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千葉大学/2026年度

千葉大学 2026年 数学 第8問解答・解説

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1問題

千葉大学2026年度第8問

曲線 y = sin x (0 ≦ x ≦ π/2),y 軸,および直線 y = 1 で囲まれた図形を D とする。また,t を実数として,D を直線 x = t のまわりに1回転させてできる立体の体積を V とおく。

(1) 0 ≦ t ≦ π/2 のとき,V を t の式で表せ。

(2) t が 0 ≦ t ≦ π/2 の範囲を動くとき,V が最小となる t の値がただ1つであることを示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

(1) 体積 VV DD は 0≦x≦π/20\le x\le\pi/2 で sin⁡x≦y≦1\sin x\le y\le1 を満たす。高さ yy を固定し、u=arcsin⁡yu=\arcsin y とすると水平断面は 0≦x≦u0\le x\le u、また dy=cos⁡u dudy=\cos u\,du である。

この線分を x=tx=t のまわりに回す。u<tu<t では線分全体が回転軸の左にあり、外半径 tt、内半径 t−ut-u の円環になる。u≧tu\ge t では回転軸が線分上にあるため円盤であり、半径は max⁡(t,u−t)\displaystyle \max(t,u-t) である。よって t≦u≦2tt\le u\le2t では半径 tt、u≧2tu\ge2t では半径 u−tu-t となる。

まず 0≦t≦π/40\le t\le\pi/4 の場合は 2t≦π/22t\le\pi/2 なので、 Vπ=∫0t(2tu−u2)cos⁡u du+t2∫t2tcos⁡u du+∫2tπ/2(u−t)2cos⁡u du.\displaystyle \begin{aligned} \frac{V}{\pi} &=\int_0^t(2tu-u^2)\cos u\,du +t^2\int_t^{2t}\cos u\,du +\int_{2t}^{\pi/2}(u-t)^2\cos u\,du. \end{aligned} ここで ∫ucos⁡u du=usin⁡u+cos⁡u,∫u2cos⁡u du=u2sin⁡u+2ucos⁡u−2sin⁡u\displaystyle \int u\cos u\,du=u\sin u+\cos u,\qquad \int u^2\cos u\,du=u^2\sin u+2u\cos u-2\sin u を用いて各項を計算すると、 V=π[(π2−t)2−2−2t−2tcos⁡2t+2sin⁡t+2sin⁡2t](0≦t≦π4).\displaystyle V=\pi\left[\left(\frac\pi2-t\right)^2-2-2t-2t\cos2t+2\sin t+2\sin2t\right] \qquad\left(0\le t\le\frac\pi4\right).

次に π/4≦t≦π/2\pi/4\le t\le\pi/2 では 2t≧π/22t\ge\pi/2 だから、u≧tu\ge t の範囲で半径 tt の円盤となる。したがって Vπ=∫0t(2tu−u2)cos⁡u du+t2∫tπ/2cos⁡u du=t2−2t+2sin⁡t,\displaystyle \begin{aligned} \frac{V}{\pi} &=\int_0^t(2tu-u^2)\cos u\,du+t^2\int_t^{\pi/2}\cos u\,du\\ &=t^2-2t+2\sin t, \end{aligned} すなわち V=π(t2−2t+2sin⁡t)(π4≦t≦π2).\displaystyle V=\pi(t^2-2t+2\sin t) \qquad\left(\frac\pi4\le t\le\frac\pi2\right). 2式は t=π/4t=\pi/4 で一致する。

(2) 最小位置の一意性 F(t)=V(t)/πF(t)=V(t)/\pi とおく。0≦t≦π/40\le t\le\pi/4 では F′(t)=−π+2t−2+2cos⁡2t+4tsin⁡2t+2cos⁡t,F'(t)=-\pi+2t-2+2\cos2t+4t\sin2t+2\cos t, F′′(t)=2(1−sin⁡t)+8tcos⁡2t>0,F''(t)=2(1-\sin t)+8t\cos2t>0, 最後の不等式は sin⁡t≦2/2<1\sin t\le\sqrt2/2<1 および cos⁡2t≧0\cos2t\ge0 から従う。したがって 0≦t1<t2≦π/40\le t_1<t_2\le\pi/4 ならば F′(t1)<F′(t2)F'(t_1)<F'(t_2) が成り立つ。さらに F′(0)=2−π<0,F′ ⁣(π4)=π2−2+2>0.\displaystyle F'(0)=2-\pi<0,\qquad F'\!\left(\frac\pi4\right)=\frac\pi2-2+\sqrt2>0. よって中間値の定理とこの増加の性質により、F′(t)=0F'(t)=0 は 0<t<π/40<t<\pi/4 にただ1つの解をもつ。この点まで FF は減少し、その後は増加する。

π/4≦t≦π/2\pi/4\le t\le\pi/2 では F′(t)=2(t−1+cos⁡t).F'(t)=2(t-1+\cos t). t−1+cos⁡tt-1+\cos t の導関数は 1−sin⁡t≧01-\sin t\ge0 で、t=π/4t=\pi/4 において正である(例えば π>3\pi>3 および 2>1\sqrt2>1 より π/4−1+2/2>1/4\pi/4-1+\sqrt2/2>1/4)。したがって後半区間では F′(t)>0F'(t)>0。前半区間の唯一の臨界点から先は全区間で増加するので、VV の最小値を与える tt はただ1つである。

この値は −π+2t−2+2cos⁡2t+4tsin⁡2t+2cos⁡t=0-\pi+2t-2+2\cos2t+4t\sin2t+2\cos t=0 の 0<t<π/40<t<\pi/4 における唯一の解であり、数値では t≈0.387927t\approx0.387927。

分類 単元: 三角関数の置換、回転体の体積、導関数による増減。

方法: 高さごとの水平断面を円環・円盤に分けて積分し、二階導関数の符号で臨界点の一意性を証明する。

テーマ: 回転軸の位置に応じた断面積の切替えと、体積を最小にする軸の位置。

この問題で使う考え方

  • 水平断面による円環・円盤の分類
  • 置換y=sin u
  • 区分定積分
  • 二階導関数による一意性証明

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