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神戸大学/2001年度/前期

神戸大学 2001年 数学 第3問解答・解説

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1問題

神戸大学2001年度第3問

次の問に答えよ。

(1) a,b,ca, b, c を整数とする。xx に関する3次方程式 x3+ax2+bx+c=0x^{3}+ax^{2}+bx+c=0 が有理数の解をもつならば、その解は整数であることを示せ。ただし、正の有理数は1以外の公約数をもたない2つの自然数 m,nm, n を用いて nm\displaystyle \frac{n}{m} と表せることを用いよ。

(2) 方程式 x3+2x2+2=0x^{3}+2x^{2}+2=0 は、有理数の解をもたないことを背理法を用いて示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) 有理数の解は整数である。\quad (2) 有理数の解はない。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 方程式の有理数解を rr とする。まず r>0r>0 の場合を考える。問題の条件により、互いに 11 以外の公約数をもたない自然数 m,nm,n を用いて r=nm\displaystyle r=\dfrac{n}{m} と表せる。これを方程式に代入して m3m^3 を掛けると、 n3+an2m+bnm2+cm3=0n^3+a n^2m+b n m^2+c m^3=0 となる。したがって n3=−m(an2+bnm+cm2)n^3=-m(an^2+bnm+cm^2) より m∣n3m\mid n^3 である。もし m>1m>1 なら、mm の素因数 pp をとれる。このとき p∣n3p\mid n^3 だから、素数が積を割るときの性質より p∣np\mid n となる。これは m,nm,n が 11 以外の公約数をもたないことに反する。ゆえに m=1m=1 であり、r=nr=n は整数である。

r<0r<0 の場合は s=−r>0s=-r>0 とおく。元の方程式から s3−as2+bs−c=0s^3-a s^2+b s-c=0 を得る。これは係数が整数の三次方程式であり、上と同じ議論により ss は整数だから、r=−sr=-s も整数である。また r=0r=0 も整数である。以上より、もとの方程式が有理数解をもつならば、その解は整数である。

(2) 背理法で示す。方程式 x3+2x2+2=0x^3+2x^2+2=0 が有理数解 rr をもつと仮定する。(1)より rr は整数である。r=kr=k とおくと k3+2k2+2=0k^3+2k^2+2=0 である。2k2+22k^2+2 は偶数なので k3k^3 は偶数、したがって kk は偶数である。そこで整数 tt を用いて k=2tk=2t とおくと、 8t3+8t2+2=0,4t3+4t2+1=08t^3+8t^2+2=0, \qquad 4t^3+4t^2+1=0 となる。しかし 4t3+4t24t^3+4t^2 は偶数であるから、左辺は奇数であり、00 にはならない。これは矛盾である。したがって、この方程式は有理数の解をもたない。

有理根を既約分数nm\displaystyle \frac nmと書いて方程式に代入し、mがn3n^3を割ることを示す。m,nm,nは互いに素なのでm=1m=1。負の根も符号を反転して同じ議論に帰着する。後半は整数根を仮定し、まず偶数と示す。k=2tk=2tを代入・約分すると偶数+1=0\text{偶数}+1=0になり矛盾する。

この問題で使う考え方

  • 高次方程式
  • 約数・倍数
  • 対偶・背理法による証明

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