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愛媛大学/2002年度/前期

愛媛大学 2002年 数学 第4問解答・解説

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1問題

愛媛大学2002年度第4問

aa を0でない実数とする。xx の関数 f(x)=(x2+a2)sin⁡(πx)−∫−xx(t−a)sin⁡(πt) dt\displaystyle f(x)=(x^{2}+a^{2})\sin(\pi x)-\int_{-x}^{x}(t-a)\sin(\pi t)\,dt について次の問いに答えよ。

(1) ddxf(x)\displaystyle \dfrac{d}{dx}f(x) を求めよ。

(2) y=f(x)y=f(x) のグラフは aa の値によらない定点を通る。その定点の座標をすべて求めよ。

(3) すべての整数 mm に対し,y=f(x)y=f(x) のグラフは,区間 m<x<m+1m<x<m+1 において xx 軸との共有点をただ1つもつことを証明せよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

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  • (1) f′(x)=π(x2+a2)cos⁡(πx)f'(x)=\pi(x^2+a^2)\cos(\pi x)。(2) 定点は(n,2n(−1)nπ)\displaystyle \left(n,\frac{2n(-1)^n}{\pi}\right) (n∈Z)(n\in\mathbb{Z})。(3) 各整数mについて区間 (m,m+1)\text{区間 }(m,m+1)に零点がただ1つある。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

a≠0a\ne0 とする。Q(t)=−tcos⁡(πt)π+sin⁡(πt)π2\displaystyle Q(t)=-\frac{t\cos(\pi t)}{\pi}+\frac{\sin(\pi t)}{\pi^2} とおくと、Q′(t)=tsin⁡(πt)Q'(t)=t\sin(\pi t) であり、Qは奇関数である。また −asin⁡(πt)-a\sin(\pi t) も奇関数だから ∫−xx(t−a)sin⁡(πt) dt=Q(x)−Q(−x)=2Q(x)=−2xcos⁡(πx)π+2sin⁡(πx)π2.\displaystyle \int_{-x}^{x}(t-a)\sin(\pi t)\,dt=Q(x)-Q(-x)=2Q(x)=-\frac{2x\cos(\pi x)}{\pi}+\frac{2\sin(\pi x)}{\pi^2}. 従って f(x)=(x2+a2−2π2)sin⁡(πx)+2xπcos⁡(πx).\displaystyle f(x)=\left(x^2+a^2-\frac2{\pi^2}\right)\sin(\pi x)+\frac{2x}{\pi}\cos(\pi x).

(1)  積の微分法から f′(x)=2xsin⁡(πx)+π(x2+a2−2π2)cos⁡(πx)+2πcos⁡(πx)−2xsin⁡(πx)=π(x2+a2)cos⁡(πx).\displaystyle \begin{aligned}f'(x)&=2x\sin(\pi x)+\pi\left(x^2+a^2-\frac2{\pi^2}\right)\cos(\pi x)+\frac2\pi\cos(\pi x)-2x\sin(\pi x)\\&=\pi(x^2+a^2)\cos(\pi x).\end{aligned}

(2)  f(x)のaによる変化は a2sin⁡(πx)a^2\sin(\pi x) の項だけである。全ての a≠0a\ne0 について同じ点を通るには sin⁡(πx)=0\sin(\pi x)=0、すなわち x=n (n は整数)x=n\ (n\text{ は整数}) が必要である。このとき f(n)=2nπcos⁡(πn)=2n(−1)nπ.\displaystyle f(n)=\frac{2n}{\pi}\cos(\pi n)=\frac{2n(-1)^n}{\pi}. 従って定点は (n,2n(−1)nπ) (n は整数)\displaystyle \left(n,\frac{2n(-1)^n}{\pi}\right)\ (n\text{ は整数})。

(3)  整数nについて f(n)=2n(−1)n/πf(n)=2n(-1)^n/\pi。また x2+a2>0x^2+a^2>0 なので、f′(x)f'(x) の符号は cos⁡(πx)\cos(\pi x) の符号と一致する。整数mに対し c=m+12\displaystyle c=m+\frac12、s=(−1)ms=(-1)^m と置くと、m<x<cm<x<c では f′f' の符号がs、c<x<m+1c<x<m+1 では −s-s である。

m≧1のとき、f(m)f(m) は符号s、f(m+1)f(m+1) は符号−sである。最初の半区間ではfは符号sの向きに単調に動くため零にならず、f(c)f(c) も符号sである。後半ではf′が0にならず符号が一定で、fの符号がsから−sへ変わるので、零点はただ1つ。

m≦−2のとき、f(m)f(m) は符号−s、f(m+1)f(m+1) は符号sである。後半区間の単調性と終点値から、f(c)f(c) も符号sであり、後半には零点がない。前半ではf′が0にならず符号が一定で、fの符号が−sからsへ変わるため、零点はただ1つ。

m=−1では f(−1)=2/π>0f(−1)=2/\pi>0。−1/2<x<0−1/2<x<0 では f′>0f'>0、かつ f(0)=0f(0)=0 だから f(x)<0f(x)<0。従って −1<x<−1/2−1<x<−1/2 の範囲に正から負へ移る零点がただ1つあり、残りの半区間にはない。m=0では f(0)=0f(0)=0 かつ 0<x<1/20<x<1/2 で f′>0f'>0 だから f(x)>0f(x)>0。一方 f(1)=−2/π<0f(1)=-2/\pi<0、1/2<x<11/2<x<1 で f′<0f'<0 なので、この半区間に零点がただ1つある。以上より全ての整数mについて、m<x<m+1m<x<m+1 の範囲に零点がただ1つ存在する。

対称区間積分を原始関数で整理すると f(x)=(x2+a2−2π2)sin⁡(πx)+2xπcos⁡(πx)\displaystyle f(x)=\left(x^2+a^2-\frac{2}{\pi^2}\right)\sin(\pi x)+\frac{2x}{\pi}\cos(\pi x)。微分して f′(x)=π(x2+a2)cos⁡(πx)f'(x)=\pi(x^2+a^2)\cos(\pi x)。パラメータに依存する項から定点はsin⁡(πx)=0\sin(\pi x)=0の場合に限り、整数nでの値は2n(−1)nπ\displaystyle \frac{2n(-1)^n}{\pi}。零点の一意性はf′の符号が半整数で切り替わることと整数点での符号を用いて示す。

この問題で使う考え方

  • 対称区間の積分
  • 積の微分
  • 導関数の符号と単調性

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