,以下の「シャッフル」と呼ばれる操作を繰り返すことで,カードを並べかえることを考えます.  まず,1以上 nn 未満の自然数 kk を1つ選び,左から kk 枚目までのカードのグループと,それ以外のカードのグループに分けます.  次に,それぞれのグループのカードの順番は変えずに,2つのグループのカードを適当に混ぜます.  たとえば n=5n=5 のとき,カードが 1,2,3,4,51,2,3,4,5 と並んでいるとします.いま,k=2k=2 として,左から2枚目までのカード (1,2)(1,2) とそれ以外のカード (3,4,5)(3,4,5) の2つのグループに分けます.次に2つのグループのカードを混ぜて 3,4,1,5,23,4,1,5,2 のように並べかえると,左から2枚目までのカード (1,2)(1,2) と,それ以外のカード (3,4,5)(3,4,5) の順番はそのままなので,これはシャッフルです.シャッフルを行うごとに,選ぶ kk の値は異なっても構いません.以下の各問いに答えなさい.

(1) n=5n=5 のとき,1度だけシャッフルをすることを考えます.kk として2を選んだ場合,得られるカードの並び方は何通りあるか答えなさい.

(2) 1度だけシャッフルをして得られるカードの並び方は 2n2^n 通り未満であることを証明しなさい.

(3) (n2)n2<n!\displaystyle \left(\frac{n}{2}\right)^{\frac{n}{2}}<n! を証明しなさい.

(4) n=130n=130 のとき,3回シャッフルを繰り返しただけでは得られないカードの並び方があることを証明しなさい.

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

(1) カード1,2の順序は変わらないので、5つの位置のうちカード1,2を置く2つの位置を選べば並び方が定まる。  したがって(52)=10\displaystyle \binom{5}{2}=10通りである。    (2) まずkkを固定すると、シャッフル後の並びは、各位置が左のグループまたは右のグループのどちらに属するかを表す長さnnの文字列で指定できる。  この文字列には左のグループを表す記号がkk個、右のグループを表す記号がn−kn-k個あるから、その指定は(nk)\displaystyle \binom{n}{k}通りである。  k=1,2,…,n−1k=1,2,\ldots,n-1についての指定を合わせると、長さnnの二種類の記号からなる文字列のうち、すべてが左の記号またはすべてが右の記号である2通りを除いた2n−22^n-2通りになる。  異なる指定が同じカードの並び方を与えることもあるので、得られる並び方の数はこれ以下である。  よって2n2^n通り未満である。    (3)m=⌈n/2⌉m=\lceil n/2\rceilとする。  n!n!のうち、⌊n/2⌋+1\lfloor n/2\rfloor+1からnnまでのmm個の因数は、いずれもn/2n/2より大きい。  また、残りの因数はすべて1以上である。  したがってn!>(n2)m.\displaystyle n!>\left(\frac{n}{2}\right)^m.ここでn≧2n\ge 2よりn/2≧1n/2\ge1、またm≧n/2m\ge n/2であるから(n2)m≧(n2)n/2.\displaystyle \left(\frac{n}{2}\right)^m\ge\left(\frac{n}{2}\right)^{n/2}.ゆえに(n2)n/2<n!\displaystyle \left(\frac{n}{2}\right)^{n/2}<n!である。    (4) どの時点の並びから始めても、kkを固定した一回のシャッフルの指定は(130k)\displaystyle \binom{130}{k}通りである。  したがって一回のシャッフル後に得られる並びは∑k=1129(130k)=2130−2<2130\displaystyle \sum\limits _{k=1}^{129}\binom{130}{k}=2^{130}-2<2^{130}通り以下である。  この上限は各段階で共通なので、3回のシャッフルで得られる並びは(2130)3=2390(2^{130})^3=2^{390}通り未満である。  一方、(3)にn=130n=130を代入し、さらに65>64=2665>64=2^6を用いると130!>6565>6465=2390.130!>65^{65}>64^{65}=2^{390}.カードの並び方全体は130!130!通りあるから、3回のシャッフルで得られない並び方が少なくとも1通り存在する。

この問題で使う考え方

  • 二項係数
  • 積の比較
  • 上界

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