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鹿児島大学/2020年度/前期

鹿児島大学 2020年 数学 第3問解答・解説

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1問題

鹿児島大学2020年度第3問

次の3-1、3-2、3-3から1題を選択して解答せよ。解答用紙の所定の欄に、解答する問題の番号を記入すること。

3-1 数列 {an},{bn}\{a_n\},\{b_n\} を、初項 a1=0, b1=1a_1=0,\ b_1=1、および次の漸化式で定める。 {an+1=an+3 bn,bn+1=−3 an+bn(n=1,2,3,…)\begin{cases} a_{n+1}=a_n+\sqrt{3}\,b_n,\\ b_{n+1}=-\sqrt{3}\,a_n+b_n \end{cases}\quad(n=1,2,3,\ldots)

(1) a2,a3,a4,b2,b3,b4a_2,a_3,a_4,b_2,b_3,b_4 を求めよ。

(2) すべての自然数 nn に対して、an+3=−8an, bn+3=−8bna_{n+3}=-8a_n,\ b_{n+3}=-8b_n が成り立つことを示せ。

(3) ∑n=19an\displaystyle \sum\limits _{n=1}^{9}a_n を求めよ。

(4) 次で定まる TT の値を求めよ。 T=13b2020+∑n=12020an\displaystyle T=\frac{1}{\sqrt{3}}b_{2020}+\sum\limits _{n=1}^{2020}a_n

3-2 鋭角三角形 OABOAB の頂点 AA から辺 OBOB に下ろした垂線と辺 OBOB の交点を DD、頂点 BB から辺 OAOA に下ろした垂線と辺 OAOA の交点を EE とする。また、ADAD と BEBE の交点を HH とする。OA=1, OB=kOA=1,\ OB=k とし、∠OAD=θ\angle OAD=\theta とする。

(1) ODOD と OEOE を k,θk,\theta を用いて表せ。

(2) OH→\overrightarrow{OH} を k,θ,OA→,OB→k,\theta,\overrightarrow{OA},\overrightarrow{OB} を用いて表せ。

(3) HH が三角形 OABOAB の重心 GG と一致するとき、k,θk,\theta を求めよ。

3-3 1個のさいころを3回投げる。

(1) 3回とも偶数の目が出る事象を AA、出る目の数がすべて異なる事象を BB とする。このとき、AA と BB は独立であるか、独立でないか、答えよ。

(2) 出る目の数の和を XX とし、Y=2XY=2X とおく。確率変数 YY の期待値 E(Y)E(Y) と分散 V(Y)V(Y) を求めよ。

(3) 出る目の数の最大値を Z1Z_1、最小値を Z2Z_2 とする。このとき、Z1=5Z_1=5 かつ Z2=2Z_2=2 となる確率 P(Z1=5,Z2=2)P(Z_1=5,Z_2=2) を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • 3-1 (1) a2=3a_2=\sqrt3, a3=23a_3=2\sqrt3, a4=0,b2=1,b3=−2,b4=−8a_4=0,\quad b_2=1,\quad b_3=-2,\quad b_4=-8 / 3-1 (2) an+3=−8an,bn+3=−8bna_{n+3}=-8a_n,\quad b_{n+3}=-8b_n / 3-1 (3) 1713171\sqrt3 / 3-1 (4) T=13\displaystyle T=\frac1{\sqrt3} / 3-2 (1) OD=sin⁡θ,OE=ksin⁡θOD=\sin\theta,\quad OE=k\sin\theta / 3-2 (2) OH→=sin⁡θ(k−sin⁡θ)cos⁡2θOA→+sin⁡θ(1−ksin⁡θ)kcos⁡2θOB→\displaystyle \overrightarrow{OH}=\frac{\sin\theta(k-\sin\theta)}{\cos^2\theta}\overrightarrow{OA}+\frac{\sin\theta(1-k\sin\theta)}{k\cos^2\theta}\overrightarrow{OB} / 3-2 (3) k=1,θ=30∘k=1,\quad\theta=30^\circ / 3-3 (1) 独立でない / 3-3 (2) E(Y)=21,V(Y)=35E(Y)=21,\quad V(Y)=35 / 3-3 (3) 112\displaystyle \frac1{12}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

3-1

(1) 漸化式に初項を代入すると a2=3,b2=1.a_2=\sqrt3,\qquad b_2=1. さらに a3=a2+3b2=23,b3=−3a2+b2=−2,a_3=a_2+\sqrt3b_2=2\sqrt3,\qquad b_3=-\sqrt3a_2+b_2=-2, a4=a3+3b3=0,b4=−3a3+b3=−8.a_4=a_3+\sqrt3b_3=0,\qquad b_4=-\sqrt3a_3+b_3=-8. (2) 漸化式を2段階進めると an+2=an+1+3bn+1=−2an+23bn,bn+2=−3an+1+bn+1=−23an−2bn.a_{n+2}=a_{n+1}+\sqrt3b_{n+1}=-2a_n+2\sqrt3b_n,\qquad b_{n+2}=-\sqrt3a_{n+1}+b_{n+1}=-2\sqrt3a_n-2b_n. よって an+3=an+2+3bn+2=−8an,bn+3=−3an+2+bn+2=−8bn.a_{n+3}=a_{n+2}+\sqrt3b_{n+2}=-8a_n,\qquad b_{n+3}=-\sqrt3a_{n+2}+b_{n+2}=-8b_n. これはすべての自然数 nn について成り立つ。 (3) 3項ずつの組は前の組の −8-8 倍になる。また a1+a2+a3=33a_1+a_2+a_3=3\sqrt3 だから ∑n=19an=33(1−8+64)=1713.\displaystyle \sum\limits _{n=1}^{9}a_n=3\sqrt3(1-8+64)=171\sqrt3. (4) (2)から a3j+1=(−8)ja1=0, b3j+1=(−8)jb1=(−8)ja_{3j+1}=(-8)^ja_1=0,\ b_{3j+1}=(-8)^jb_1=(-8)^j である。 2020=3⋅673+12020=3\cdot673+1 より a2020=0, b2020=(−8)673=−8673a_{2020}=0,\ b_{2020}=(-8)^{673}=-8^{673}。 また各 j=0,…,672j=0,\ldots,672 について a3j+1+a3j+2+a3j+3=33(−8)ja_{3j+1}+a_{3j+2}+a_{3j+3}=3\sqrt3(-8)^j だから ∑n=12020an=33∑j=0672(−8)j=33(1+8673).\displaystyle \sum\limits _{n=1}^{2020}a_n=3\sqrt3\sum\limits _{j=0}^{672}(-8)^j =\frac{\sqrt3}{3}(1+8^{673}). したがって T=−86733+1+86733=13.\displaystyle T=\frac{-8^{673}}{\sqrt3}+\frac{1+8^{673}}{\sqrt3}=\frac1{\sqrt3}.

3-2

(1) ∠AOB=ϕ\angle AOB=\phi とおく。AD⊥OBAD\perp OB なので θ=90∘−ϕ\theta=90^\circ-\phi。 直角三角形 OADOAD で OA=1OA=1 は斜辺だから OD=sin⁡θOD=\sin\theta。 また直角三角形 OBEOBE では ∠OBE=90∘−ϕ=θ\angle OBE=90^\circ-\phi=\theta であり、斜辺は OB=kOB=k だから OE=ksin⁡θOE=k\sin\theta。 (2) u⃗=OA→, v⃗=OB→\vec u=\overrightarrow{OA},\ \vec v=\overrightarrow{OB} とおく。 u⃗⋅u⃗=1, v⃗⋅v⃗=k2\vec u\cdot\vec u=1,\ \vec v\cdot\vec v=k^2 であり、 u⃗⋅v⃗=kcos⁡ϕ=ksin⁡θ=:q.\vec u\cdot\vec v=k\cos\phi=k\sin\theta=:q. OH→=αu⃗+βv⃗\overrightarrow{OH}=\alpha\vec u+\beta\vec v とする。 AH⊥OBAH\perp OB および BH⊥OABH\perp OA より (OH→−u⃗)⋅v⃗=0,(OH→−v⃗)⋅u⃗=0,(\overrightarrow{OH}-\vec u)\cdot\vec v=0,\qquad (\overrightarrow{OH}-\vec v)\cdot\vec u=0, したがって qα+k2β=q,α+qβ=q.q\alpha+k^2\beta=q,\qquad \alpha+q\beta=q. この連立方程式を解くと α=q(k2−q)k2−q2,β=q(1−q)k2−q2.\displaystyle \alpha=\frac{q(k^2-q)}{k^2-q^2},\qquad \beta=\frac{q(1-q)}{k^2-q^2}. q=ksin⁡θq=k\sin\theta および k2−q2=k2cos⁡2θk^2-q^2=k^2\cos^2\theta を代入して OH→=sin⁡θ(k−sin⁡θ)cos⁡2θOA→+sin⁡θ(1−ksin⁡θ)kcos⁡2θOB→.\displaystyle \overrightarrow{OH} =\frac{\sin\theta(k-\sin\theta)}{\cos^2\theta}\overrightarrow{OA} +\frac{\sin\theta(1-k\sin\theta)}{k\cos^2\theta}\overrightarrow{OB}. (3) 重心 GG の位置ベクトルは OG→=(u⃗+v⃗)/3\overrightarrow{OG}=(\vec u+\vec v)/3 である。 これが AD,BEAD,BE の両方に乗る条件は (u⃗+v⃗3−u⃗)⋅v⃗=0,(u⃗+v⃗3−v⃗)⋅u⃗=0.\displaystyle \left(\frac{\vec u+\vec v}{3}-\vec u\right)\cdot\vec v=0,\qquad \left(\frac{\vec u+\vec v}{3}-\vec v\right)\cdot\vec u=0. それぞれ整理すると k2−2q=0, 1−2q=0k^2-2q=0,\ 1-2q=0 だから q=1/2, k2=1q=1/2,\ k^2=1。 k>0k>0 より k=1k=1、さらに q=ksin⁡θq=k\sin\theta と 0∘<θ<90∘0^\circ<\theta<90^\circ から θ=30∘\theta=30^\circ。 このとき重心は両高度上にあり、H=GH=G となる。

3-3

(1) 全事象は 63=2166^3=216 通り。 P(A)=33/216=1/8P(A)=3^3/216=1/8、P(B)=6⋅5⋅4/216=5/9P(B)=6\cdot5\cdot4/216=5/9 である。 A∩BA\cap B では3回とも異なる偶数なので P(A∩B)=3⋅2⋅1/216=1/36P(A\cap B)=3\cdot2\cdot1/216=1/36。 一方 P(A)P(B)=5/72≠1/36P(A)P(B)=5/72\ne1/36 だから、AA と BB は独立でない。 (2) 1回の出目を UU とすると E(U)=72,V(U)=12+22+⋯+626−(72)2=3512.\displaystyle E(U)=\frac72,\qquad V(U)=\frac{1^2+2^2+\cdots+6^2}{6}-\left(\frac72\right)^2=\frac{35}{12}. 3回の出目は独立なので、和 XX について E(X)=21/2, V(X)=35/4E(X)=21/2,\ V(X)=35/4。 Y=2XY=2X より E(Y)=2E(X)=21,V(Y)=4V(X)=35.E(Y)=2E(X)=21,\qquad V(Y)=4V(X)=35. (3) Z1=5, Z2=2Z_1=5,\ Z_2=2 となるには3個の出目がすべて 2,3,4,52,3,4,5 のいずれかで、2と5が少なくとも1回ずつ出る。 そのような順序つきの出方は、余事象を引いて 43−33−33+23=184^3-3^3-3^3+2^3=18 通り。したがって求める確率は 18/63=1/1218/6^3=1/12 である。

この問題で使う考え方

  • 漸化式反復
  • 内積による垂直条件
  • 余事象
  • 期待値と分散

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