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愛媛大学/2009年度/前期

愛媛大学 2009年 数学 第6問解答・解説

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1問題

愛媛大学2009年度第6問

自然数 nn に対して,関数 fn(x)f_n(x) を帰納的に f1(x)=x2−x+1,fn(x)=fn−1(x)+n2x2−nx+3n−1(n=2,3,4,… )f_1(x)=x^{2}-x+1,\qquad f_n(x)=f_{n-1}(x)+n^{2}x^{2}-nx+3^{n-1}\quad(n=2,3,4,\dots) で定める。

(1) 関数 fn(x)f_n(x) を係数 an,bn,cna_n,b_n,c_n を用いて fn(x)=anx2+bnx+cnf_n(x)=a_nx^{2}+b_nx+c_n と表す。n≧2n\geq2 のとき,an,bn,cna_n,b_n,c_n をそれぞれ an−1,bn−1,cn−1a_{n-1},b_{n-1},c_{n-1} および nn を用いて表せ。

(2) (1) における数列 {an},{bn},{cn}\{a_n\},\{b_n\},\{c_n\} の一般項を求めよ。

(3) 数学的帰納法を用いて,すべての自然数 nn に対して 3n>n+13^{n}>n+1 が成り立つことを示せ。

(4) すべての自然数 nn に対して,xx についての方程式 fn(x)=0f_n(x)=0 は実数解をもたないことを示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • an=n(n+1)(2n+1)6,bn=−n(n+1)2,cn=3n−12\displaystyle a_n=\frac{n(n+1)(2n+1)}{6},\quad b_n=-\frac{n(n+1)}{2},\quad c_n=\frac{3^n-1}{2}\quad であり、すべての自然数 n\quad n\quad について 3n>n+1\quad 3^n>n+1\quad 、また fn(x)=0\quad f_n(x)=0\quad は実数解をもたない。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) fn(x)=anx2+bnx+cnf_n(x)=a_nx^2+b_nx+c_n とおく。漸化式の各項の係数を比較すると、n≧2n\geq2 でan=an−1+n2,bn=bn−1−n,cn=cn−1+3n−1a_n=a_{n-1}+n^2,\qquad b_n=b_{n-1}-n,\qquad c_n=c_{n-1}+3^{n-1}である。また f1(x)=x2−x+1f_1(x)=x^2-x+1 よりa1=1,b1=−1,c1=1.a_1=1,\qquad b_1=-1,\qquad c_1=1. (2) (1)の漸化式を初項までさかのぼるとan=∑k=1nk2,bn=−∑k=1nk,cn=1+∑k=2n3k−1.\displaystyle a_n=\sum\limits _{k=1}^{n}k^2,\qquad b_n=-\sum\limits _{k=1}^{n}k,\qquad c_n=1+\sum\limits _{k=2}^{n}3^{k-1}.まず ∑k=1nk=n(n+1)2\displaystyle \sum\limits _{k=1}^{n}k=\frac{n(n+1)}{2} である。また (k+1)3−k3=3k2+3k+1(k+1)^3-k^3=3k^2+3k+1 を k=1k=1 から nn まで加えると(n+1)3−1=3∑k=1nk2+3∑k=1nk+n,\displaystyle (n+1)^3-1=3\sum\limits _{k=1}^{n}k^2+3\sum\limits _{k=1}^{n}k+n,したがって ∑k=1nk2=n(n+1)(2n+1)6\displaystyle \sum\limits _{k=1}^{n}k^2=\frac{n(n+1)(2n+1)}{6} となる。さらにcn=1+∑j=1n−13j=1+3n−32=3n−12.\displaystyle c_n=1+\sum\limits _{j=1}^{n-1}3^j=1+\frac{3^n-3}{2}=\frac{3^n-1}{2}.よってan=n(n+1)(2n+1)6,bn=−n(n+1)2,cn=3n−12.\displaystyle a_n=\frac{n(n+1)(2n+1)}{6},\qquad b_n=-\frac{n(n+1)}{2},\qquad c_n=\frac{3^n-1}{2}. (3) n=1n=1 では 3>23>2 で成り立つ。ある自然数 kk で 3k>k+13^k>k+1 と仮定すると3k+1=3⋅3k>3(k+1)>k+2,3^{k+1}=3\cdot3^k>3(k+1)>k+2,最後の不等号は 3(k+1)−(k+2)=2k+1>03(k+1)-(k+2)=2k+1>0 による。よって数学的帰納法により、すべての自然数 nn で 3n>n+13^n>n+1 が成り立つ。 (4) (2)より fn(x)=Anx2+Bnx+Cnf_n(x)=A_nx^2+B_nx+C_n とおくとAn=n(n+1)(2n+1)6>0,Bn=−n(n+1)2,Cn=3n−12.\displaystyle A_n=\frac{n(n+1)(2n+1)}{6}>0,\quad B_n=-\frac{n(n+1)}{2},\quad C_n=\frac{3^n-1}{2}.判別式を Dn=Bn2−4AnCnD_n=B_n^2-4A_nC_n とするとDn=n(n+1){n(n+1)4−(2n+1)(3n−1)3}.\displaystyle D_n=n(n+1)\left\{\frac{n(n+1)}{4}-\frac{(2n+1)(3^n-1)}{3}\right\}. (3)より 3n−1>n3^n-1>n だからn(n+1)4−(2n+1)(3n−1)3<n(n+1)4−n(2n+1)3=−n(5n+1)12<0.\displaystyle \frac{n(n+1)}{4}-\frac{(2n+1)(3^n-1)}{3}<\frac{n(n+1)}{4}-\frac{n(2n+1)}{3}=-\frac{n(5n+1)}{12}<0.従って Dn<0D_n<0。実際、4Anfn(x)=(2Anx+Bn)2−Dn>04A_nf_n(x)=(2A_nx+B_n)^2-D_n>0であり An>0A_n>0 なので fn(x)>0f_n(x)>0 はすべての実数 xx で成り立つ。ゆえに fn(x)=0f_n(x)=0 は実数解をもたない。

この問題で使う考え方

  • 等差数列の一般項と和
  • 総和記号と数列の和

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