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北海道大学/2012年度

北海道大学 2012年 数学 第1問解答・解説

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1問題

北海道大学2012年度第1問

k は実数, a, b, c, d は ad - bc = 1 を満たす実数とする。行列

A=(abcd)A = \begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix} の表す移動は以下の3条件を満たすとする。

(イ) 直線 y = x 上の点は直線 y = x 上の点に移る。 (ロ) 直線 y = -x 上の点は直線 y = -x 上の点に移る。 (ハ) x 軸上の点は直線 y = kx 上の点に移る。

(1) k のとりうる値の範囲を求めよ。

(2) A を k で表せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • −1<k<1-1<k<1\quad , A=±11−k2(1kk1)\displaystyle \quad A=\pm\frac{1}{\sqrt{1-k^2}}\begin{pmatrix}1&k\\k&1\end{pmatrix}\quad (各 k\quad k\quad で符号の2通り)。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

行列 AA による点 (x,y)(x,y) の像を (x′,y′)(x',y') とすると、x′=ax+by, y′=cx+dyx'=ax+by,\ y'=cx+dy である。

直線 y=xy=x 上の点 (t,t)(t,t) の像も y′=x′y'=x' を満たすから、a+b=c+da+b=c+d である。また、直線 y=−xy=-x 上の点 (t,−t)(t,-t) の像は y′=−x′y'=-x' を満たすから、c−d=−(a−b)c-d=-(a-b)、すなわち a+c=b+da+c=b+d である。この2式から a=d, b=ca=d,\ b=c を得る。

したがって A=(abba)A=\begin{pmatrix}a&b\\b&a\end{pmatrix} であり、与えられた条件 ad−bc=1ad-bc=1 は a2−b2=1a^2-b^2=1 となる。xx 軸上の点 (t,0)(t,0) の像は (at,bt)(at,bt) なので、これが直線 y=kxy=kx 上にある条件は bt=katbt=kat(すべての実数 tt)であり、b=kab=ka である。もし a=0a=0 なら b=0b=0 となって a2−b2=1a^2-b^2=1 に反するから、a≠0a\ne0 である。

b=kab=ka を a2−b2=1a^2-b^2=1 に代入すると a2(1−k2)=1a^2(1-k^2)=1。よって実数 aa が存在するための必要十分条件は 1−k2>01-k^2>0、すなわち −1<k<1-1<k<1 である。この範囲では a=±11−k2\displaystyle a=\pm\frac1{\sqrt{1-k^2}}、b=kab=ka だから、A=±11−k2(1kk1)\displaystyle A=\pm\frac1{\sqrt{1-k^2}}\begin{pmatrix}1&k\\k&1\end{pmatrix} となる。どちらの符号でも ad−bc=1ad-bc=1 であり、3条件を満たす。

この問題で使う考え方

  • 直線の像条件を成分で立式
  • 連立一次式と行列式条件による係数決定

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