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鹿児島大学/2016年度/前期

鹿児島大学 2016年 数学 第5問解答・解説

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1問題

鹿児島大学2016年度第5問

次の各問いに答えよ。

(1) 複素数 z,wz,w について、次の関係が成立することを示せ。ただし複素数 α\alpha に対し、α‾\overline{\alpha} は α\alpha と共役な複素数を表す。

(a) z+w‾=z‾+w‾\overline{z+w}=\overline{z}+\overline{w}

(b) zw‾=z‾ w‾\overline{zw}=\overline{z}\,\overline{w}

(2) 方程式 z2−z+1=0z^{2}-z+1=0 の2つの解を α,β\alpha,\beta とする。次の各問いに答えよ。

(a) α,β\alpha,\beta を求めよ。さらにそれらを極形式で表せ。

(b) α100+β100\alpha^{100}+\beta^{100} を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

共役の性質は複素数を実部・虚部に分けて直接示し、二次方程式の解を極形式で表してからド・モアブルの定理で累乗和を求める。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)(a) z+w‾=z‾+w‾,(1)(a)\space{}\overline{z+w}=\overline z+\overline w,
    (1)(b) zw‾=z‾ w‾,(1)(b)\space{}\overline{zw}=\overline z\,\overline w,
    (2)(a) α=12+32i=cos⁡π3+isin⁡π3, β=12−32i=cos⁡(−π3)+isin⁡(−π3),\displaystyle (2)(a)\space{}\alpha=\frac12+\frac{\sqrt3}{2}i=\cos\frac\pi3+i\sin\frac\pi3,\space{}\beta=\frac12-\frac{\sqrt3}{2}i=\cos\left(-\frac\pi3\right)+i\sin\left(-\frac\pi3\right),
    (2)(b) α100+β100=−1.(2)(b)\space{}\alpha^{100}+\beta^{100}=-1.

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1)z=a+bi, w=c+diz=a+bi,\ w=c+di(a,b,c,da,b,c,d は実数)とおく。このとき z‾=a−bi, w‾=c−di\overline z=a-bi,\ \overline w=c-di である。

(a) z+w‾=(a+c)+(b+d)i‾=(a+c)−(b+d)i=(a−bi)+(c−di)=z‾+w‾.\overline{z+w}=\overline{(a+c)+(b+d)i}=(a+c)-(b+d)i=(a-bi)+(c-di)=\overline z+\overline w. (b) zw‾=(ac−bd)+(ad+bc)i‾=(ac−bd)−(ad+bc)i,\overline{zw}=\overline{(ac-bd)+(ad+bc)i}=(ac-bd)-(ad+bc)i, 一方、z‾ w‾=(a−bi)(c−di)=ac−bd−(ad+bc)i.\overline z\,\overline w=(a-bi)(c-di)=ac-bd-(ad+bc)i. したがって zw‾=z‾ w‾\overline{zw}=\overline z\,\overline w である。

(2)(a) 方程式の判別式は D=(−1)2−4⋅1⋅1=−3D=(-1)^2-4\cdot1\cdot1=-3 だから、解の公式より z=1±−32=12±32i.\displaystyle z=\frac{1\pm\sqrt{-3}}2=\frac12\pm\frac{\sqrt3}{2}i. ここで α=12+32i, β=12−32i\displaystyle \alpha=\frac12+\frac{\sqrt3}{2}i,\ \beta=\frac12-\frac{\sqrt3}{2}i とする。いずれも絶対値は (1/2)2+(3/2)2=1\sqrt{(1/2)^2+(\sqrt3/2)^2}=1 なので、極形式では α=cos⁡π3+isin⁡π3,β=cos⁡(−π3)+isin⁡(−π3)\displaystyle \alpha=\cos\frac\pi3+i\sin\frac\pi3,\qquad \beta=\cos\left(-\frac\pi3\right)+i\sin\left(-\frac\pi3\right) である。

(b) ド・モアブルの定理より α100+β100=cos⁡100π3+isin⁡100π3+cos⁡(−100π3)+isin⁡(−100π3)=2cos⁡100π3.\displaystyle \alpha^{100}+\beta^{100} =\cos\frac{100\pi}{3}+i\sin\frac{100\pi}{3} +\cos\left(-\frac{100\pi}{3}\right)+i\sin\left(-\frac{100\pi}{3}\right) =2\cos\frac{100\pi}{3}. 100π/3=32π+4π/3100\pi/3=32\pi+4\pi/3 であり、32π32\pi は 2π2\pi の整数倍だから、2cos⁡(100π/3)=2cos⁡(4π/3)=−12\cos(100\pi/3)=2\cos(4\pi/3)=-1。

この問題で使う考え方

  • 複素数の四則演算
  • 二次方程式の判別式
  • 複素数の極形式
  • ド・モアブルの定理

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