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九州大学/2003年度/前期

九州大学 2003年 数学 第1問解答・解説

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1問題

九州大学2003年度第1問

(配点 5050 点)この問題の解答は,解答紙 1212 の定められた場所に記入しなさい。   〔問題〕xyxy 平面上で, x=r(t)cos⁡t,y=r(t)sin⁡t(0≦t≦π)x=r(t)\cos t,\qquad y=r(t)\sin t\quad(0\leq t\leq\pi) で表される曲線を CC とする。   (1) r(t)=e−tr(t)=e^{-t} のとき,xx の最小値と yy の最大値を求め,CC の概形を図示せよ。   (2) 一般に,すべての実数 tt で微分可能な関数 r(t)r(t) に対し, ∫0π{r(t)}2r′(t)sin⁡2tcos⁡t dt=∫0π{r(t)}3(sin⁡3t−23sin⁡t) dt\displaystyle \int_0^\pi \{r(t)\}^2r'(t)\sin^2t\cos t\,dt = \int_0^\pi \{r(t)\}^3\left(\sin^3t-\frac{2}{3}\sin t\right)\,dt が成り立つことを示せ。ここで,r′(t)r'(t) は r(t)r(t) の導関数である。   (3) (1)で求めた曲線 CC と xx 軸とで囲まれる図形を,xx 軸のまわりに一回転してできる立体の体積 VV は V=2π3∫0πe−3tsin⁡t dt\displaystyle V=\frac{2\pi}{3}\int_0^\pi e^{-3t}\sin t\,dt と表せることを示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) xの最小値は −e−3π/42\displaystyle -\frac{e^{-3\pi/4}}{\sqrt2}、yの最大値は e−π/42\displaystyle \frac{e^{-\pi/4}}{\sqrt2}。Cは (1,0)(1,0) から上半平面を通り、t=3π/4t=3π/4でxが最小となった後、左端から少し右へ戻って(−e−π,0)(-e^{-π},0)に至る。(2) ∫0πr(t)2r′(t)sin⁡2tcos⁡t dt=∫0πr(t)3(sin⁡3t−23sin⁡t) dt\displaystyle \int_0^\pi r(t)^2r'(t)\sin^2t\cos t\,dt=\int_0^\pi r(t)^3\left(\sin^3t-\frac23\sin t\right)\,dt。(3) V=2π3∫0πe−3tsin⁡t dt=π(1+e−3π)15\displaystyle V=\frac{2\pi}{3}\int_0^\pi e^{-3t}\sin t\,dt=\frac{\pi(1+e^{-3\pi})}{15}。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) x=e−tcos⁡t,y=e−tsin⁡t(0≦t≦π)x=e^{-t}\cos t,\quad y=e^{-t}\sin t\quad(0\le t\le\pi) とおくと、 x′(t)=−e−t(cos⁡t+sin⁡t),y′(t)=e−t(cos⁡t−sin⁡t).x'(t)=-e^{-t}(\cos t+\sin t),\qquad y'(t)=e^{-t}(\cos t-\sin t). cos⁡t+sin⁡t=0\cos t+\sin t=0 となるのは t=3π/4t=3\pi/4 であり、cos⁡t+sin⁡t\cos t+\sin t は 0≦t<3π/40\le t<3\pi/4 で正、3π/4<t≦π3\pi/4<t\le\pi で負である。よって xx は t=3π/4t=3\pi/4 まで減少し、その後増加するから、 min⁡x=x(3π/4)=−e−3π/42.\displaystyle \min x=x(3\pi/4)=-\frac{e^{-3\pi/4}}{\sqrt2}. また、cos⁡t−sin⁡t=0\cos t-\sin t=0 となるのは t=π/4t=\pi/4 であり、yy は 0≦t≦π/40\le t\le\pi/4 で増加し、π/4≦t≦π\pi/4\le t\le\pi で減少する。端点では y(0)=y(π)=0y(0)=y(\pi)=0 だから、 max⁡y=y(π/4)=e−π/42.\displaystyle \max y=y(\pi/4)=\frac{e^{-\pi/4}}{\sqrt2}. 曲線上の点は tt の増加につれて (1,0),(e−π/42,e−π/42),(0,e−π/2),(−e−3π/42,e−3π/42),(−e−π,0)\displaystyle (1,0),\quad \left(\frac{e^{-\pi/4}}{\sqrt2},\frac{e^{-\pi/4}}{\sqrt2}\right),\quad (0,e^{-\pi/2}),\quad \left(-\frac{e^{-3\pi/4}}{\sqrt2},\frac{e^{-3\pi/4}}{\sqrt2}\right),\quad (-e^{-\pi},0) を順に通る。0<t<π0<t<\pi では y>0y>0 であり、xx は最後の区間で少し右へ戻る。この特徴を示す概形は次のとおりである(点の位置は見やすくした模式図)。

x軸・y軸(縦方向をやや拡大)に、青い曲線 C:x=e^{−t}cos t, y=e^{−t}sin t(0≦t≦π)が描かれている。曲線は右の黒丸 t=0 の (1, 0) から上がり、最も高い黒丸 t=π/4 の (e^{−π/4}/√2, e^{−π/4}/√2)、y軸との交点 t=π/2 の (0, e^{−π/2}) を通って左へ回り込む。最も左の黒丸 t=3π/4 の (−e^{−3π/4}/√2, e^{−3π/4}/√2) を過ぎると少し右へ戻り、x軸上の黒丸 t=π の (−e^{−π}, 0) で終わる。

(2) g(t)=sin⁡2tcos⁡tg(t)=\sin^2t\cos t とおくと、 g′(t)=2sin⁡tcos⁡2t−sin⁡3t=2sin⁡t−3sin⁡3t.g'(t)=2\sin t\cos^2t-\sin^3t=2\sin t-3\sin^3t. また (r3)′=3r2r′(r^3)'=3r^2r' なので、部分積分により ∫0πr2r′sin⁡2tcos⁡t dt=13∫0π(r3)′g(t) dt=13[r(t)3sin⁡2tcos⁡t]0π−13∫0πr(t)3g′(t) dt=−13∫0πr(t)3(2sin⁡t−3sin⁡3t) dt=∫0πr(t)3(sin⁡3t−23sin⁡t) dt.\displaystyle \begin{aligned} \int_0^\pi r^2r'\sin^2t\cos t\,dt &=\frac13\int_0^\pi (r^3)'g(t)\,dt\\ &=\frac13\left[r(t)^3\sin^2t\cos t\right]_0^\pi -\frac13\int_0^\pi r(t)^3g'(t)\,dt\\ &=-\frac13\int_0^\pi r(t)^3(2\sin t-3\sin^3t)\,dt\\ &=\int_0^\pi r(t)^3\left(\sin^3t-\frac23\sin t\right)\,dt. \end{aligned} 境界項は sin⁡0=sin⁡π=0\sin 0=\sin\pi=0 より 00 である。よって示された。

(3) xx は 0≦t≦3π/40\le t\le3\pi/4 で減少し、3π/4≦t≦π3\pi/4\le t\le\pi で増加する。したがって、xx が xx 軸上の終点 −e−π-e^{-\pi} より左にある部分では、断面は曲線の二つの枝を外半径・内半径とする円環となり、それより右では円板となる。曲線を tt の増加方向にたどると、前半の枝が外側の半径を与え、折り返し後の枝が内側の半径を与える。この差を符号付き積分で表すと、y=e−tsin⁡ty=e^{-t}\sin t より V=−π∫0πy(t)2x′(t) dt=π∫0πe−3tsin⁡2t(cos⁡t+sin⁡t) dt.\displaystyle \begin{aligned} V&=-\pi\int_0^\pi y(t)^2x'(t)\,dt\\ &=\pi\int_0^\pi e^{-3t}\sin^2t(\cos t+\sin t)\,dt. \end{aligned} (2) に r(t)=e−tr(t)=e^{-t} を代入すると、 −∫0πe−3tsin⁡2tcos⁡t dt=∫0πe−3t(sin⁡3t−23sin⁡t) dt.\displaystyle -\int_0^\pi e^{-3t}\sin^2t\cos t\,dt =\int_0^\pi e^{-3t}\left(\sin^3t-\frac23\sin t\right)\,dt. したがって、 V=π∫0πe−3t(sin⁡2tcos⁡t+sin⁡3t) dt=2π3∫0πe−3tsin⁡t dt.\displaystyle \begin{aligned} V&=\pi\int_0^\pi e^{-3t}(\sin^2t\cos t+\sin^3t)\,dt\\ &=\frac{2\pi}{3}\int_0^\pi e^{-3t}\sin t\,dt. \end{aligned} なお、∫0πe−3tsin⁡t dt=(1+e−3π)/10\displaystyle \int_0^\pi e^{-3t}\sin t\,dt=(1+e^{-3\pi})/10 だから、V=π(1+e−3π)/15V=\pi(1+e^{-3\pi})/15 である。

横軸x、縦軸yの青い曲線は、横軸上の右端から左上へ伸び、山の頂点を通って左へ曲がり、左側の横軸上の点で終わる。左右の端点、最も高い点、最も左の点が青い丸で示されている。xの目盛は0.0から1.0まで0.2刻み、yの目盛は0.0から0.3まで0.1刻みである。

この問題で使う考え方

  • 増減
  • 部分積分
  • 円板と円環

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