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鹿児島大学/2020年度/前期

鹿児島大学 2020年 数学 第5問解答・解説

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1問題

鹿児島大学2020年度第5問

xyxy 平面上を運動する点 PP の描く曲線 CC が、時刻変数 tt によって x=sin⁡t,y=sin⁡2t(0≦t≦2π)x=\sin t,\qquad y=\sin 2t\quad(0\leq t\leq2\pi) と媒介変数表示されているとする。

(1) 点 PP の速度ベクトル v⃗\vec{v} を、tt を用いて表せ。

(2) tt が動くとき、点 PP の速さ ∣v⃗∣\lvert\vec{v}\rvert の最小値を求めよ。ただし、最小値をとるときの tt の値は求めなくてよい。

(3) x,yx,y で表した曲線 CC の方程式を求め、そのグラフの概形を下の図(あ)〜(え)の中からひとつ選べ。

(あ)の選択肢の図で、原点Oで交わる上下二つの輪を描く曲線がある。横軸x、縦軸y、原点Oが記され、両軸の正方向に矢印がある。
(い)の選択肢の図で、原点Oで交わる左右二つの輪を描く曲線がある。横軸x、縦軸y、原点Oが記され、両軸の正方向に矢印がある。
(う)の選択肢の図で、原点Oでくぼみ、左側に大きく張り出す一つの輪を描く曲線がある。横軸x、縦軸y、原点Oが記され、両軸の正方向に矢印がある。
(え)の選択肢の図で、原点Oを共有し四つの象限に一つずつ広がる四つの輪を描く曲線がある。横軸x、縦軸y、原点Oが記され、両軸の正方向に矢印がある。

(4) 曲線 CC で囲まれた部分の面積を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) (cos⁡t, 2cos⁡2t)(\cos t,\,2\cos 2t) / (2) 318\displaystyle \frac{\sqrt{31}}{8} / (3) y2=4x2(1−x2)y^2=4x^2(1-x^2), 図(い) / (4) 83\displaystyle \frac83
  • (1)v⃗=(cos⁡t, 2cos⁡2t)(1) \vec v=(\cos t,\,2\cos 2t)
    (2)318\displaystyle (2) \frac{\sqrt{31}}{8}
    (3)y2=4x2(1−x2)  (−1≦x≦1),  (3) y^2=4x^2(1-x^2)\;(-1\le x\le1),\;図(い)
    (4)83\displaystyle (4) \frac{8}{3}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 点Pの位置ベクトルはr⃗=(sin⁡t,sin⁡2t)\vec r=(\sin t,\sin 2t)であるから、速度ベクトルは v⃗=dr⃗dt=(cos⁡t, 2cos⁡2t)\displaystyle \vec v=\frac{d\vec r}{dt}=(\cos t,\,2\cos 2t) である。

(2) ∣v⃗∣2=cos⁡2t+4cos⁡22t|\vec v|^2=\cos^2t+4\cos^22tとおく。u=cos⁡2tu=\cos^2tとすると0≦u≦10\le u\le1であり、cos⁡2t=2cos⁡2t−1=2u−1\cos2t=2\cos^2t-1=2u-1だから、 ∣v⃗∣2=u+4(2u−1)2=16u2−15u+4=16(u−1532)2+3164.\displaystyle |\vec v|^2=u+4(2u-1)^2=16u^2-15u+4=16\left(u-\frac{15}{32}\right)^2+\frac{31}{64}. 0≦15/32≦10\le15/32\le1であり、u=cos⁡2tu=\cos^2tはその値をとる。したがって∣v⃗∣2|\vec v|^2の最小値は31/6431/64であり、速さの最小値は 318\displaystyle \boxed{\frac{\sqrt{31}}{8}} である。

(3) x=sin⁡tx=\sin t、y=sin⁡2t=2sin⁡tcos⁡t=2xcos⁡ty=\sin2t=2\sin t\cos t=2x\cos tより、cos⁡2t=1−x2\cos^2t=1-x^2を用いて y2=4x2(1−x2)(−1≦x≦1)y^2=4x^2(1-x^2)\qquad(-1\le x\le1) を得る。ttが00から2π2\piまで動くので、各xxに対するcos⁡t\cos tの両方の符号が現れ、この方程式は曲線全体を表す。曲線はx=0,±1x=0,\pm1でxx軸と交わり、左右に一つずつ輪をもつ。y2=4x2(1−x2)y^2=4x^2(1-x^2)からy2y^2はx2=1/2x^2=1/2のとき最大となり、その値は11である。原点で交差する左右二つの輪の形なので、図は(い)\boxed{\text{(い)}}である。

(4) 右側の輪では0≦x≦10\le x\le1で上側と下側の曲線はそれぞれy=2x1−x2y=2x\sqrt{1-x^2}、y=−2x1−x2y=-2x\sqrt{1-x^2}である。左右の輪は対称なので、囲まれた部分全体の面積SSは S=2∫014x1−x2 dx.\displaystyle S=2\int_0^1 4x\sqrt{1-x^2}\,dx. ここでu=1−x2u=1-x^2とおくとdu=−2x dxdu=-2x\,dxより ∫014x1−x2 dx=2∫01u du=43.\displaystyle \int_0^1 4x\sqrt{1-x^2}\,dx=2\int_0^1\sqrt{u}\,du=\frac{4}{3}. したがって S=2⋅43=83.\displaystyle S=2\cdot\frac{4}{3}=\boxed{\frac{8}{3}}.

媒介変数表示を微分して速度を求め、速さの二乗をcos⁡2t\cos^2 tの二次関数として最小化する。二倍角の関係で媒介変数を消去してグラフを特定し、上下の枝を定積分して二つの輪の面積を求める。

この問題で使う考え方

  • 媒介変数表示の微分
  • 平方完成による最小化
  • 二倍角による媒介変数消去
  • 定積分による面積計算

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