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神戸大学/2002年度/前期

神戸大学 2002年 数学 第5問解答・解説

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1問題

神戸大学2002年度第5問

数字 1,2,…,N1,2,\ldots,N の書かれたカードが1枚ずつ NN 枚入っている箱から,元に戻さずに1枚ずつ kk 枚のカードを引く試行を考える。ここで,2≦k≦N2\leq k\leq N とする。引いたカードの順に,書かれている数字を x1,x2,…,xkx_1,x_2,\ldots,x_k とする。次の問に答えよ。(配点 3030 点)

(1)x1<x2<⋯<xkx_1<x_2<\cdots<x_k,すなわち,kk 枚のカードを数字の小さい順に引く確率 pp を求めよ。

(2)ii は整数で,2≦i≦k2\leq i\leq k をみたすとする。 {x1<x2<⋯<xi−1,xi−1>xi\left\{\begin{array}{l}x_1<x_2<\cdots<x_{i-1},\\x_{i-1}>x_i\end{array}\right. である確率,すなわち,kk 枚のカードのうち i−1i-1 枚目までは小さい順にカードを引き,ii 枚目に初めて i−1i-1 枚目よりも数字の小さいカードを引く確率 qiq_i を求めよ。

(3)NN は5以上の整数で,k=5k=5 とする。2≦i≦52\leq i\leq 5 をみたす各整数 ii について上の(2)の事象が起こるとき,得点 ii 点が与えられるとする。それ以外のときの得点は0点とする。このとき,得点の期待値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)
    p=1/k!p=1/k!。
  • (2)
    qi=(i−1)/i!(2≦i≦k)q_i=(i−1)/i! (2≤i≤k)。
  • (3)
    期待値は83\displaystyle \frac83点。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 引いた数字の集合を1つ固定すると、その kk 個の数字を並べる順序は k!k! 通りある。元に戻さず引く全順序はどれも同じ確率で、各集合に対する並べ方も同様に確からしい。そのうち小さい順は1通りだけなので p=1k!.\displaystyle p=\frac1{k!}. 全体から数えても、順序付きの取り方は  NPk\,{}_N P_k 通り、有利な取り方は (Nk)\displaystyle \binom Nk 通りであり p=(Nk)NPk=(Nk)(Nk) k!=1k!.\displaystyle p=\frac{\binom Nk}{{}_N P_k} =\frac{\binom Nk}{\binom Nk\,k!} =\frac1{k!}.

(2) 最初の ii 枚の順序付きの取り方はどれも同じ確率である(どの取り方にも後続の引き方は同数ある)。この ii 枚の数字を小さい順に a1<a2<⋯<aia_1<a_2<\cdots<a_i と固定する。条件を満たすには、最後の xix_i が a1,…,ai−1a_1,\ldots,a_{i-1} のどれかでなければならない。そう選ぶと、残る i−1i-1 枚を小さい順に並べる方法は1通りで、最後の値より直前の値が大きくなる。最後が最大の aia_i なら、直前は ai−1<aia_{i-1}<a_i となり条件に合わない。よって該当する並べ方は i−1i-1 通り、全体は i!i! 通りなので qi=i−1i!.\displaystyle q_i=\frac{i-1}{i!}.

(3) EiE_i を(2)の事象とする。i<ji<j のとき、EjE_j は最初の j−1j-1 枚が小さい順であることを要求するので、最初の下降が ii 枚目に起こる EiE_i とは同時に起こらない。従って各事象は互いに排反であり、得点 XX の期待値は E[X]=∑i=25iqi=2⋅12+3⋅23!+4⋅34!+5⋅45!=1+1+12+16=83点.\displaystyle \begin{aligned} \mathbb E[X] &=\sum\limits _{i=2}^{5} i q_i\\ &=2\cdot\frac12+3\cdot\frac{2}{3!} +4\cdot\frac{3}{4!}+5\cdot\frac{4}{5!}\\ &=1+1+\frac12+\frac16 =\frac83\text{点}. \end{aligned}

この問題で使う考え方

  • 順列による等確率列挙
  • 固定した集合ごとに有利な順序を数える
  • 互いに排反な事象に対する期待値の計算

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