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岐阜大学/2012年度

岐阜大学 2012年 数学 第3問解答・解説

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1問題

岐阜大学2012年度第3問

鋭角三角形OABにおいて, OA ≧ OBとする。また, OA→\overrightarrow{OA} = a⃗\vec a, OB→\overrightarrow{OB} = b⃗\vec b とおく。実数 t, s を 0 < t < 1, 0 < s < 1 とする。辺OAを t:(1−t) の比に内分する点をP, 辺OBを s:(1−s) の比に内分する点をQ, 直線AQと直線BPとの交点をRとする。以下の問に答えよ。

頂点Oが上、Aが左下、Bが右下にある三角形OABの図。辺OA上にP、辺OB上にQがあり、線分AQと線分BPが三角形の内部で交わり、その交点にRと記されている。

(1) ベクトル OR→\overrightarrow{OR} を t, s, a⃗\vec a, b⃗\vec b を用いて表せ。

(2) OR→\overrightarrow{OR} ⟂ AB→\overrightarrow{AB} であるとき, t, |a⃗\vec a|, |b⃗\vec b|, a⃗\vec a · b⃗\vec b を用いてsを表せ。

(3) OR→\overrightarrow{OR} ⟂ AB→\overrightarrow{AB} であるとき, s ≧ t となることを示せ。このとき, s = t ならば OA = OB となることを示せ。 (配点比率 20 %)

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

位置ベクトルによる直線の媒介変数表示から交点Rを求め、内積による直交条件を用いて s を解く。UとVを置いて正値と大小を整理し、s−tおよび等号条件を示す。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)OR→=t(1−s)a⃗+s(1−t)b⃗1−st.(2)s=t(∥a⃗∥2−a⃗⋅b⃗)t(∥a⃗∥2−a⃗⋅b⃗)+(1−t)(∥b⃗∥2−a⃗⋅b⃗).(3)s−t=t(1−t)(∥a⃗∥2−∥b⃗∥2)t(∥a⃗∥2−a⃗⋅b⃗)+(1−t)(∥b⃗∥2−a⃗⋅b⃗)≧0;s=t⇒OA=OB.\displaystyle \begin{aligned}(1)\quad \overrightarrow{OR}&=\frac{t(1-s)\vec a+s(1-t)\vec b}{1-st}.\\[2pt](2)\quad s&=\frac{t(\lVert\vec a\rVert^2-\vec a\cdot\vec b)}{t(\lVert\vec a\rVert^2-\vec a\cdot\vec b)+(1-t)(\lVert\vec b\rVert^2-\vec a\cdot\vec b)}.\\[2pt](3)\quad s-t&=\frac{t(1-t)(\lVert\vec a\rVert^2-\lVert\vec b\rVert^2)}{t(\lVert\vec a\rVert^2-\vec a\cdot\vec b)+(1-t)(\lVert\vec b\rVert^2-\vec a\cdot\vec b)}\ge 0;\quad s=t\Rightarrow OA=OB.\end{aligned}

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) P=ta⃗,Q=sb⃗.点 R は直線 AQ 上にあるので OR→=(1−λ)a⃗+λsb⃗,点 R は直線 BP 上にあるので OR→=t(1−μ)a⃗+μb⃗.係数比較より λs=μ,1−λ=t(1−μ), よって λ=1−t1−st,μ=s(1−t)1−st.したがって OR→=t(1−s)1−sta⃗+s(1−t)1−stb⃗.(2) c=a⃗⋅b⃗,U=∥a⃗∥2−c,V=∥b⃗∥2−c とおく。AB→=b⃗−a⃗ なので、直交条件は t(1−s)(c−∥a⃗∥2)+s(1−t)(∥b⃗∥2−c)=0,すなわち t(1−s)U=s(1−t)V.これを s について解くと s=tUtU+(1−t)V=t(∥a⃗∥2−a⃗⋅b⃗)t(∥a⃗∥2−a⃗⋅b⃗)+(1−t)(∥b⃗∥2−a⃗⋅b⃗).(3) θ=∠AOB とすると 0<θ<π2 であり、U=∥a⃗∥(∥a⃗∥−∥b⃗∥cos⁡θ)>0.直交条件 t(1−s)U=s(1−t)V と 0<t,s<1 より V>0.D=tU+(1−t)V>0 とおけば s=tUD.また U−V=∥a⃗∥2−∥b⃗∥2≧0 だから s−t=t(1−t)(U−V)D≧0.等号成立は U=V と同値であり、これは ∥a⃗∥2=∥b⃗∥2、すなわち OA=OB を意味する。\displaystyle \begin{aligned} &\text{(1) }P=t\vec a,\quad Q=s\vec b.\\ &\text{点 }R\text{ は直線 }AQ\text{ 上にあるので }\overrightarrow{OR}=(1-\lambda)\vec a+\lambda s\vec b,\\ &\text{点 }R\text{ は直線 }BP\text{ 上にあるので }\overrightarrow{OR}=t(1-\mu)\vec a+\mu\vec b.\\ &\text{係数比較より }\lambda s=\mu,\quad 1-\lambda=t(1-\mu),\\ &\text{ よって }\lambda=\frac{1-t}{1-st},\quad \mu=\frac{s(1-t)}{1-st}.\\ &\text{したがって }\overrightarrow{OR}=\frac{t(1-s)}{1-st}\vec a+\frac{s(1-t)}{1-st}\vec b.\\[5pt] &\text{(2) }c=\vec a\cdot\vec b,\quad U=\lVert\vec a\rVert^2-c,\quad V=\lVert\vec b\rVert^2-c\text{ とおく。}\\ &\overrightarrow{AB}=\vec b-\vec a\text{ なので、直交条件は }t(1-s)(c-\lVert\vec a\rVert^2)+s(1-t)(\lVert\vec b\rVert^2-c)=0,\\ &\text{すなわち }t(1-s)U=s(1-t)V.\\ &\text{これを }s\text{ について解くと }s=\frac{tU}{tU+(1-t)V}=\frac{t(\lVert\vec a\rVert^2-\vec a\cdot\vec b)}{t(\lVert\vec a\rVert^2-\vec a\cdot\vec b)+(1-t)(\lVert\vec b\rVert^2-\vec a\cdot\vec b)}.\\[5pt] &\text{(3) }\theta=\angle AOB\text{ とすると }0<\theta<\frac{\pi}{2}\text{ であり、}\\ &U=\lVert\vec a\rVert(\lVert\vec a\rVert-\lVert\vec b\rVert\cos\theta)>0.\\ &\text{直交条件 }t(1-s)U=s(1-t)V\text{ と }0<t,s<1\text{ より }V>0.\\ &D=tU+(1-t)V>0\text{ とおけば }s=\frac{tU}{D}.\\ &\text{また }U-V=\lVert\vec a\rVert^2-\lVert\vec b\rVert^2\ge0\text{ だから }s-t=\frac{t(1-t)(U-V)}{D}\ge0.\\ &\text{等号成立は }U=V\text{ と同値であり、これは }\lVert\vec a\rVert^2=\lVert\vec b\rVert^2\text{、すなわち }OA=OB\text{ を意味する。} \end{aligned}

この問題で使う考え方

  • ベクトルの和・差・実数倍
  • 位置ベクトル
  • ベクトルの内積
  • ベクトルによる図形の考察

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