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愛媛大学/2002年度/前期

愛媛大学 2002年 数学 第5問解答・解説

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1問題

愛媛大学2002年度第5問

(選択問題) 5-a5\text{-}a,5-b5\text{-}b のいずれか一方を選択して解答すること。選択した問題の記号(aまたはb)を解答用紙の所定の箇所に記入すること。

5-a5\text{-}a 等式 3x2+y2+5z2−2yz−12=03x^{2}+y^{2}+5z^{2}-2yz-12=0 を満たす整数の組 (x,y,z)(x,y,z) をすべて求めよ。

5-b5\text{-}b a,ba,b を a≠0, a≠1, b≠0, b≠1a\ne0,\ a\ne1,\ b\ne0,\ b\ne1 を満たす実数とする。数列 {un}\{u_n\} を u1=1,un+1=aun+bn(n=1,2,3,…)u_1=1,\qquad u_{n+1}=au_n+b^n\quad(n=1,2,3,\ldots) によって定める。次の問いに答えよ。

(1) 一般項 unu_n を推定し,その推定が正しいことを数学的帰納法を用いて証明せよ。

(2) ∑k=1nuk\displaystyle\sum\limits _{k=1}^{n}u_k を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • 5-a: (x,y,z)∈{(1,3,0),(1,−3,0),(−1,3,0),(−1,−3,0)}(x,y,z)\in\{(1,3,0),(1,-3,0),(-1,3,0),(-1,-3,0)\}の4組と(2,0,0),(−2,0,0)(2,0,0),(-2,0,0)。5-b(1): a≠ba\ne bならun=an−bna−b\displaystyle u_n=\frac{a^n-b^n}{a-b}、a=ba=bならun=nan−1u_n=na^{n-1}。5-b(2): a≠ba\ne bならa(an−1)a−1−b(bn−1)b−1a−b\displaystyle \frac{\frac{a(a^n-1)}{a-1}-\frac{b(b^n-1)}{b-1}}{a-b}、a=ba=bなら1−(n+1)an+nan+1(1−a)2\displaystyle \frac{1-(n+1)a^n+na^{n+1}}{(1-a)^2}。試験では5-aまたは5-bを選択する。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

原本の選択問題には 5-a と 5-b があり、どちらか一方を解答する指示である。以下では両選択肢の解を示す。どちらも単独で選択解答として完結する。

5-a. 整数解

y2−2yz+5z2=(y−z)2+4z2y^2-2yz+5z^2=(y-z)^2+4z^2 なので、整数 t=y−zt=y-z とおけば、与式は 3x2+t2+4z2=123x^2+t^2+4z^2=12 となる。各項は非負だから 3x2≦123x^2\le12、4z2≦124z^2\le12。よって x は −2,−1,0,1,2 のいずれかx\text{ は }-2,-1,0,1,2\text{ のいずれか}、z は −1,0,1 のいずれかz\text{ は }-1,0,1\text{ のいずれか} である。

まず z=0z=0 なら 3x2+t2=123x^2+t^2=12。x=0x=0 では t2=12t^2=12 となり整数解がない。x=±1x=\pm1 では t2=9t^2=9、従って t=±3t=\pm3。x=±2x=\pm2 では t=0t=0。

次に z=±1z=\pm1 なら 3x2+t2=83x^2+t^2=8。可能な xx は 0,±10,\pm1 で、それぞれ t2=8,5t^2=8,5 となり、整数 tt はない。∣x∣=2|x|=2 は 3x2=12>83x^2=12>8 で不可能である。以上で場合を尽くした。y=t+zy=t+z に戻すと、求める解は (x,y,z)=(1,3,0),(1,−3,0),(−1,3,0),(−1,−3,0),(2,0,0),(−2,0,0).(x,y,z)=(1,3,0),(1,-3,0),(-1,3,0),(-1,-3,0),(2,0,0),(-2,0,0). 平方完成は同値変形なので、これらはすべて元の式を満たし、他に解はない。

5-b (1). 漸化式から u1=1u_1=1、u2=a+bu_2=a+b、u3=a2+ab+b2u_3=a^2+ab+b^2 となる。したがって a≠ba\ne b なら un=an−1+an−2b+⋯+abn−2+bn−1=an−bna−b\displaystyle u_n=a^{n-1}+a^{n-2}b+\cdots+ab^{n-2}+b^{n-1}=\frac{a^n-b^n}{a-b} と推定できる。a=ba=b なら各項が an−1a^{n-1} の和となるので un=nan−1u_n=na^{n-1} と推定する。

数学的帰納法で証明する。n=1n=1 では、a≠ba\ne b の式は (a−b)/(a−b)=1(a-b)/(a-b)=1、a=ba=b の式も 1⋅a0=11\cdot a^0=1 で、どちらも初項に一致する。nn で成立すると仮定する。a≠ba\ne b のとき un+1=aan−bna−b+bn=an+1−abn+(a−b)bna−b=an+1−bn+1a−b.\displaystyle u_{n+1}=a\frac{a^n-b^n}{a-b}+b^n =\frac{a^{n+1}-ab^n+(a-b)b^n}{a-b} =\frac{a^{n+1}-b^{n+1}}{a-b}. a=ba=b のときは un+1=a⋅nan−1+an=(n+1)an.u_{n+1}=a\cdot na^{n-1}+a^n=(n+1)a^n. 従って両場合とも一般項の式が成り立つ。

5-b (2). a≠ba\ne b のとき、(1)と等比数列の和より ∑k=1nuk=1a−b(∑k=1nak−∑k=1nbk)=1a−b(a(an−1)a−1−b(bn−1)b−1).\displaystyle \sum\limits _{k=1}^n u_k =\frac{1}{a-b}\left(\sum\limits _{k=1}^n a^k-\sum\limits _{k=1}^n b^k\right) =\frac{1}{a-b}\left(\frac{a(a^n-1)}{a-1}-\frac{b(b^n-1)}{b-1}\right). 分母 a−1,b−1a-1,b-1 は問題の条件により0ではない。

a=ba=b のときは uk=kak−1u_k=ka^{k-1} である。Sn=∑k=1nkak−1\displaystyle S_n=\sum\limits _{k=1}^n ka^{k-1} とおくと、隣り合う和を引いて (1−a)Sn=1+a+⋯+an−1−nan=1−an1−a−nan.\displaystyle (1-a)S_n=1+a+\cdots+a^{n-1}-na^n =\frac{1-a^n}{1-a}-na^n. ここで a≠1a\ne1 なので、さらに 1−a1-a で割れて ∑k=1nuk=Sn=1−(n+1)an+nan+1(1−a)2.\displaystyle \sum\limits _{k=1}^n u_k=S_n=\frac{1-(n+1)a^n+na^{n+1}}{(1-a)^2}.

この問題で使う考え方

  • 平方完成
  • 整数範囲の絞り込みと場合分け
  • 漸化式の展開
  • 数学的帰納法
  • 等比数列の和

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