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神戸大学/2002年度/前期

神戸大学 2002年 数学 第1問解答・解説

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1問題

神戸大学2002年度第1問

00 でない複素数 zz に対して,w=u+ivw=u+iv を w=12(z+1z)\displaystyle w=\frac{1}{2}\left(z+\frac{1}{z}\right) とするとき,次の問に答えよ。ただし,u,vu,v は実数,ii は虚数単位である。(配点 3030 点)

(1)複素数平面上で,zz が単位円 ∣z∣=1|z|=1 上を動くとき,ww はどのような曲線を描くか。u,vu,v がみたす曲線の方程式を求め,その曲線を図示せよ。

(2)複素数平面上で,zz が実軸からの偏角 α\alpha(0<α<π2\displaystyle 0<\alpha<\frac{\pi}{2})の半直線上を動くとき,ww はどのような曲線を描くか。u,vu,v がみたす曲線の方程式を求め,その曲線を図示せよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

各軌跡の元となる z を極形式で表して実部・虚部を直接計算し、消去後の方程式に元の範囲条件を戻して軌跡を確定する。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)v=0, −1≦u≦1.(1)\quad v=0,\space{}-1\le u\le 1.
    (2)u2cos⁡2α−v2sin⁡2α=1,u≧cos⁡α(0<α<π2).\displaystyle (2)\quad \frac{u^2}{\cos^2\alpha}-\frac{v^2}{\sin^2\alpha}=1,\quad u\ge\cos\alpha\quad(0<\alpha<\tfrac\pi2).

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) ∣z∣=1|z|=1 だから、ある実数 θ\theta を用いて z=cos⁡θ+isin⁡θ,1z=cos⁡θ−isin⁡θ\displaystyle z=\cos\theta+i\sin\theta,\qquad \frac1z=\cos\theta-i\sin\theta と表せる。したがって w=12(z+1z)=cos⁡θ,\displaystyle w=\frac12\left(z+\frac1z\right)=\cos\theta, よって u=cos⁡θ, v=0u=\cos\theta,\ v=0 である。θ\theta を動かすと cos⁡θ\cos\theta は −1-1 から 11 までのすべての値をとり、端点も含む。求める軌跡は、実軸上の線分 v=0,−1≦u≦1v=0,\qquad -1\le u\le 1 である。

(2) 偏角が α\alpha の半直線上の複素数は、r>0r>0 として z=r(cos⁡α+isin⁡α)z=r(\cos\alpha+i\sin\alpha) と表せる。ここで 0<α<π/20<\alpha<\pi/2 なので sin⁡α>0\sin\alpha>0 かつ cos⁡α>0\cos\alpha>0 であり、 1z=1r(cos⁡α−isin⁡α).\displaystyle \frac1z=\frac1r(\cos\alpha-i\sin\alpha). 実部と虚部を比較すると u=cos⁡α2(r+1r),v=sin⁡α2(r−1r)(r>0).\displaystyle u=\frac{\cos\alpha}{2}\left(r+\frac1r\right),\qquad v=\frac{\sin\alpha}{2}\left(r-\frac1r\right)\qquad (r>0). この二式から u2cos⁡2α−v2sin⁡2α=14{(r+1r)2−(r−1r)2}=1.\displaystyle \frac{u^2}{\cos^2\alpha}-\frac{v^2}{\sin^2\alpha} =\frac14\left\{\left(r+\frac1r\right)^2-\left(r-\frac1r\right)^2\right\}=1. また r+1/r≧2r+1/r\ge 2 であるから u≧cos⁡αu\ge\cos\alpha である。等号は r=1r=1 のときに限り、そのとき v=0v=0 となる。したがって軌跡は u2cos⁡2α−v2sin⁡2α=1,u≧cos⁡α\displaystyle \frac{u^2}{\cos^2\alpha}-\frac{v^2}{\sin^2\alpha}=1, \qquad u\ge\cos\alpha で表される双曲線の右側の枝であり、頂点 (cos⁡α,0)(\cos\alpha,0) を含む。

この条件が右側の枝全体を表すことも確かめる。上の式と u≧cos⁡α>0u\ge\cos\alpha>0 より ucos⁡α=1+(vsin⁡α)2.\displaystyle \frac{u}{\cos\alpha}=\sqrt{1+\left(\frac{v}{\sin\alpha}\right)^2}. 任意のこの枝上の点に対して r=ucos⁡α+vsin⁡α\displaystyle r=\frac{u}{\cos\alpha}+\frac{v}{\sin\alpha} とおくと、1+t2>∣t∣\sqrt{1+t^2}>|t|(t=v/sin⁡αt=v/\sin\alpha)だから r>0r>0 である。また双曲線の式から (ucos⁡α+vsin⁡α)(ucos⁡α−vsin⁡α)=1,\displaystyle \left(\frac{u}{\cos\alpha}+\frac{v}{\sin\alpha}\right) \left(\frac{u}{\cos\alpha}-\frac{v}{\sin\alpha}\right)=1, よって 1/r=u/cos⁡α−v/sin⁡α1/r=u/\cos\alpha-v/\sin\alpha である。この二式を加減すれば先の u,vu,v の表示が得られ、その点は実際に元の半直線上のある zz から生じる。したがって左側の枝は含まず、右側の枝全体が軌跡である。

図では (2) の形を α=π/4\alpha=\pi/4 の場合で代表して示した。実際の軌跡は任意の 0<α<π/20<\alpha<\pi/2 に対する上記の右側の枝である。

「uv平面上のwの描く図形((2)は代表例)」と題する2図で、両図とも横軸u、縦軸v、原点O。左の(1) v=0, −1≤u≤1は、u軸上の−1から1までの青い線分で、両端の青い黒丸と「線分(両端を含む)」の注記により端点を含むことを示す。右の(2) u²/cos²α−v²/sin²α=1の右側の枝(u≥cos α)は、α=π/4(u²−v²=1/2)の場合の橙色の曲線で、頂点(cos α, 0)に橙の点と引出線があり、灰色の破線で漸近線v=uとv=−uが描かれている。右図のu目盛は1から3、vは−3から3まで1刻み。

この問題で使う考え方

  • 複素数平面
  • 双曲線
  • 複素数の極形式
  • 曲線の媒介変数表示

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