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広島大学/2003年度/前期

広島大学 2003年 数学 第1問解答・解説

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1問題

広島大学2003年度第1問

θ\theta を 0<θ<π2\displaystyle 0<\theta<\frac{\pi}{2} を満たす定数とし,複素数平面において 0≦arg⁡z≦π−θ0\leq\arg z\leq\pi-\theta を満たすすべての点 z (≠0)z\ (\neq 0) と点 00 からなる集合を DD とする。

(1) 複素数平面上に DD を図示せよ。

(2) aa を a>0a>0 を満たす実数とする。このとき,DD に属する点 zz に対して,次の不等式が成り立つことを示せ。 ∣z∣sin⁡θ≦∣z+a∣|z|\sin\theta\leq|z+a| また,等号が成り立つときの zz を a,θa,\theta を用いて表せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • DD\quad は偏角 0\quad 0\quad と π−θ\quad \pi-\theta\quad の2本の半直線(境界を含む)に挟まれた扇形領域と原点である。常に ∣z∣sin⁡θ≦∣z+a∣\quad |z|\sin\theta\le |z+a|\quad が成り立ち、等号成立は z=−a+iatan⁡θ\quad z=-a+ia\tan\theta\quad のときに限る。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) DD は複素平面で偏角 00 の正の実軸から偏角 π−θ\pi-\theta の半直線までの扇形領域であり、2本の境界半直線と原点を含む。図は形を示すため θ=π/6\theta=\pi/6 として描き、半径5の円は表示上の切断であって領域の境界ではない。

(2) z=0z=0 では不等式は 0≦a0\le a で成り立ち、等号ではない。z≠0z\ne0 として z=reiφz=re^{i\varphi}、r>0r>0、0≦φ≦π−θ0\le\varphi\le\pi-\theta とする。差の平方を Δ=∣z+a∣2−∣z∣2sin⁡2θ=r2cos⁡2θ+2arcos⁡φ+a2\Delta=|z+a|^2-|z|^2\sin^2\theta =r^2\cos^2\theta+2ar\cos\varphi+a^2 とおく。0≦φ≦π/20\le\varphi\le\pi/2 では各項が非負で a2>0a^2>0 だから Δ>0\Delta>0。

π/2<φ≦π−θ\pi/2<\varphi\le\pi-\theta では ψ=π−φ\psi=\pi-\varphi とおくと θ≦ψ<π/2\theta\le\psi<\pi/2、cos⁡φ=−cos⁡ψ\cos\varphi=-\cos\psi である。したがって Δ=(rcos⁡ψ−a)2+r2(cos⁡2θ−cos⁡2ψ)≧0,\Delta=(r\cos\psi-a)^2+r^2(\cos^2\theta-\cos^2\psi)\ge0, ここで ψ≧θ\psi\ge\theta と余弦の減少性から第2項も非負である。等号は両項が同時に0となる場合、すなわち ψ=θ\psi=\theta かつ rcos⁡θ=ar\cos\theta=a のときに限る。従って φ=π−θ\varphi=\pi-\theta、r=a/cos⁡θr=a/\cos\theta であり、 z=acos⁡θei(π−θ)=−a+iatan⁡θ.\displaystyle z=\frac{a}{\cos\theta}e^{i(\pi-\theta)}=-a+ia\tan\theta.

この問題で使う考え方

  • 極形式
  • 平方完成
  • 等号条件

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